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「愛犬の肥満に注意」ペットの肥満率が高い都道府県トップ10は?【動物看護師が解説】

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ペットのオーナーの健康意識は非常に高くなりましたが、自分の愛犬の体型は「ぽっちゃり」「ややぽっちゃり」と答えた方は、なんと3分の1にものぼるというデータがあります。

さまざまな病気の原因になると言われる「肥満」ですが、都道府県によって「ペットの肥満率が違う」というのはご存じでしょうか。

今回は、「ペットの肥満率が高い都道府県」をご紹介しながら「肥満がよくないと言われる理由」や「減量で最も大事なこと」もお話ししていきますので、ぜひ愛犬の健康管理にお役立てください。

「ペットの肥満率が高い」都道府県トップ10は?

少し古いデータになりますが、2013年に日本ヒルズ・コルゲート株式会社が44の都道府県の獣医師を対象にペット(犬・猫)の肥満傾向の調査を行いました。

712名の獣医師が回答し結果を都道府県別に集計すると、「ペットの肥満率」が高い県は下記のようになりました。

▼ペットの肥満率トップ10 (数字が高いほど肥満率が高い)

1位:高知県  50.1%
2位:福島県  47.9%
3位:和歌山県 45.6%
4位:長野県  45.5%
5位:富山県  44.4%
6位:奈良県  40.9%
7位:兵庫県  40.2%
8位:宮城県  39.1%
9位:大阪府  37.9%
10位:広島県  37.5%
※ 10位以下のランキングは、記事の最後にある「参考URL」のサイトからご覧頂けます

ペットの肥満率が最も高いのは「高知県」で次いで「福島県」「和歌山県」となりました。

ペットの肥満率の平均値が「33.1%」と報告されているので、トップ10入りした都道府県のペットの肥満率は非常に高いことが伺えます。

そして都道府県のエリアを見ていくと、近畿地方がペットの肥満率が高い傾向にあることがわかりました。

ランクインした都道府県の約5割、4割のペット(犬・猫)が肥満と考えると、非常に怖い数字だと思います。

ペットの肥満に対して「敏感な県」と「容認している県」

さて、先ほど都道府県別に「ペットの肥満率」をご紹介しましたが、同調査で「オーナーがペットの肥満を認識している割合」の結果も出ているので、こちらも都道府県別にご紹介します。

「オーナーの肥満認識率」と「ペットの肥満率」のランキングを見比べると、非常に興味深い結果が見えてきました。

▼ペットが「肥満」だと認識しているオーナーの割合 (数字が高いほど認識率が高い)

1位:富山県  73.8%
2位:高知県  70.0%
3位:沖縄県  67.5%
4位:奈良県  64.1%
5位:岡山県  63.1%
6位:佐賀県  61.9%
7位:北海道  61.7%
8位:熊本県  61.4%
9位:山形県  60.7%
10位:茨城県  59.8%

自分のペットの体型が「肥満だ」と認識している割合は「富山県」がトップで次いで「高知県」「沖縄県」という結果になりました。

このデータを先ほどご紹介した「ペットの肥満率」と見比べると、ペットの肥満率がトップ10入りしていた「富山県」「高知県」「奈良県」は「オーナーの肥満の認識率」も高いことがわかります。

つまり「ペットがぽっちゃりしているのはわかっているけど、まぁまだ大丈夫」と容認している傾向があるよ、というちょっと怖い結果が浮き彫りになりました。

反対にペットの肥満に対して敏感な県は3位にランクインした「沖縄県」です。

沖縄県のペットの肥満率は平均以下の「30.6%」でしたが「うちのペットは太っているかも」と気にしているオーナーは非常に多いという結果になりました。

今までのデータを見ていくと都道府県によって、ペットの肥満傾向や飼い主さんの考え方には大きな差があるということがわかりますね。

「ペットの肥満がよくない」と言われるのはなぜ?

このように「あなたの住んでいる県は肥満のペットが多い傾向にあるよ」「ペットの体型管理を意識しようね」と情報が公開され注意喚起が出されているのは、やはり「肥満」がペットの健康を大きく害する原因になるからです。

では「肥満」になると、どんな病気にかかりやすくなってしまうのでしょうか。

1枚の図にまとめてみました。

▼「肥満」になると犬に起きること

元気に年を重ねていくためには、健康寿命(健康でいられる時間)を伸ばすことが大切といわれていますね。

しかし肥満体型になってしまうと、腰や足を傷めて寝たきりになってしまったり、心臓に負担がかかり循環器系の疾患を引き起こす可能性もあります。

「愛犬に病気になって欲しい」と望んでいる飼い主さんは1人もいないでしょう。

ですが、「ついついオヤツをあげすぎてしまう」「体重や体型のチェックをしていない」などの毎日の積み重ねが、結果としてさまざまな病気を引き起こす原因になってしまうのです。

愛犬の将来のことを思えば「肥満になって良いことは一つもない」というのが、お分かり頂けると思います。

ペットの肥満予防や減量に最も大事な2つのこと

では、愛犬の肥満予防や減量に取り組みたいと考えたときに、大事なことはいったいなんでしょうか。

今回調査に協力した獣医師に「肥満予防や減量指導で重要なこと」を尋ねたところ、4割近くの方が「特にこの2つが大事」と回答しました。

▼ペットの肥満予防・減量で重要なこと2つ

・「食事管理」
・「家族の協力」

「食事管理」が重要な理由

・オヤツを与えすぎている
・運動量が少ないのに高カロリーなフードを選んでいる
・フードの量が適切じゃない
・避妊・去勢手術後もフードの見直しをしていない
・人の食べ物を犬にも与えている

ドキッとした方もいると思いますが、よく肥満の原因としてあげられていることをまとめました。

こうして見てみると、犬の体型と食べ物は大きく関わっていることがわかります。

消費カロリーより食べ物のカロリーが上回れば、どうしても犬は太ってしまいます。

減量や肥満予防をするのであれば、食事やオヤツの見直しは必須という事ですね。

「家族の協力」が重要な理由

次に獣医師が重要な事としてあげているのが「家族の協力」です。

「みんなが代わる代わるオヤツを与える」「減量に反対の人がこっそりオヤツを与える」このような環境であれば、当然肥満予防も減量も失敗してしまいます。

家族で犬を飼っていて、ダイエットに取り組みたいという場合は、必ず家族みんなで話し合い協力していくことが大事です。

減量に重要なことを読んで「え、当たり前の事じゃない?」と思った方も多いと思います。

でもこの当たり前の事がなかなか実現できずに、ダイエットを挫折してしまうという方は少なくありません。

特に犬のダイエットは長期化(半年から1年ほど)することが多いので、当たり前のことが一番大切という意識を持っておくことが大切ですね。

あなたが住んでいる県は肥満率が高い県でしたか?それとも低い県だったでしょうか?

ペットの肥満は飼い主さんにとって非常に身近な問題です。

日頃から意識をすることで行動は変わっていくので、愛犬の健康寿命を伸ばすために、今回ご紹介した内容をぜひ活かしてみてくださいね。

<参考URL>

日本全国の獣医師にアンケート 臨床現場から見たペットの肥満度

都道府県エリア別『ペットの肥満』トレンド調査 結果発表
>https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000003356.html

<画像元>

Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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