犬に好かれる人と嫌われる人の違いって？主な特徴や犬に好かれるための注意点を解説

犬が好きな人の中には、自然と犬に好かれる人となぜだか犬から嫌われてしまう人が居ます。

仲良くしたいのに犬から『嫌われるような』態度を取られてしまうと、疑問が浮かぶ一方で悲しさも感じてしまいますよね。

なぜこのような違いが生まれるのでしょうか？

今回は、犬から好かれる人と嫌われる人の特徴から犬に好かれるための注意点を解説します。

「何となく嫌われるような気がする…」という方は、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

＜目次＞

▶犬から好かれる人と嫌われる人の根本的な違い
▶犬から好かれる人の特徴って？
▶犬から嫌われる人の特徴って？
▶犬から好かれる人になるための注意点
▶まとめ

犬から好かれる人と嫌われる人の根本的な違い

犬は昔から、人と多くの時間を共有し、深い絆を築いていける存在だとされてきました。

それは今でも変わらず、犬は人との生活において、深い愛情を持って接する動物のため、人が泣いていればそれを察して慰めたり、人が困っていればその力になろうと助けたりすることが実験で証明されています。

しかし、そんな人と共存しながら生きてきた犬から、明らかに好かれる人と嫌われてしまう人が居るのはなぜなのでしょうか？

それは、その人が犬に向ける行動の違いが関係していることが挙げられます。

犬には元々、その犬自身の心身のサインや犬同士の交流円滑のために見せる「カーミングシグナル」というボディランゲージが備わっています。

しかし、その多くはほぼ人が見逃してしまう程、一瞬のものが多かったりするため、基本的には犬同士で通じる部分がほとんどです。けれど、時としてこのサインは、人が犬に対して行なっても、同じ効果を生み出す場合があるのです。

犬から好かれる人というのは、このカーミングシグナルの中でも、犬に対して友好的な意味を持つ仕草を多く見せていることがあります。その一方で、犬からなぜか嫌われてしまう人は、自分でも気づかない内に犬が警戒する仕草を見せてしまっている可能性が高い場合があります。

特に初対面の犬と接する時の仕草で、後述する後者のような仕草を見せてしまっている場合には、犬からは犬なりのマナーの無さを指摘されている可能性があるため、注意が必要です。

犬から好かれる人の特徴って？

それでは、犬から好かれる人の共通する特徴をここでは見ていきましょう。

犬から好かれやすい人の場合、次のような特徴を持ち合わせていると、犬から好かれやすくなります。

▼【犬から好かれる人の主な特徴】

・適度な距離感を保つ人
・落ち着きや穏やかさがある人
・犬の仕草やサインを見逃さない人

適度な距離感を保つ人

人では、人との距離感の違いで許容できる範囲とそうでない範囲の距離を『パーソナルスペース』と言いますが、このスペースは実は犬にも存在します。

犬と適度な距離感を保てる人は自然とこの距離感を大切に出来る傾向があり、犬から近寄ってくるのを待ったり、手を出しても、まずは犬に手の甲を嗅がせて「こんにちは」のカーミングシグナルを送ったりすることが多いため、犬には安心感を与えやすい存在と言えるでしょう。

落ち着きや穏やかさがある人

元気いっぱいの子供たちを前にした時、サッと飼い主さんの後ろに隠れたりする犬を見掛けたりすることはないでしょうか？

あれは、犬自身が子供を苦手としている時にも当然見られるものですが、予測の出来ないその動き自体を苦手とする犬が多いことも原因しています。落ち着いた動きや雰囲気の穏やかな人は、このような警戒心を犬に持たせづらく、犬の方から近付いてきても咄嗟に動きを見せたりすることがほぼないため、犬にとっては安心できる存在で好かれやすい傾向が強いでしょう。

犬の仕草やサインを見逃さない人

犬は、基本的に人と友好関係を結ぶのが得意な動物ですが、結べたからといっても過剰に構ったり、しつこく接したりした場合は嫌がられてしまうことがあります。

そのため、構い過ぎにならないよう配慮したり、しっかりと犬の一人時間を作ってあげられるように接したりできる人は、犬にとって信頼できる人として好かれやすい傾向が強いと言えるでしょう。

犬から嫌われる人の特徴って？

では逆に、犬からなぜか嫌われてしまう人の特徴を、ここではご紹介します。

これといって心当たりもないのに、なぜか犬から距離を置かれてしまう人には、次のような特徴があるかもしれません。

▼【犬から嫌われる人の主な特徴】

・大声を出しやすい人
・感情の起伏が激しい人
・無理にスキンシップを取ろうとする人

大声を出しやすい人

犬にとって大声を出しやすい人は、犬自身に「怒られているのでは？」と感じさせてしまう場合があります。

例えばそれが「可愛いー！！」という言葉であったとしても、犬から見て大声だった時には、もしかしたらその声の大きさによってあくびをしたり、鼻を舐めたりする仕草が見られるかもしれません。

しかしこの行動は、カーミングシグナルの観点から言えば、ストレスを感じているサインです。また、仮に見た目は一見笑っているように見えても口角や耳が後ろに引き攣っていたり、舌がヘラのように水平を保っていたりした際にも、この反応は不安を感じているサインです。

普段から大きな声を出しやすい人は例え犬が好きでも犬からは避けられやすいため、注意しましょう。

感情の起伏が激しい人

日によって態度を変えて、遊ぶ日もあれば遊ばない日もあったり、普段叱らないものをある時には叱ったり、感情の起伏が激しい状態で犬と接すると、犬からは嫌われる一端になる場合があります。

また、この傾向と似ているものに、態度に一貫性がない人の場合にも、犬からすると信頼性に欠けた態度と思われて、嫌われてしまう傾向が強くなります。

構おうとして声を掛けたけれど顔を背けられたり、何もない地面をしきりに嗅いで目を合わせたりしない場合、カーミングシグナルの観点から言えば、それはもしかしたら「いやだな…」という合図かもしれません。

犬と接する際には、感情任せの態度や一貫性のない態度で接することがないよう注意しましょう。

無理にスキンシップを取ろうとする人

犬との時間は、日頃忙しい日常を送っているとどうしても限られた時間になってしまうことが多いかもしれません。

しかし、その時間を取り戻すように犬の状況も無視して無理にスキンシップを取ろうとすると、犬からは嫌われてしまう可能性が高くなります。確かに犬にとって飼い主さんとのスキンシップの時間は大切なものです。けれど、例えば撫でようとしたり、抱きしめようとした時に瞳を大きく見開いて白目が見えていたり、額にしわが寄っていたりした場合、この仕草は「もっと離れてほしい」や「そんな気分じゃない」といった意味合いを持ち合わせています。

犬が気乗りしていない状態でスキンシップを取ろうとしても、その時は逆効果になってしまうため注意しましょう。

犬から好かれる人になるための注意点

犬が好む人の傾向は、ある程度共通する特徴を持ち合わせています。

しかし犬の性格によっても、その犬の好みはそれぞれのため、ある特定の犬（例えばメス）からは好かれるけれど、ある特定の犬からは別に…ということも少なくないことでしょう。

ただ、犬から好かれる人になりたいのであれば、何よりも犬の立場に立って考えてあげることが重要です。

例えば人同士であっても初対面で急にグイグイ、ベタベタされるのに抵抗がある人が居るように、犬でもそうした性格の子は意外にも多く居るのを忘れず意識することが大切です。

また、「自分は犬が好きだし、犬にも好かれるタイプだから大丈夫」というような勝手な過信をするのも要注意です。

犬は、嬉しかったり楽しかったりした時にはしっぽを右に、嫌だったり乗り気じゃなかったりした時には、しっぽを左に振る傾向があることが2007年に発表された研究で分かっています。

さらに、このような感情はリラックスやストレスの違いにも表れることが分かっていて、右ならリラックス、左ならストレスを感じているという違いが…。

これが初対面の犬だった時には場合によって、しっぽが上がった状態でじっと見つめてくるという姿が見られることがあります。

このような仕草の場合、多くは警戒している時に見せるサインです。

犬から好かれる人になるためには、犬のカーミングシグナルや仕草などを事細かに観察し、意識して接してあげることが何よりも重要な事柄です。

そのため、どんなに可愛いと感じても、犬のその時の状況を確認する前から犬の間合いを詰めた挨拶や接し方は、しないよう注意しましょう。

まとめ

いかがでしたか？

犬と交流を持ちたいけど、なぜか「犬から避けられてしまう…」という経験がある場合、もしかしたらそれは、犬が示すカーミングシグナルの読み取りや接し方に問題があるかもしれません。

犬と接する際には、ちょっとした犬のサインを見逃さず、犬の立場に立った犬に寄り添う形の接し方を心掛けてあげてくださいね。

＜参考書籍＞

イラストでわかりやすい！愛犬との絆がぐーっと深まる本

犬語図鑑

この記事を書いた人
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yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。