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「売れ残る犬は問題がある」は誤解?実は飼いやすい生後半年以上の犬を迎えるメリットと注意点

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『売れ残り犬』。

この言葉は、ペットショップなどで生後半年以上飼い主が見つからない犬に対して、使われることが多いです。

こうした犬はしばしば「問題がある」から売れ残るというイメージが定着してしまい、尚更貰い手がない事もよくあります。

しかし、実は生後半年以上を迎えた犬にも、意外なメリットがあるのをご存知ですか?

今回は、実際に『売れ残り犬』だった我が家の愛犬たちを基に、そのメリットと注意点をご紹介します。

見た目の可愛さや月齢ではなく、その子の本質で迎えたいとお考えの人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ペットショップで見掛ける『売れ残り』とは?

まず、ペットショップで見掛ける『売れ残り』とは、一体どういった状態を指すのでしょうか?

ペットショップで見掛ける『売れ残り』とは、文字通り生後2~3か月を過ぎても飼い主が決まらず、ペットショップに残ってしまっている子犬たちのことを言います。

一般的にペットショップでは、社会化期と言われる時期を迎える生後2か月~3か月頃が、最も人気の時期とされています。

この時期は犬種の大きさ問わず子犬特有の小ささと愛らしさ、さらにはその時期にしか味わえない魅力があるため、多くの人の目を惹きます。

また、この時期に迎えれば散歩やしつけ、人や犬に対する社交性といった新しい環境にも比較的慣れさせやすいため、人気犬種であればあるほど、生後2か月~3か月までに新しい家族が決まるのが一般的です。

しかし、こうしてすぐ決まる犬種が居る一方で、全く飼い主が決まらず、半年を過ぎても1年が経ってもペットショップに居続ける子犬が居ます。

では、なぜこのような現象が起こってしまうのでしょうか?続いては、ペットショップで『売れ残り』となってしまう犬に考えられる主な理由を深堀りしていきましょう。

犬が売れ残ってしまう時に考えられる主な理由

ペットショップに居る犬が売れ残ってしまう時に考えられる主な理由には、以下のようなことが挙げられます。

▼【売れ残ってしまう犬に考えられる主な理由】

・人が近付くと吠えやすい性格
・抱っこした時に甘噛みなどが多く見られる
・動きがゆっくりで子犬らしさが感じられない
・コロコロな見た目ではなくほっそりしている
・自己紹介欄に掲載されている疾患の数が多い

これらが、ペットショップで子犬が生後半年以上まで残ってしまう時に考えられる主な理由です。

確かに、ペットショップで犬を眺めていた時に絶え間なく吠え続けていたり、抱っこした際に甘噛みされたり、逆に全く反応がなかったりすると、敬遠してしまう人は少なくないのかもしれません。

また、見た目がほっそりしている子犬も、どうしても健康的には見えない傾向が強いとあって、こちらも敬遠されることが多いでしょう。

さらに、実際に疾患(多くは斜視や鼠径ヘルニア、不正咬合や膝関節の弱さ)を持っている場合だと、その後の医療費が余計に係るのを恐れて、売れ残ってしまう傾向が強いことでしょう。

売れ残ってしまう犬の特徴には、このような行動・性格・身体的観点が、人が敬遠しがちな姿として見られた時に、『売れ残り』に直結してしまう傾向にあります。

売れ残った犬は問題だらけという誤解

それでは、上記のような理由で売れ残った犬は、本当に性格的にも身体的にも問題だらけなのでしょうか?

答えは必ずしもそうとは限らず、限りなく『NO』に近いと言っても過言ではないと思います。

というのも、犬が売れ残ってしまう最も大きい要因には、私たち人が持ち合わせている犬や猫に対する先入観や不安などが大きく関係し、結果的にそうしている可能性があるからです。

特に体格の細さや性格の激しさが顕著に見えてしまうと、私たち人間は無意識のうちにその子の体格や性格などを勘案し、体格が細いと「病気がちだからではないか?」といった先入観が生まれ、性格が激しめだと「将来攻撃性が増すのでは?」といった不安が売れ残る犬を招くと同時に「売れ残った犬は問題だらけ」という誤解をも生んでしまっている可能性があるのです。

しかし、実際これまで生後約8か月で初代柴犬ミッキーと3代目柴犬つむぎを、生後約5か月で2代目シェルティーそらという『売れ残り犬』を迎えてきた筆者からすると、「その先入観や不安はとても勿体ない」と感じます。

次章では、一般的に『売れ残り犬』と言われる犬を迎えるメリットと、筆者の実体験をご紹介します。

売れ残った犬を迎えるメリット

先程も述べましたが、これまで筆者は柴犬、シェルティー、柴犬という順番で犬を三匹迎えてきました。しかしこの三匹は三匹とも『売れ残り』とされる生後約5か月以上の犬。

一般的には、「何か問題を抱えているのではないか?」と疑問を持たれるような子たちだったかもしれません。しかし実際は、『売れ残り犬』とされる犬には次のようなメリットも存在します。

1.すぐに散歩へ出掛けられる

▲迎えたばかりの三代目つむぎ(当時生後8か月)

筆者が迎えてきた愛犬たちは、どんなに早くても生後5か月をゆうに超えていたため、混合ワクチンと狂犬病予防注射は済んでいて、すぐに散歩へ出ることが可能でした。

また、首輪やハーネスに対する抵抗も2か月~3か月で迎える子よりそれほど感じず、どちらかというとすんなり着けられ、慣れてくれるのも早かった記憶があります。

2.成犬の姿を予測しやすい

2か月~3か月の子犬だと、成犬になるまでの顔つきや体格がだいぶ変わることは珍しくありません。

しかし我が家の愛犬たちは、迎えた段階である程度体格や顔つきが安定していたため、「思っていた感じとは違っていた」といったギャップはありませんでした。

3.意外にも芸をすぐに覚える

犬は基本的に社会化期を迎える2か月~3か月までが一番しつけやすい時期だと言われますが、意外にも1年近く経っていても、しつけはしやすいものです。

特にペットショップのスタッフさんとの時間を通して人慣れしていた三代目つむぎに関しては、夜鳴きという夜鳴きをしたのは半日のみ、オテやオスワリ、マテといった基礎的なしつけは、その日の内にマスターできていました。

4.性格をある程度把握できる

生後半年以上を迎えた犬の場合、その間にある程度性格も固定されていくため、どんな性格なのかを判断することが出来ます。

我が家の場合、初代ミッキーは、家族以外は誰とも群れないクールビューティーな一匹狼タイプで、2代目そらは家族に従順で賢い反面、犬と小さなお子さんに対しては少し苦手意識が強いタイプでした。三代目つむぎは、二匹とは打って変わって人とも犬とも仲良くなりたがる反面、少し臆病な一面があるため家族以外から触られるのは苦手なタイプです。

このように、性格がある程度把握できていると、いざという時にその子に合った対処法が取れるのも大きなメリットの一つです。

生後半年以上を経過した犬を迎える時の注意点

ペットショップやブリーダーで売れ残ってしまった生後半年以上の犬を迎える時には、当然注意しておきたい事柄がいくつかあります。

その中でも筆者が思う注意点としては、主に『健康状態』と、ある程度固定された『社会性』への覚悟が挙げられます。

『健康状態』については、生後2か月~3か月であっても生後半年以降であっても最優先の確認事項です。

通常は自己紹介欄の裏側などに、身体的な疾病などのチェック項目が確認できるようになっていることが多いですが、仮にこの部分のチェック項目のどこにも該当しなくても、生後半年以上を経過した犬を迎える際には、その他に何かないかを質問しておくよう心掛けてください。

筆者の三代目つむぎは、これといった疾病のチェックはありませんでしたが、それとは別に「お腹が少し弱い」とペットショップのスタッフさんから言われました。

また、ある程度固定されてしまっている『社会性』については、その子の個々の特性と思って、受け入れてあげることも大切です。

特に生後半年以上を経過した犬は、適切な社会化期を経ずに成長した結果、犬の性格によっては犬への攻撃性や人への警戒心、物への恐怖心などを抱きやすい傾向が強くなる可能性があります。

初代ミッキーは正にそれで、我が家に来てから唯一共に生活できたそら以外には、どんな犬であっても好戦的な姿勢を見せる子でした。(実際の攻撃には転じない)

我が家では、最低限相手にケガをさせないためのしつけは意識しつつも、無理にそれらを治そうとするのではなく、理想としていた犬との生活(ドッグランへ行きたい、犬とおでかけしたいなど)を諦めて初代ミッキーと接していました。

このように、月並みな注意点で恐縮ですが、やはり生後半年以上を経過した犬を迎えようと思うなら、この2つへの覚悟は持ち合わせておくよう注意しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今では、犬を迎える手段も多様化し、売れ残った犬だけではなく保護犬を検討する人も多くなったと思います。

ただ、保護犬を迎える場合でも今回ご紹介した売れ残りの犬との接し方や考え方は、重なる部分が比較的多いため、ぜひ参考にしてみてくださいね。

<画像元>

photoAC

筆者提供

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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