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無理やり取り上げるのはNG!散歩中愛犬に拾い食いさせない方法は?【動物看護師が解説】

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散歩中に愛犬が口をモクモグしていて、ヒヤリとした経験はありませんか?

ちゃんと気をつけているつもりでも、拾い食いは一瞬のうちに起こります。

拾い食いをさせないためにはどうしたらいいか、拾い食いしたときはどうしたらいいかを学んでいきましょう!

わんちゃんはどうして拾い食いするの?

私たちは買い物のとき気になるものがあると、手に取ってよく見たり、触って感触を確かめたりしますね。

わんちゃんは人のように手がつかえないので、匂いを嗅いだり、口に咥えたり、舌でなめたりして気になったものを確かめようとします。

もし口に入れたものが食べれそうなものであれば、飲み込んでしまいます。

落ちているものが汚い、口に入れると病気になるかもしれないという考えはありませんし、

野生で生きていたころは、そうやって食べ物を得てきました。

飼い主さんにとって拾い食いは悩みの種ですが、わんちゃんにとっては自然な行為なんですね。

愛犬が拾い食いしたものを無理やり取る・叱るのはNG?

拾い食いはわんちゃんにとっては自然な行為ですが、口に入れたら危険なものや食べてほしくない物もありますね。

でもわんちゃんが拾い食いをしたり、危険なものを口に入れたら、無理やり口を開けて奪い取ったり、叱ったりしていませんか?

そのときは奪い取ることで解決するかもしれませんが、何度も繰り返すとわんちゃんは物を拾ったら飼い主さんに奪われてしまうと学びます。

実は犬の世界では口にある物や手の中にある物に手を出すのはルール違反。

わんちゃんからすると、飼い主さんに非常に理不尽なことをされていると感じるのです。(そのうえ叱られる)

そのため気に入ったものを拾ったらすぐに飲み込む、奪われないように威嚇する、隠れて拾い食いをするなど拾い食いの状況を悪化させることがあります。

愛犬に拾い食いをさせない方法は?

ではどうしたら愛犬を拾い食いのリスクから守っていけるでしょうか。

大切なのは、「拾い食いをさせない環境づくり」と「拾い食いを予防するトレーニング」です。

①愛犬の拾い食いを予防する

拾い食いを予防するために上記のことに注意しましょう。

家の中で床に何か落ちていてそれを食べ、美味しかったという経験をすると床に何か落ちていないか探すような習慣が身についてしまいます。

散歩でも何か良いものが落ちていないか探すようになってしまうので、食べ物を落としがちなキッチンに入れない、食事のときはケージに入れるなど拾い食いの習慣を付けさせないようにしましょう。

また、散歩コースにゴミが散乱している、ゴミよく落ちているポイントがある場合は、散歩コースを変えるかわんちゃんを近づけないようにしましょう。(最近はマスクがよく落ちているので要注意)

また草が長い場所や茂みは死角が多いので、知らない間に拾い食いをしていることも。

飼い主さんの目が届きにくい場所ではわんちゃんをフリーにしないようにしましょう。

➁愛犬を拾い食いさせないトレーニング

❖離せ・ちょうだいを覚える

飼い主さんがどんなに気をつけていても、拾い食いは一瞬で起こります。

予防ももちろん大切ですが、拾い食いは起きるものと考えて、わんちゃんが見つけた物を飼い主さんに渡すというトレーニングを積んでおく方が安心です。

わんちゃんが物を咥えたら、オヤツと交換してもらいましょう。わんちゃんにも所有欲があるので、無理やり取り上げようとすると取られないように飲み込んでしまう危険があります。

飼い主さんに渡すともっと良いことがあるよと覚えてもらいましょう。

❖あとへを覚える

「あとへ」とコマンドを出したら飼い主さんの横について歩ける練習をしましょう。

わんちゃんが飼い主さんを引っ張るように散歩をしていると、わんちゃんの方が前にいるので拾い食いをするリスクが高くなります。

拾い食いが起きそうなポイントがある場合は、コマンドを出して素早く通り過ぎるようにしておくと安心ですね。

➂愛犬にとっておきのオヤツを用意する

拾ったものを交換してもらうときや離してもらうときは、めったに食べられないとっておきのオヤツを用意しましょう。

なかなか離してくれないときは、10~20個ほど細かくちぎったオヤツを目の前に撒くと、離してくれることが多いです。

いつも食べてるオヤツやドッグフードでは、飽きてしまい報酬としての価値が低くなってしまうことがあります。

トレーニングや交換のときのオヤツは愛犬が一番好きな、めったに食べられないものした方が報酬としての価値が高くなります。

愛犬の拾い食いが癖になっている場合は?

注意が必要なのが、拾い食いで飲み込んだ過去がある、飼い主さんが取り上げようとしたら威嚇や攻撃をみせる場合です。

一度拾い食いをして飲み込んでしまっている子は、飲み込んでしまえば取り上げられなくなると学習している可能性があり、繰り返してしまうリスクがあります。

また、威嚇や攻撃をしたときに飼い主さんが取り上げるのを止めると、攻撃すれば止めてくれると学習してしまい何度も同じことを繰り返します。

こうなると自己判断でトレーニングすると悪化してしまう可能性があるので、ドッグトレーナーや行動療法専門の獣医師などに相談しましょう。

愛犬が拾い食いをしてしまったら?

上図は獣医師さんに聞いた誤飲による死亡例があった内容物です。

竹串はポイ捨てされやすいのでよく見かけますし、石やプラスチックも興味本位で口に入れる可能性があります。食べる目的以外でも、興味本位で口に入れて飲み込んでしまうという事はあるのです。

無理に吐かせようとすると、臓器を傷つけたり、食道に詰まってしまう可能性があります。

何か飲み込んでしまった可能性がある場合は、自分で処置はせず、すぐに動物病院に行きましょう。※拾い食いは無症状の場合もありますが、飲み込んだものによっては容体が急変することもあります。(タバコやひもなど)

必ず、動物病院を受診しましょう。(何を食べたかわからないときも)

拾い食いは命の危険もある行為ですが、無理やりわんちゃんから取り上げると悪化するリスクもあります。拾い食いのリスクから愛犬を守るために、予防とトレーニングに取り組みましょう。

<参考文献>

・犬、猫の誤飲:傾向と対策【傾向編】アニコムホールディングス

・ドッグ・トレーナーに必要な「複数の犬を同時に扱う」テクニック 著者: ヴィベケ・S・リーセ / 著者・写真: 藤田 りか子

・ペット保険のアニコム損保 STOP誤飲プロジェクト

<画像元>
illust STAMPO
Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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