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ドッグハイドロセラピーって何?高齢犬や肥満犬にオススメな水中トレッドミルも解説!

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今や犬にもさまざまなフィジカルセラピー(理学療法)が存在する中で、皆さんは犬にもハイドロセラピーというセラピー療法があるのをご存知ですか?

歴史的なハイドロセラピーにおいて、水による療法は様々な効果をもたらしてきました。中でも運動系のセラピーとしては、とても理想的な媒体方法であるハイドロセラピー。

今回はそんな犬にも使えるハイドロセラピー療法及び水中トレッドミル療法についてご紹介します。

ドッグハイドロセラピーとは?

そもそもハイドロセラピーのハイドロ(hydro)とは、ギリシャ語で水(water)を意味する連結語であり、セラピー(therapy)とは皆さんご存知の通り治療や療法の事で、人の場合であれば本来は温泉に浸かったり、鉱泉を飲んだりして心身の状態を改善させる「水治療法」を意味しているものでした。

そんな「水治療法」に水泳や歩行を加えることで犬にも応用を利かせた運動療法がドッグハイドロセラピーです。

ドッグハイドロセラピーの歴史は浅く、日本で犬に用いられたのは約20年前の2003年。

ハイドロセラピー施設を開設し、ドッグハイドロセラピーの第一人者とされている“J”アントニオさん及び、箱根で犬の持つ様々な医療症状の治療に当たった日本の獣医師たちが最初と言われています。

ドッグハイドロセラピーはどんな犬に向いてる?

ドッグハイドロセラピーは、主に高齢犬や肥満犬、関節の弱い犬、術後のリハビリが必要な犬など、犬種問わず、年齢問わず有効です。

ただ、中でも頸部椎間板ヘルニアといった病気を持っている愛犬にとっては、とても有効性のあるセラピー療法と言えるでしょう。

犬の頸部椎間板ヘルニアは人と違って、飛び出した椎間板が直接脊髄を圧迫するため、重症化しやすいと言われており、最悪は寝たきり状態になってしまう可能性のある病気です。

椎間板ヘルニアになりやすい犬種には、ミニチュア・ダックスフンドで頻繁に起こる可能性があり、他にはトイ・プードルやチワワ、ビーグル、ウェルシュ・コーギーなども発症しやすい傾向にあると言われています。

愛犬自身の水に対する好き嫌いも関係してくるとは思いますが、気になる飼い主さんは一度ハイドロセラピーを検討してみても良いと思います。

ドッグハイドロセラピーの水温によって異なる効能

水を使って行うドッグハイドロセラピーは、水の抵抗や浮力だけではなく、水温によっても得られる効能が変わってきます。

一般的に温水と冷水で得られる効能を変え、その方法を交互に行うことによって水温差による血液循環作用を促し、自己免疫力を高めます。

では、温水と冷水により得られる効能をまずは温水から確認してみましょう。

<温水で得られる効能>
リラクゼーション作用
血管拡張・血液循環作用
関節や筋肉の柔軟性増加作用

続いて冷水の場合で得られる効能は以下の通りです。

<冷水で得られる効能>
抗炎症作用
新陳代謝促進作用
血管収縮・血液循環作用

上記が温水と冷水で変化する効能の一例です。

これによって関節などに痛みを抱えている犬や前十字靭帯損傷などのケガを負っている犬、クッシング症候群や糖尿病などの病気を抱えている犬のサポートをすることが可能です。

肥満犬などにオススメ!水中トレッドミルとは?

ドッグハイドロセラピーの中には、水泳による抵抗や浮力での療法だけではなく、歩行なども兼ね備えた運動療法でもあるということを冒頭でお伝えしましたが、そのうちの一つに水中トレッドミルというものがあります。

水中トレッドミルとは、主にリハビリテーションを目的とした理学療法の一環で、プールとウォーキングマシンを一体化した水中歩行器のことを言います。

一般的に筋力が低下した高齢犬の筋肉強化や筋力維持、肥満犬に対するダイエット、椎間板ヘルニアによって歩行が困難になってしまった犬に対する筋力、体力回復などといった効果が期待でき、犬に対して無理のないリハビリや減量、筋力維持が期待できます。

ドッグハイドロセラピーを行う目的と方法

ドッグハイドロセラピーを愛犬に施す場合、それらが治療やリハビリ目的なのか、減量や筋力維持なのかによっては、方法が違ってくるので注意が必要です。

もしも仮に、ご自身の愛犬が治療またはリハビリ目的でのドッグハイドロセラピーを検討しているのであれば、その時には獣医師の指導の元行う必要性があるので、ドッグハイドロセラピーの知識や水中トレッドミルの導入を行っている獣医師さんに相談してください。

一方、水泳による筋力維持や減量を目的としてドッグハイドロセラピーを検討しているのであれば、ドッグハイドロセラピーをやっている施設などでセラピストスタッフさんに施術してもらうことで改善してあげる方法が最善です。

ドッグハイドロセラピーを行う時の注意点

ドッグハイドロセラピーはまだまだ日本では認知度の低い水中療法で、行っている施設も限られています。また、料金体制にも違いがあり、施設によっては結構な額が掛かってしまうことも…。

そのため、料金や施術項目の有無などは、しっかりとホームページなどを確認した上で、施術を受けるように心掛けましょう。

まとめ

いかがでしたか?

ドッグハイドロセラピーは、人のハイドロセラピー同様良い効果を発揮してくれる水中療法です。有酸素運動だけではなく、浮力や水圧のサポートによって姿勢改善や筋力強化、自律神経を整えてくれる効果も期待できます。

とはいえ、犬種によっては水自体を嫌がって泳ぐこと、水中内で歩くこと自体を苦手とする子もいると思うので、そういった場合には無理強いせず他の方法で体調改善を図ってあげてくださいね。

<参考書籍>

ブルース・フォーグル博士のナチュラルドッグケア

<参考サイト>

J’s ONE|“J”先生のご紹介【ハイドロセラピーのパイオニア】
>https://jsone.jp/free/doctor

犬のための水治療法:犬の理学療法の成長傾向
>https://www.akc.org/expert-advice/health/hydrotherapy-for-dogs-growing-trend-in-canine-physical-therapy/

頸部椎間板ヘルニアの後遺症により自力起立及び歩行困難を呈した犬に対するリハビリテーションの効果
>https://www.jstage.jst.go.jp/article/veterinarynursing/23/2/23_19/_pdf/-char/ja

昭島動物病院|リハビリ・水中トレッドミル
>https://aaho.jp/favorite/treadmill/

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。