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長寿になった今だからこそ!愛犬にもやってあげたい色々なマッサージ療法

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皆さんの愛犬は、マッサージ療法を受けたことはありますか?

マッサージ療法とは、主に鍼治療や指圧、時にはツボ押しなど、様々な方法で心身の健康維持を保つ方法のことを言い、比較的人に行われるイメージが強いものだと思います。

しかし昨今、長寿の犬が多くなり、犬にも良い効果を発揮することで知られるようになったこのマッサージ療法について、今回は犬に対するホリスティックケアの知識とあわせてご紹介します。

犬の自己修復機能の維持を助けるホリスティックケアとは?

犬は基本的に健康状態に問題がない限り、犬の体内の臓器、細胞、そして分子までもが自己修復能力を持っています。

ただ、その自己修復機能も犬の自己防衛機能が正常に働かなければ、結果的に病気になってしまう可能性があります。

そこで注目されるようになったのが、心と体の“全体的な”健康の捉え方に特化したホリスティックケアです。

ホリスティックケアに含まれる自然療法の種類

ホリスティックケアは、一言で表すには種類が多く、様々な国に伝わる伝統医学、自然療法、食事療法、心理療法、運動療法など多岐に渡ります。

その中でも例えばカイロプラクティックや鍼治療などのマッサージ療法は、しかるべき免許を持った専門家の方のみが施術を行うのが安全ですが、基本的なマッサージやTタッチと言われる方法については、飼い主さんご自身で行えるものも数多く存在します。

ここから先はマッサージのポイントやマッサージする時の注意点などを踏まえて、マッサージ療法のやり方をご紹介します。

愛犬にマッサージを行う際のポイント

犬に行えるマッサージ療法は、主に強張った筋肉をほぐし、血管やリンパの流れを良くすることで、病気やケガの予防、リラックス効果、問題行動の改善などの効果が期待できます。

それでは、愛犬にマッサージ療法を行う際に抑えておきたいポイントを確認してみましょう。

ポイント① 愛犬の意思を尊重する

ポイント② 飼い主自身がリラックスして行う

ポイント③ 手で愛犬の筋肉の作りを感じ取る

ポイント① 愛犬の意思を尊重する

これは、どのホリスティックケアの方法にも言えることですが、何よりも愛犬との信頼関係は最優先にするのが大切です。

特に犬の体に触れるマッサージ療法は、その犬の性格や体質、その子が現在抱えている体の状態などにも気を付ける必要があるので、必ずマッサージ療法を行う前には、愛犬が嫌がらないか、愛犬の意思を尊重した上で、マッサージに取り掛かるように心掛けてあげましょう。

ポイントその② 飼い主自身がリラックスして行う

次に、実際にマッサージするのが愛犬ということもあって、張り切りたくなる飼い主さんも居るかもしれませんが、ここは一旦深呼吸してリラックスした気持ちでマッサージをしてあげてください。

また、ご自身がイライラしていたり興奮している場合も、犬は敏感にその異変を察知してしまうので、必ず飼い主さん自身も落ち着いた中でマッサージを行うようにしましょう。

ポイントその③ 手で愛犬の筋肉の作りを感じ取る

このポイントは頭で考えるよりも実際に愛犬と触れ合えば、ある程度筋肉の作りや付き方を理解することが出来ます。

愛犬にマッサージを行う際には、人に行うマッサージと違い、そこまで強い力を必要とはしないマッサージがあります。

そのため、犬にマッサージを施すときには、そういった力の加減を意識しつつ、人と違って鎖骨がなく、体重の約60%を前肢の筋肉で支えている犬の肩回りの筋肉を集中的に解してあげると効果的です。

愛犬にマッサージをする際の注意点

マッサージを行う時には、愛犬の体の状態によって注意することも大切になってきます。

例えば人でもマッサージを行ってもらう際、痛みや腫瘍のある場所には行ってはいけませんよね?それは犬も同様で、犬が体のどこかを痛がっている場合のマッサージについては、原則行わないように。

どうしても体に痛みのある犬にマッサージを施す場合には、痛みとは対角線上の張っている部分を重点的にマッサージしてあげましょう。ただし、これはあくまでも犬の意思を尊重した結果行うものであって、無理強いをさせないことが最優先です。

<こんなときはマッサージNG!>

・炎症・痛みがある場所
・体力が極度に弱っている犬
・腫瘍がある場所
・傷口がある場所

愛犬に質の良いマッサージを行うために

では、実際に質の良いマッサージを行うために気を付けておくポイントと、マッサージ方法を一緒に見ていきましょう!

まず、マッサージを行うために大切なことは…、

1.爪は短く切っておくこと
2.リズムはゆっくり一定に
3.愛犬、ご自身双方リラックス状態で
4.順序は犬の体制によって臨機応変に

これらのポイントを改めて踏まえ、いよいよ実践に移りましょう!

基本的な犬のマッサージ方法

それではまず、基本的なマッサージについて解説します。

基本的なマッサージ方法は、実に簡単で、ただ撫でるだけという方法でも、十分にマッサージ効果を得ることが出来ます。

1:ストロークキング

ストローキング(撫でる)と言われるこの方法は、犬とご自身双方の緊張を解し、リラックスした状態へと持っていきます。

2:ピックアップ法

愛犬が十分にリラックス出来たようなら、手のひらで優しく首元の皮膚を持ち上げるピックアップ法によってマッサージをしてあげてください。

3:ニーディング法

犬が気持ちよさそうにしていれば、両手を使って優しく円を描くように皮膚を揉むニーディング法(揉捏法)を用いて、マッサージをしてあげてください。

4:ストレッチ

そして、ここまでで犬が嫌がることがなければ、四肢のストレッチを行います。

最初は前方に10秒を超えないように。それから後方にまた10秒を超えないように注意しながら、最後は初めのストロークに戻ってマッサージを締めくくります。

テリントン Tタッチ・メソッド

テリントン Tタッチ・メソッドとは、アメリカのリンダ・テリントン・ジョーンズが人のために合ったボディワークを馬に応用したことから始まったマッサージ方法です。

ほとんどのTタッチ技法において、非常に軽い力でマッサージを行うのが特徴で、強さは1~6度まであるものの、通常は2~4度の瞼に非常に軽い圧を感じる程度の力を使用してマッサージを行います。

また、マッサージをする時の手の動きは、時計の短針6時の位置から始めて、時計回りに8時から9時の位置まで皮膚を軽く押しながら動かし、1と1/4の円を一周と考えます。

テリントン Tタッチ・メソッドでは、様々な触り方でその子に合ったマッサージを施すのですが、今回はその中でもノアのマーチ、ラマのTタッチ、耳のTタッチの3種類をご紹介します。

<ノアのマーチ>

Tタッチ・セッションを行うために重要になってくるこのノアのマーチは、マッサージの始めと終わりに使う、言わば自己紹介のようなものです。

マッサージの基本でも同様に、手のひら全体で犬の体の輪郭に合わせて優しく全身を撫でます。

特に初めてTタッチを行う犬や猫の場合には、短いノアのマーチで接触を持つことから始め、リラックスさせてあげましょう。

<ラマのTタッチ>

続いてラマのTタッチは、神経質で怖がりの犬や猫に効果的なマッサージ方法です。

先程、ノアのマーチが自己紹介のようなものと説明しましたが、怖がりの子や人から触られるのを嫌がる子については、まずはこのラマのTタッチから試しましょう。

ラマのTタッチを行う時には、手のひらではなく手の甲や指の裏側を使い、1と1/4の円を描きます。

力は常に弱めで極度の怖がりの場合には、脇から近づき、肩から優しく手をかけ、脇腹あたりをそっと触るのがコツです。

<耳のTタッチ>

耳へのTタッチは、過度に活動的な犬を落ち着かせる最も効果的な方法です。

このTタッチは犬にとってとても心地よく、人にとっても、耳に働きかけるマッサージは体全体や臓器に良い効果をもたらすことで知られています。

耳のTタッチはいくつか方法があり、一つ目は耳の付け根を持って優しく円を描く方法です。耳は前後両方に動かすようにしてください。

そして2つ目は、指で耳を撫でおろす方法です。

親指が上にくるように意識をし、まずは頭の真ん中あたりに置き、そこから耳の付け根、先端まで撫でます。

こうして撫でる時には耳の隅々まで行き届くように毎回別の場所を撫でるようにしましょう。

まとめ

本日は犬に対するマッサージ療法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

犬のマッサージ療法にはこの他にも色々な種類のマッサージが存在し、現在ではマッサージに特化したペット専用の資格も存在します。

とはいえ、専門的な知識はそれだけ時間や労力もかかるため、手軽に自宅で試してみたいとお考えの方は、ぜひとも参考にして頂ければ幸いです。

<参考書籍>

愛犬の心と体を元気にする BALANCE Dog Massage

イヌやネコを愛する人のためのペットの自然療法事典 獣医さんとペット飼い主の架け橋となる本

ブルース・フォーグル博士のナチュラルドッグケア

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。