あなたは愛犬のしつけで後悔していることはありますか?
子犬の時に困ったことや気になることがあっても、なんとなくなぁなぁで過ごしてしまい、成犬になって問題が悪化してしまうのは飼い主さんあるあるではないでしょうか。
今回は飼い主さんが「子犬のときにしっかりやればよかった」と後悔しがちな犬のしつけを
5つご紹介しますので、愛犬との生活の参考にしてみてくださいね。
<目次>
犬のしつけで後悔しがちなこと①「ブラッシングができない」

トリミングが必要な犬種は、トリミングサロンにお手入れをお願いすることが多いですね。
プロにお手入れしてもらえるからと、自宅でのブラッシングを怠っていませんか?
ブラッシングが自宅でできないと、下記のようなお困りごとが発生します。
▼「ブラッシング」ができないと困ること
・皮膚と毛を健康に保てない
・体や体調の変化に気づきにくい
・抜け毛が飛散しやすい
・犬とコミュニケーションが取りにくい
・犬が触られるのに慣れない
慣れない道具(ブラシ)を体に当てられたり、長い時間同じ場所にじっとしておかなければならないブラッシングは元々犬が苦手意識を抱きやすいです。
日常的にブラッシングができていないと、毛玉やもつれが発生し、痛みから更にブラッシングを嫌がるようになります。
また、通気性の悪さから皮膚病にかかりやすく、湿疹やしこり、体調の変化といった病気の発見も遅れる可能性もあります。
犬に嫌がられると、つい諦めてしまいがちなブラッシングですが、清潔を保つだけでなく病気の早期発見にもつながるので、「まぁいいか」と諦めずに慣らしていくことが大切です。
犬のしつけで後悔しがちなこと②「歯磨きができない」

歯磨きも「ちゃんと教えておけばよかった」と後悔しがちなしつけですね。
歯磨きの重要性はわかっているけれど、愛犬から激しい抵抗に合い、歯磨きするのを止めてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、歯磨きができないと下記のようなお困りごとが起こってしまいます。
▼「歯磨き」ができないと困ること
・歯周病にかかる可能性が高い
・歯周病の影響で頬に穴があく
・歯周病の影響であごが骨折しやすくなる
・臓器に悪影響を与える可能性がある
・口の中の異変(出血や腫瘍など)に気付けない
・口臭がきつくなる
・痛みで食事が取りにくくなる
歯磨きを怠ると「歯周病」という歯の病気にかかりやすくなります。
歯周病が悪化すると歯が抜けてしまったり、頬に穴があいたり(外歯瘻)、あごの骨が折れやすくなります。
また歯周病は、心臓や腎臓といった臓器にも悪影響を及ぼす可能性が高いため、愛犬の健康のためには歯磨きはぜひ習慣づけたいですね。
下の記事では「歯磨きを習慣化させるためのポイント」と「歯磨きを失敗させやすくする要因」を紹介しているので、ぜひご覧ください。
▼「愛犬が歯磨きを嫌がる」失敗の要因とうまく歯を磨くコツをご紹介
>https://www.inutome.jp/c/column_7-236-49866.html
▼「歯科検診で判明、歯周病予備軍の犬は76%」 犬のオーラルケアを習慣化するためのポイントは?
>https://www.inutome.jp/c/column_7-202-47493.html
犬のしつけで後悔しがちなこと③「動物病院が苦手」

動物病院に苦手意識を持っている犬は多いですね。
ブルブル震えたり怯えて鳴く様子を見ると「動物病院嫌いを克服してあげればよかった」と後悔する飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。
動物病院は苦手で当たり前と思うかもしれませんが、愛犬の健康管理には欠かせない場所なので、下記のようなお困りごとが出てきます。
▼「動物病院が苦手」だと困ること
・気軽に連れて行けないので病気の発見が遅れる可能性
・病院にいる間、犬にストレスがかかる
・恐怖の経験が増え、さらに動物病院が苦手になる
・攻撃性が高いと診察に支障が出る
・連れて行く飼い主さんの負担が大きい
動物病院に行くと検査や診察のために採血をしたり、体を触られたりします。
健康のために欠かせない行為ではあるのですが、少なからず痛みや不快感を与えてしまうので、犬側からすると「怖い」「痛い」という経験を繰り返すことになります。
こういった嫌な経験の積み重ねが「動物病院=嫌なことをする場所」というネガティブな印象を作ってしまい、動物病院で過ごしている間はずっと不安やストレスがかかった状態で過ごすことになります。
犬に大きな負担がかかっているので、少しでも緩和できるようにトレーニングしていきましょう。
▼こちらの記事もおすすめです
「7割の犬が動物病院嫌い」愛犬の動物病院嫌いを克服するために飼い主さんができること
>https://www.inutome.jp/c/column_9-476-55712.html
犬のしつけで後悔しがちなこと④「犬見知りをしてしまう」

犬見知りも飼い主さんが克服しておけばよかったと後悔しがちなしつけです。
愛犬が他の犬に吠えかかってしまったり、攻撃しようとして気まずい思いをした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
すべての犬と仲良くする必要はありませんが、愛犬が犬見知りだと下記のようなお困りごとが起きやすいです。
▼愛犬が「犬見知り」だと困ること
・他の犬に吠えかかってしまう
・他の犬を攻撃しようとする
・犬同士の挨拶の機会が減る
・遊びの幅が広がらない
犬同士で交流できると散歩時に挨拶をしたり、公園での遊びなどより楽しみが広がる可能性があります。
ただ、犬同士のコミュニケーションは仲良く遊ぶだけではありません。
「他の犬とすれ違っても平常心でいられる」「同じ空間にいられる」ことも立派なコミュニケーションです。
色んな犬に挨拶して回る社交性の高い犬である必要はありませんが、他の犬と会っても平常心が保てる犬に育てておくと、色々な場所で楽しく過ごすことができます。
▼こちらの記事もおすすめです
「犬なのに犬が怖い・苦手?!」愛犬を犬嫌いにさせないために大切なこと
>https://www.inutome.jp/c/column_9-417-53330.html
犬のしつけで後悔しがちなこと⑤「室内でトイレができない」

最初は室内でトイレができていたけれど、散歩に行くようになってだんだんと室内でトイレをしなくなるケースは意外と多いです。
室内でトイレができないと下記のような困りごとが発生します。
▼「室内でトイレができない」と困ること
・介護が必要になったとき
・天気が悪くて外に出れないとき
・災害が発生したとき
・長時間の留守番のとき
・飼い主さんの体調不良で散歩に行けないとき
・旅館やホテルに泊まるとき
散歩のタイミングでトイレができれば問題ないと思うかもしれませが、散歩の時間までトイレを我慢しているのは泌尿器に負担がかかります。
また高齢になると泌尿器の機能が衰えて、トイレの回数が増えがちになるので、室内で自由にトイレ行ける方が犬の負担も減らせます。
「もっとしっかりトイレトレーニングをやっておけば」と後悔しやすいしつけなので、子犬のときからトイレトレーニングを続けておきましょう。

飼い主さんが後悔しがちなしつけを5つご紹介しました。
なんとなく、なぁなぁで終わらせてしまいがちなしつけが多かったですが、成犬や高齢になると困りごとがより深刻になりかねません。
成犬だから覚えられないというわけではないので、愛犬のペースに合わせて再トレーニングするのもいいですね。
<参考書籍>
・イヌの動物行動学: 行動、進化、認知/アダム ミクロシ (著), ´Ad´am Mikl´osi (原著), 藪田 慎司 (翻訳), 森 貴久 (翻訳), 川島 美生 (翻訳), 中田 みどり (翻訳)
・愛犬との絆を深める散歩でマスターする犬のしつけ術/著者:田中雅織
・動物看護のための動物行動学/著者:森裕司 武内ゆかり 監修:日本小動物獣医師会 動物看護師委員会
<画像元>
canva
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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