「体温が高い人程、病気になりづらい」という話を聞いたことはありませんか?
10代~50代の日本人の多くは、研究によると大体36.89℃(+-0.34℃)が平均体温と言われており、体を鍛えている人ほど、体温が高い傾向があるのも分かっています。
また、このような傾向は体調の良し悪しにも関係しているのですが、実はそれは犬にも共通するってご存知ですか?
今回は犬の直腸温の高さについて、犬の大きさや犬種の関係性、腸活する重要性などをご紹介します。
<目次>
そもそもの犬の平均体温ってどれくらい?

10代~50代の日本人の多くの平均体温が36.89℃(+-0.34℃)とされる中で、犬の平均体温がどれくらいか、皆さんはご存知ですか?
犬は本来、人の平均体温よりも1~2℃程高い(37.5℃~39.0℃前後)とされ、多くの場合、幼犬や小型犬ほど体温が高く、大型犬の方が体温は低いと言われています。
現在犬の飼養環境の多くは、室内で快適な温度が保たれた環境で生活するのが定石となりつつあります。
その結果として、それらは寿命の長さに貢献し、今では犬の平均寿命も一昔前の13.3歳と比べて約1歳以上(14.1歳~14.6歳)も伸びたことは、とても喜ばしいことだと言えます。
しかしその一方で、本来なら寒さに強かった犬種(柴犬やシェットランド・シープドッグ、シベリアン・ハスキー等)が寒さに弱くなり、冬の散歩でも洋服を着ている姿を見ることは珍しくなくなったと思います。
ただ、このような傾向がそもそもの犬の平均体温変化を生まないかと言えば、そうとも限りません。
少なくとも、本来寒さに強かった犬種が寒がりになったとしたら、それは例え平均体温が変わっていなくても、注意しておくことが必要です。
犬の大きさ・犬種の違いで平均体温は違う?

犬の平均体温は、通常その体格に関しては多少の違いが生じますが、犬種の違いについては、極端な変化はないとされています。
基本的には小型犬なら平均38.6℃~39.2℃が平熱で、大型犬なら平均37.5℃~38.6℃が平熱と言われます。
サウスカロライナ大学の生理心理学者たちがおこなった『犬の毎日の体温リズム』に関するある研究では、体重が大型犬並みにあるバセット・ハウンドは他の犬種よりも一般的に体温は平均して高く、逆に大型犬として名高いマスティフは、最も体温が低いことが示唆されました。
また、ヤマザキ学園大学動物看護学部動物看護学科で実施された『イヌにおける腋窩温測定の有用性の検討』では、200頭の犬の直腸温と腋窩温の相関を調べ、改めて腋窩温測定が直腸温測定の代替案となり得るか検討した結果、トイ・プードル、シー・ズーやヨークシャー・テリアは、直腸温と腋窩温では全体の体温の差という差は大きく認められなかったものの、ミニチュア・シュナウザーとミニチュア・ダックスフンドについては、腋窩温の方が直腸温を上回る結果が目立ち、体温の測り方によっても、その違いを見定める必要がありそうです。
ただし、基本的には小型犬であれ、大型犬であれ冒頭の37.5℃~39.2℃を下回ったり上回ったりしなければ、平均体温という認識です。
犬の体温は、その犬種の大きさや環境・健康状態、年齢の違いによってある程度誤差が生まれますが、冬場の寒い中、愛犬が体をしきりに震わせるような姿を見せた時には、この体温を基準にすると良いでしょう。
おなかが弱い子は直腸温に要注意?

例えばご自身の愛犬が『おなかが弱い』と言われる様な子の場合、直腸温とは密接な関係があることを覚えておいてください。
愛犬のおなかが普通の子よりも弱い場合、その影響は直腸温とも密接な関係を持つ場合があります。
普段から室内の温度や湿度を一定に保って、愛犬が快適に過ごせるように洋服やペットヒーターを揃えておいたとしても、元から冬の寒さに弱い犬種や低体温気味の犬種だったり、ストレスが掛かるような環境下だったり、また、食餌の質が影響していたりした場合は、腸の体温が一定に保てなくなってしまうことがあります。
腸の温度がそういった環境や身体的側面によって下がってしまうと、腸内環境にも悪影響が出てしまう結果になりかねません。
私たち人もそうですが、犬の腸内環境も約7割は全身の免疫細胞が集まると言われています。
そして、その免疫細胞の活性化や低下に関与する腸内細菌には善玉菌、日和見菌、悪玉菌それぞれが存在し、それらが相互にバランスを保つことで健康的な腸内環境が作られます。
しかし、そこには当然適切な直腸体温が必要となり、この体温が崩れてしまえば低温を好む悪玉菌によって、体調を崩してしまうリスクが高まってしまう可能性があるのです。
おなかが弱い愛犬の場合、腸の状態が悪いままでは例えどんなに寒さ対策などを徹底しても、健康維持効果は薄くなってしまうので注意しましょう。
犬にも【腸活】が重要なワケ

では、このような状態を防ぐためには、どうすれば良いのでしょうか?
そこで重要になってくるのが、犬にも効果的な【腸活】です。
【腸活】とは、食事・運動・睡眠などの生活習慣全体を見直し、腸内環境(腸内フローラ)を整えて、心身の健康維持・改善を目的とした生活全般を指す言葉です。
このような【腸活】は、人が乳酸菌やビフィズス菌と言われる善玉菌で腸内環境を整えるのと一緒で、犬にも効果を発揮します。
また、このような効果は、適切な量やその子の体に合った菌の摂取によって、脳、腸、皮膚、口腔内が互いに影響し合う相互システム『脳腸皮膚口腔内相関』と言われる様々な良い効果をもたらしてくれます。
あまり知られていないことかもしれませんが、一般的に動物の体内の中で生成されるガン細胞は、一日に約5,000個だと言われます。
これは、その動物の健康の有無に関わらず、日々生成されては、免疫細胞によって死滅させられている、というのを繰り返しています。しかし、もしもこの免疫細胞が腸内環境の不調によって減ってしまっていたとしたら…。
その時には、ガン細胞に限らず、ウイルスや細菌の感染によって、体調を崩してしまうリスクが高まります。
犬にとっての【腸活】は、人にとっての【腸活】と同じくらい重要です。
さらに詳しい内容が知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。気になる方は、是非こちらもご覧になってみてくださいね。
▼【合わせて読みたい!こちらの記事もオススメです】
犬も乳酸菌でイキイキ腸活ライフを!乳酸菌の種類や効果、注意点についてご紹介!
>https://www.inutome.jp/c/column_7-285-56027.html
冬場でも変わらず!愛犬の直腸温を保つための生活環境作り

それでは、冬場も変わらず愛犬の直腸温を保つためには、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか?
以下でいくつか確認してみましょう。
愛犬のための冬支度➀:保温性を重視した寝床の準備
犬は基本的に寒さには比較的強い動物だと言われますが、昨今の生活環境に鑑みた愛犬の寝床については、保温性に優れた寝床をしっかりと準備してあげましょう。
特にシングルコートの犬種や小型犬・幼犬・シニア犬なんかは、厚手のブランケットなどを用意して、暖かく過ごせるよう配慮すると良いでしょう。
愛犬のための冬支度②:【腸活】を意識的におこなう
上記でもお伝えしましたが、愛犬の日々の【腸活】は、適切な善玉菌の摂取や運動、睡眠などで整えられます。
毎日スプーン一杯分の無糖ヨーグルトを与えたり、ナットウキナーゼという善玉菌がある乾燥納豆を愛犬用おやつとして与えたり、また、適度な運動や十分な睡眠などを取ることで免疫力、腸内環境の整えを意識的におこなえば、冬場も変わらず愛犬の健康維持に努めてあげることが出来ます。
愛犬のための冬支度③:洋服を着せる
愛犬がもしも洋服を着ることに抵抗がないなら、冬場の散歩には洋服を着させるよう心掛けましょう。
洋服は着せっぱなしでは、かえって皮膚炎や熱中症などを招いてしまうアイテムのため適材適所で使い分けることが大切ですが、冬の寒さを乗り切るために洋服を着せることは、直腸温を維持することにとても役立てられます。
愛犬のための冬支度④:防寒グッズを使用する
犬の洋服も防寒グッズの一つですが、それ以外にも蓄電式の湯たんぽや犬用のこたつ、ペットヒーターなどを使うことでも、直腸温の維持に役立てられます。
ただ、そうした防寒グッズを扱う際には、高温になり過ぎないよう気を付け、また愛犬自身が低温ヤケドを負わないよう、くれぐれも注意しながら使用しましょう。
まとめ

いかがでしたか?
犬の平均体温は、人の平均体温とは違って多くの場合ほぼ変わらない体温とされていますが、腸内環境の状態や生活環境の違い、また年齢やその子の大きさによっては、だいぶ状況が変わってくるものです。
状況次第での直腸温の違いはどうなっているかは測ってみなければ分かりませんので、免疫力などの低下が気になりやすい冬場は特に、愛犬の直腸温には気を付けるよう心掛けてあげてください。
<参考サイト>
Hot dog! Tiny breeds have warmer bodies|すごい!小型犬は体温が高い
>https://www.nbcnews.com/id/wbna29138912
イヌにおける腋下温測定の有用性の検討
>https://www.jstage.jst.go.jp/article/veterinarynursing/21/2/21_21/_pdf/-char/en
愛犬のための冬支度|腸の温度が高い犬は寒くても体調を崩しません|ナノワン
>https://nano-one.net/byoujyou-syoujyou/tyouno-hie/26977/
<画像元>
PhotoAC
canva
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
最新記事 by yukako (全て見る)
- 直腸温が高い犬は寒さに強い?大きさ・犬種の差の有無や腸活の重要性などを解説! - 2026年1月14日
- ペット用品の洗濯頻度の理想って?今更聞けない洗濯が必要な理由や適切頻度、注意点をご紹介! - 2026年1月12日
- 犬の糖尿病はⅠ型とⅡ型どっちが多い?糖尿病の基本から主な症状、治療法や予防策を解説! - 2026年1月3日
- 犬は七草粥を食べられる!栄養価や与え方、七草粥と意外な関係がある“爪切りの日”って何? - 2026年1月1日
- 犬との初詣は非常識?愛犬と初詣に行く時に覚えておきたい準備やマナー、注意点について - 2025年12月26日
