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夏こそ要注意!犬の『水中毒』とは?主な原因場面や症状、水遊びする時の注意点を解説!

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皆さんは、『水中毒』という言葉をご存知ですか?

『水中毒』とは、その名の通り水を飲み過ぎた結果、身体に様々な不調を引き起こしてしまう中毒症状の事を言います。

特に夏というこの時期は水分補給に留まらず、人も犬もプールや海、川遊びなど、水遊びにもってこいの季節ですよね。

しかし、だからこそご注意を!

今回は、夏こそ気を付けたい『水中毒』の主な原因となり得る場面や症状、水遊びする時の注意点をまとめました。

 

『水中毒』ってどんなもの?

一般的に『水中毒』とは、正式名称を【低ナトリウム血症】と言います。

通常、犬の体内を構成する水分量は、おおよそ幼犬で70%~80%、成犬で50%~80%の水分量で構成されていると言われています。

その中には電解質(イオン)が含まれており、その内のナトリウムイオンは犬の身体水分量の調節や浸透圧の調節、筋肉の収縮や神経の伝達など、重要な役割を担っています。

しかし、こうした重要な機能の役割を著しく害してしまう症状が、俗に言う『水中毒(低ナトリウム血症)』です。

犬の『水中毒』の多くは、主に塩分の含まれていない、いわゆる真水を短時間の内に大量に摂取することによって、血液中のナトリウム濃度が低下し、【低ナトリウム血症】状態を起こします。

そして、このような過剰な水分摂取は、時に重篤な症状を引き起こす原因となることがあり、それは犬に限らず、人の場合でも同様です。

夏ともなると、水が大好きな犬を飼養している飼い主さんにとっては特に、プールや川遊びなどで愛犬を一緒に連れて行くことは多いかと思います。

しかし、そのような機会が多ければ多いほど、『水中毒』は、いつどんな時に起こってしまうか分かりません。

次章では『水中毒』になってしまう主な原因場面をご紹介します。

ご自身の愛犬が当て嵌まりそうな状態がある時には、『水中毒』の発症に注意しましょう。

『水中毒』になる主な原因場面とは?

『水中毒』を引き起こしてしまう主な原因になる場面には、以下のような事柄が挙げられます。

▼【犬の水中毒の主な原因場面】

・散歩後の水の一気飲み
・ホースからの水のガブ飲み
・犬用プールや川遊びによる水の大量摂取

順番に詳しい内容を見ていきましょう。

散歩後の水の一気飲み

人の場合でも外気温のあまりの暑さに水を一気飲みすることがあるように、犬の場合も近年の夏の暑さで散歩の後の水を一気飲みすることがあります。しかし、このような行動は、『水中毒』になってしまう危険性があるのです。

基本的に犬の場合、普段の水分要求量などは犬種の大きさや環境温度・湿度、健康状態などによって異なるため、数値で正確な量を表すのはなかなか困難だと言われています。

しかし一方では、一般的に犬の『水中毒』の危険性は、犬が一日に必要とする水の量、体重1kg当たり50ml~70mlの約2倍(おおよそ100ml~140ml)と言われているため、この数値を一つの目安に、目安量に達しない程度の水を常に用意して、定期的に取り換え・置いておくと良いでしょう。

ホースからの水のガブ飲み

『水中毒』の原因に深く関係する事柄には、他にもホースの水のガブ飲みなどが挙げられます。

良く、洗車中などでホースの水を遊び相手に水をパクパクするワンちゃんがいたりしますが、あのような行動は、後々『水中毒』を引き起こしてしまう危険性があります。

犬にとって勢いよく放水されるホースの水は、興味対象の一種かもしれませんが、それも行き過ぎれば『水中毒』を引き起こしてしまう原因となってしまいます。

ご自身の愛犬がホースを向けて喜ぶようなら、『水中毒』のリスクを考慮し、近付かせないように心掛けましょう。

犬用プールや川遊びによる水の大量摂取

夏場に一番注意が必要な『水中毒』原因として挙げるなら、やはり犬用プールや川遊びをした際に、おもちゃで遊んでいるうちの無意識の水の大量摂取です。

例えばレトリーバー種なんかは、ボールや流木を川に投げて【持ってこい】遊びが大好きな犬種ですが、こうしたことを繰り返し行えば、その都度水を無意識に大量に飲み込んでしまっている可能性があります。

飼い主さん自身も愛犬に何度も要求された時には、されるがまま繰り返し【持ってこい】遊びを行っている人も少なくないことでしょう。

しかし、このような遊びを休憩もなく連続で行うと、気付かぬ内に『水中毒』になってしまう危険性があるため、遊びを切り上げるタイミングは必ず図るよう意識しましょう。

愛犬が『水中毒』になった時に見せる症状

それでは、愛犬がもしも『水中毒』になってしまった場合、どのような症状を見せるのでしょうか?

『水中毒』によって見られる症状を、以下でいくつか確認してみましょう。

【愛犬が水中毒になった時の主な症状】

・呼吸が荒くなる
・腹部が膨れている
・よだれや嘔吐が見られる
・歯茎などの粘膜が白くなる
・活動性の低下・ボーッとする
・ふらつき、運動失調が見られる
・痙攣や意識混濁、昏睡状態、脳浮腫

愛犬が万が一『水中毒』になってしまった際には、このような症状を見せる可能性があるでしょう。

これらの症状は、体内のナトリウム濃度低下によって症状が表れるため、動物病院を受診した際には、ナトリウム濃度の正常化のための補液(点滴)が行われることでしょう。

ただし、『水中毒』で見られる症状は重症度によって、その程度が分かりづらい場合があるようです。

その上、これら適切な処置は遅れてしまうと急激に症状が進行、最悪は死亡してしまう危険性があります。

『水中毒』は人にも起こるものですが、犬にも同様に起こり、程度が重ければ重いほど慎重に、時間をかけて処置する必要があります。

そのため、少しでも愛犬に異変を感じた時には、早めの対応を心掛けましょう。

愛犬と一緒に水遊びする際の注意点

では、愛犬と一緒に水遊びをする際に心掛けておきたい注意点をここではご紹介します。

これから夏本番に差し掛かりますが、愛犬との水遊びを計画されている飼い主さんは、特に注意して以下の点を心掛けてあげてください。

万が一のための動物病院探しをしておく

愛犬との水遊びでは、万が一のことも踏まえて、しっかりと動物病院を探しておくよう注意しましょう。

初めて訪れるような場所で水遊びを楽しむ時には、その近くに日曜や祝日でもすぐ見てもらえるような動物病院があるかどうかをあらかじめ調べておくことが大切です。

15分~20分おきに休憩を必ず挟む

多くの犬は、基本的に遊ぶことに夢中になると、「もっともっと!」と飼い主さんを誘おうとしてきます。

しかし、愛犬と一緒に水遊びをする時には、例え遊びたがっていたとしても、それが既に15分~20分以上経過している場合には、一旦遊びは中断して、愛犬を水の中から引き上げてあげましょう。

そして、日陰になるような所でしばらく休ませている間に、体調に関する異変がないか注意して見てあげましょう。

愛犬と遊ぶおもちゃを工夫する

水遊びが大好きな愛犬の場合、上記でもお伝えした通り【持ってこい】遊びを延々と繰り返し行う傾向にあります。

それがもしも丸いボールやラグビー型のボールで遊んでいたなら、口に咥えた時に自然と大量の水を飲み込んでしまう結果となるため、愛犬と水遊びをする際には、愛犬が遊ぶおもちゃを工夫すると良いでしょう。例えば水に浮くようなフリスビー型のおもちゃであれば、口を大きく開けずとも咥えて【持ってこい】遊びが可能なため、とてもオススメです。

▲fujifrugal|ペットフライボード|価格:999円(税込)|カラー:6色

出典元:https://www.amazon.co.jp/FujiFruga

あご乗せ浮き付きライフジャケットを着せる

愛犬と一緒に水遊びをする際、特にプールや川遊びなどではライフジャケットを着用させてあげると、浮力のおかげで余計な水分摂取を防ぐことが出来ます。

中でも最近は、あご乗せ専用浮きが付いたライフジャケットなどが通販でも売られており、そのライフジャケットであれば、『水中毒』の原因となる水の大量摂取や万が一の事故の防止に役立てられるため、服を着ることに抵抗がない愛犬の場合には、着用させてあげることをオススメします。

▲Metglad|犬用ライフジャケット|価格:3,288円~4,588円(税込)|サイズ:XS~XL|カラー:4色

出典元:https://www.amazon.co.jp/Metglad

まとめ

いかがでしたか?

『水中毒』は、近年のこの異常な暑さを考えれば、決して珍しいものではありません。

特にまだまだ若い成犬だと目一杯楽しそうに遊ぶ姿を見ていると、こちらまで楽しく、そして嬉しい気持ちで水遊びを続けてしまいたくなります。

ですが『水中毒』は、夏場は特にとても身近で最悪な事態も考えられる大変危険な症状です。

愛犬と一緒に水遊びを楽しむ時は、ぜひ『水中毒』にも気を付けながら、目一杯愛犬と遊んであげてくださいね。

<参考サイト>
MSDマニュアル家庭版|低ナトリウム血症
>https://www.msdmanuals.com/

<画像元>
Canva

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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