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犬はレゲエとソフトロック、クラシックがお好き?音楽がもたらす犬への癒し効果とは?

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人の場合、音楽がもたらしてくれる癒しの効果は、音楽療法と言われるくらい数多くのデータで証明されていますよね。

その効果たるや、ストレスの軽減から認知機能、学習率向上に至るまで多岐に渡ります。

しかし実は、このような効果は犬にも通用するってご存知でしょうか?しかもその効果をもたらす音楽ジャンルは、犬にとっては意外にもレゲエやソフトロック、クラシックなのだとか。

そこで今回は、犬が好む音楽の癒し効果についてご紹介します。

犬が好む音楽ジャンルとは?

犬が好むとされている音楽に関する実験は、2017年(平成29)年には、スコットランドのグラスゴー大学と動物愛護団体のSPCA(動物虐待防止協会)が、2023(令和5)年には、ギリシャのテッサリア大学の教授らが、犬に音楽を聴かせると、どのような影響や効果をもたらすのかを研究した研究データがあります。ただ、その中でも興味深いのが、犬が好むその音楽ジャンルへの傾向です。

犬は、研究によればその多くがレゲエやソフトロック、クラシックといったジャンルに対して非常に魅力を感じるのだと言われています。

犬が好む音楽ジャンル①:レゲエ

レゲエとは、1960年代後半にジャマイカで発展した音楽ジャンルの一つです。独特なリズムパターンやゆったりとしたテンポ、メッセージ性の強い歌詞などが特徴です。

代表的なレゲエアーティストには、ボブ・マーリーやジミー・クリフといったアーティストが該当します。

犬が好む音楽ジャンル②:ソフトロック

ソフトロックとは、主に1960年代中盤~1970年代前半にかけて、コーラスやハーモニーを中心とした柔らかいソフトポップス、ポップロックの一つとして日本で生まれた音楽ジャンルの一つです。

エレキギターやドラムなどの楽器要素を持ち合わせつつも、全体的に柔らかい音で奏でて、リズムやテンポ感も、通常のロックよりもゆったり~やや遅めのテンポで刻むため、聞いていてリラックスできるような曲が多いのが特徴です。

代表的なアーティストには、カーペンターズやジェームス・テイラーなどが該当します。

犬が好む音楽ジャンル③:クラシック

クラシックは、17世紀~19世紀のヨーロッパで発展した歴史ある音楽ジャンルの一つです。

楽器だけで演奏されるそのリズム感やテンポは、音楽家の違いによって幅が広いのが特徴です。しかし、モーツァルトやショパンに関して言えば、モーツァルトでは軽やかで聞きやすい音調が、ショパンではピアノを中心とした眠りを誘うようなリズム感やテンポ感が印象的な音楽が多いです。

犬が好む音楽の共通点はリズム感とテンポと周波数?

では、犬が好む音楽の共通点には何があるのでしょうか?それはズバリ、リズム感とテンポと周波数にあると言われています。

2017年におこなわれた研究結果でも、犬たちの多くは安定したリズム感と適度な速さのテンポ、そして犬が好む周波数を持つ音楽に、リラックスする傾向が強いと示されました。

犬が好むリズム感とテンポ

犬にとって、心地よい音楽と捉えられる要素の一つ目には、リズム感とテンポが挙げられます。

犬は、多くの場合リズム感を取るのがとても得意で、リズミカルな音楽には興味を示すことも多い動物です。しかし一方で、リズム感やテンポが速すぎる音楽については、犬からすると苦手な傾向が強いようです。

犬は、適度なリズム感やテンポの音楽であれば、リラックスやストレス軽減に効果的ですが、リズム感やテンポが速すぎたりする音楽では、緊張感や興奮感を引き起こしてしまう場合があります。

そのため、犬へのリラックス・ストレス軽減を目的に音楽を聴かせるような場合には、リズム感やテンポなどを意識するよう心掛けましょう。

犬が好む周波数

そして周波数はというと、こちらはこちらで、犬にも好む周波数というものがあります。

一般に犬が好む周波数は、高すぎず、低すぎない周波数だと言われています。

実験でもヘビーメタルやハードロックといった激しく、重低音が響く音楽ジャンルでは、犬のストレス軽減に変化は見られなかったと報告されていることから、愛犬にとって心地よい音楽を聴かせたいと思った際には、犬の好みに合わせた周波数にも気を配ることが大切です。

ただ、犬によっても好みはそれぞれのようで、2017年の実験に携わった研究者の一人Neil・Evans(ニール・エバンス)教授によれば、「すべての犬がレゲエやソフトロックが好きなわけではなく、むしろ人間と同じように犬にもそれぞれ好みがある」と語っていたため、一概にそのような犬ばかりではない事も、覚えておくと良いでしょう。

モーツァルトの曲はてんかん発作にも効果あり⁉

クラッシック音楽の中でもモーツァルトの曲が『てんかん発作にも効果的か?』といった実験は、主に人に向けられておこなわれた実験のため、犬がその対象という訳ではありません。

しかし、モーツァルトの曲の多くには、健康に寄与する効果が数多く報告されており、それらの効果は一般的に【モーツァルト効果】と呼ばれ、多くの研究結果で期待されています。

▼【モーツァルト効果による主な期待】

①てんかん発作を防ぐ可能性
②認知能力の向上
③学習効率の向上
④不安やストレスの軽減
⑤血圧・心拍の安定
⑥エンドルフィンの分泌による痛み軽減

モーツァルト効果は上記以外にも、免疫力の向上やストレスホルモンへの減少などの効果も見込まれています。

そして、このような効果が期待されている中で2021(令和3)年に、モーツァルトの曲の一つ「2台のピアノのためのソナタ ニ長調」(モーツァルト K448)によるてんかん発作への効果が、研究によって示されたのでした。

この研究では主に、参加した被験者らの脳の電気的活動変化を見るものでした。具体的な内容としては、15秒から90秒間音楽を聴かせ、てんかんの関連スパイクが有意に減少するかを調べたものでしたが、結果は30秒から90秒間を毎日聞き続けると、その有意性が見られたとのこと。

この結果は、てんかん発作防止への有用性を示しただけではなく、後に2023年に犬で報告された実験内容にも共通する部分があるかもしれません。

というのも、2023年に犬の研究で示された実験の主な内容では、犬にモーツァルト、ショパン、無音の三つのパターンでそれぞれの心身への鎮静度合いを調べたところ、最も鎮静度が高かったのは8.0%を示したモーツァルト、次いで6.0%のショパン、最後が3.5%の無音でした。

▽『音響の違いによる犬の鎮静効果』

つまりどういうことかと言えば、脳内の神経細胞の過剰な興奮などで引き起こされやすいてんかん発作と、鎮静度合いの効果を高めてくれるモーツァルトの曲を、てんかん持ちの愛犬に聞かせた場合、もしかしたらこの研究結果は、お互いに相乗効果を引き出してくれる可能性があるかもしれないということです。

現在はまだてんかん発作が、音楽療法によって明確に抑制や鎮静を示せるような実験結果は、公表されていませんが、可能性として期待されている以上、犬への効果も期待できるかもしれません。

犬に音楽を聴かせる時の注意点

では、このようなリラックスやストレス軽減効果をもたらすレゲエやソフトロック、クラシックを愛犬に聞かせる場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか?

主な注意点としては、

  • ①音量
  • ②愛犬の反応

この2点に注意しましょう。

音量については飼い主さんならご存知の通り、愛犬の聴力に注意してください。犬は、音楽の音量が大きすぎると、聴力へダメージを与えてしまう場合があります。いくらリラックスやストレス軽減効果が期待できるような音楽であっても、音量調節には注意しましょう。

そして、愛犬の反応については、上記で少し触れた犬自身の好みの違いを注意深く観察してあげましょう。

実験においては、確かに多くの犬がレゲエやソフトロック、クラシックなどを好む傾向は強かったかもしれませんが、全ての犬が全て同じとは限りません。

もしかしたら、飼い主さんと同じような音楽を愛犬も心地よいと感じている可能性もあります。

愛犬の好きな音楽を見つけてあげるためには、注意深い観察と、試行錯誤がとても大切となってきます。

愛犬に音楽を聴かせる際には、以上の2点を十分に配慮しながら、愛犬のチル時間(まったり時間)を作ってあげてください。

まとめ

いかがでしたか?

犬にとって人が好む音楽というコンテンツは、意外にも犬も好むコンテンツです。その種類の研究としては、まだまだ限られている部分はあるかもしれませんが、メンタル面への影響、ひいては病気に対する効果などを考えると、私たち人だけではなく、愛犬たちに対しても、音楽の魅力というのを共有していきたいものですよね。

音楽を聴いている最中に、愛犬も同じように興味を示してきた時には、ぜひ一緒にその時間を楽しんでみてくださいね。

<参考書籍>

いぬ大全304

教養としての犬 思わず人に話したくなる犬知識130

<参考サイト>

モーツァルトの音楽が健康に与える影響|創考喜楽
>https://iec.co.jp/media/corner/mozart/02

Musical components important for the Mozart K448 effect in epilepsy|てんかんにおけるモーツァルトK448効果に重要な音楽要素
>https://www.nature.com/articles/s41598-021-95922-7

Effect of Classical Music on Depth of Sedation and Induction Propofol Requirements in Dogs|犬における鎮静深度とプロポフォール導入必要量に対するクラシック音楽の影響
>https://www.mdpi.com/2306-7381/10/7/433#

犬にとって心地よい音楽の魅力: 理論から実践まで|千葉の老犬ホームならDog care house ふみちゃん家
>https://dog-fumichanti.com/column/684c0ae3-22d4-4906-b534-edce2cc226ec

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yukako

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幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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