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犬が飼い主さんの言うことを聞かない5つの理由【動物看護師が解説】

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「うちの子、全然言うことを聞かないの」という飼い主さんの悩みをよく聞きます。

しかし言うことを聞かない原因は、わんちゃんが悪いわけでも能力が劣っているわけでも主従関係が逆転しているからでもありません。

では、いったい何が原因なのでしょうか。

①犬が言葉の意味をわからない(忘れた)

わんちゃんと人で同じ言語は使えません。そのため、まずは愛犬に言葉を覚えてもらう必要があります。

例えば、「いい子」という誉め言葉。正解をしたときによく言うフレーズですが、わんちゃんが「いい子」という言葉を覚えていなければ、ただの音になってしまいます。

何度もやってるしもう覚えただろうと飼い主さんが思うことも、わんちゃんの中ではそれほど身についていないこともあるのです。

また、言葉自体を忘れてしまっていることもあります。戸惑ったような反応をしたときは、一緒にもう一度復習してあげましょう。

トレーニングは新しいことを覚えるのも大切ですが、復習することも同じくらい大切です。

➁犬が混乱してしまった

なにが正解なのかわからず、わんちゃんが混乱して言うことを聞かない場合もあります。

新しいコマンドを教えるときに、ついコマンドの前に名前を読んだり、何度も指示を繰り返していませんか?何かを覚えようとしたときに別の情報が入ると、どの動作がコマンドと結びついているのかわからず犬が混乱してしまいます。

また、「これが正解だよ。」とわんちゃんに伝えることをしていない場合も、混乱を招きます。

例えば、何かを止めてほしいときに「ダメ」とコマンドを出しますが、それに従ったわんちゃんをきちんと褒めていますか?褒められなければ何が正解だったのかわからないだけでなく、コマンドに従う価値(報酬)がなくなってしまいます。

わんちゃんに新しいコマンドを教えるときは、まず動作を覚えてもらい、そのあとにコマンドのみを発しましょう。コマンドに従ったら、すかさず褒めましょう。

➂犬が言葉を聞き取れなかった

コマンドを出すときはハッキリとした低めの声で一度だけにしましょう。

アメリカのデューク大学で行われた実験では、同じコマンドでも声のトーンを変えただけでコマンドが通りにくくなったそう。甲高い声はわんちゃんを興奮させやすいだけでなく、聞き取りにくいです。コマンドを出すときは、低めの落ち着いた声にしましょう。

また、一度だけのコマンドで聞いてもらえるように学習させることも大切です。

④犬が言葉を聞く状態にない

犬が別のことに熱中している、気を取られている場合も言うことを聞かなくなります。

よくあるのが、呼び戻しのときにわんちゃんが別なことに熱中して応じないこと。こんなとき、何度も何度も名前を呼んでいませんか?呼び戻しの訓練が不十分なときにこれをやってしまうと、呼び戻しのコマンドがBGMになってしまい、名前を呼んでも来なくなってしまいます。まずはわんちゃんの注意をこちらに向けて、聞く状態にしてからコマンドを出しましょう。

呼び戻しの訓練が不十分であれば、飼い主さんの方からわんちゃんに近づいていって、注意を向けてから呼び戻した方が成功率が高く学習しやすいです。

➄飼い主さんの言葉に統一性がない

家庭内でのルールやトレーニングに統一性がない場合も、わんちゃんが混乱して言うことを聞かなくなります。

例えば、

・お父さんはわんちゃんをソファーに上げるけれど、お母さんは禁止している。

・呼び戻しのときに、飼い主さんのところに行くのに時間がかかったら怒られた。

・家の中では食卓でおすそ分けをもらえるのに、カフェでねだると怒られた。

所謂ダブルスタンダードを気づかずにわんちゃんとのルールやトレーニングの中に取り入れている場合があります。

人は前後や過去の記憶と結びつけて状況判断をすることができますが、わんちゃんにはそれができません。わんちゃんとのルール決めやトレーニングを行う場合には、統一性や整合性を持たせて矛盾がないようにしましょう。

(トレーニングのコマンドは統一するのがオススメ。覚えたら少しずつ語彙を増やしてもOK。例:スワレ→座って、おすわり、シット)

わんちゃんが言うことを聞かないのは、飼い主さんにリーダーシップがないからでも下に見られているからでもありません。単に学習不足だったり、情報がうまく伝わっていないことが主な原因です。

「なんで言うことを聞かないの!」とイライラ考えるより、「どうやったらできるかな?伝わるかな?」ということを意識してわんちゃんに向かい合ってみましょう。

<参考文献>

Does Raising a Dog’s Excitement Level Improve Performance?

STRESS ‘SWEET SPOT’ DIFFERS FOR MELLOW VS. HYPER DOGS

・ドッグ・トレーナーに必要な「犬に信頼される」テクニック 著者: ヴィベケ・S・リーセ / 著者・写真: 藤田 りか子

・愛犬との絆を深める散歩でマスターする犬のしつけ術 著者:田中雅織

・ドッグ・トレーナーに必要な「複数の犬を同時に扱う」テクニック: 犬の群れとリーダーシップについての深まる謎を解く! ヴィベケ・リーセ (著), 藤田 りか子  (著)

・犬の科学 ほんとうの性格・行動・歴史を知る スティーブン ブディアンスキー (著), Stephen Budiansky (原著), 渡植 貞一郎 (翻訳)

・犬はあなたをこう見ている 最新の動物行動学でわかる犬の心理 ジョン ブラッドショー (著), 西田 美緒子 (翻訳)

・犬の行動学 エーベルハルト トルムラー (著),  渡辺 格 (翻訳)

<画像元>

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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