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梅雨に咲く花に要注意!犬が食べてしまうと危険な植物5選と食べてしまった時の症状・対処法

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季節の植物には、梅雨時期にも美しく咲き誇る花があります。

雨が上がった後のワンちゃんとの散歩なんかは、特に雨粒とのコントラストが綺麗で、思わずスマホのカメラでパシャリ!なんてこともあるのでは?

けれど、その一瞬の隙には注意が必要です!

梅雨のワンちゃんとの散歩で特に気を付けたいこの時期に咲く危険な花5選と症状・対処法をまとめました。

意外と知らない!犬にとっての梅雨時期に咲く危険な花の特徴

犬が誤食してしまうと危険な植物には、多くの種類が存在すると言われておりますが、その数はなんとASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)のホームページ内において、約400種類にも及ぶとされています。

特にユリ科、ナス科、バラ科、ツツジ科、トウダイグサ科、キンポウゲ科に属する植物が危険とされている中、梅雨時期はユリ科に属する花、ナス科に属する花、ツツジ科に属する花などが咲きます。

これらに属する植物は、葉や花だけではなく、球根、茎、樹液、花粉、さらに切り花を挿していた花瓶の水までも毒性があると言われています。

私たち人であれば、美しい草花は愛でたり育てたりして楽しむものという感覚が強いと思いますが、犬にとっての草花というのは、匂いを嗅いだり口にしたりすることで、それらが何なのかを確かめようとするため、雨上がり後の散歩で綺麗な草花を見つけても、見入ってしまうのは禁物です。

梅雨時期の散歩は、散歩に行くタイミングを見極めるだけでも大変で、タイミングが少しでもズレてしまうと雨に降られてしまうことも少なくないため、あくまでも散歩は散歩として割り切り、出来る限り愛犬に植え込みや草花などに近寄らせないように注意しましょう。

犬が食べると危険な梅雨に咲く花5選

それでは、最悪切り花を挿していた花瓶の水すらも口にすると危ない梅雨時期に咲く花をここではご紹介します。

梅雨に咲く危険な花①:アジサイ(アジサイ科)

アジサイ科に属するアジサイは、皆さんもお馴染みの通り、梅雨を代表する花です。紫や青だけではなく、ピンク、白、グラデーションが入ったものなど色とりどりの花が、雨の憂鬱さを和らげてくれる綺麗なアジサイですが、犬にとってはとても有毒な花です。

上記でご紹介した特に危険な花というわけではないものの、アジサイの葉にはクマリン誘導体と、品種によっては青酸配糖体という成分を含むものが存在し、犬がもしも誤食してしまうと、症状として…

・嘔吐

・めまい

・意識障害

といった症状が表れることがあり、詳しい毒性成分は明らかにはされていないものの、厚生労働省が掲げる自然毒のリスクプロファイルの項目にもアジサイが掲載されているため、安易に愛犬とアジサイの2ショット写真や、見入ってしまうあまりカメラでパシャリ!といった行為はやめましょう。

梅雨に咲く危険な花②:ホオズキ(ナス科)

お盆シーズンに欠かせなくなるホオズキも、梅雨時期に花を咲かせます。

丁度お盆の前にホオズキを飾っているご家庭も多くなるかとは思いますが、このホオズキもまた、犬にとってはとても有害な花の一つです。

未熟な実を持つホオズキにはソラニンやアトロピンという成分が含まれており、犬がもしも誤食してしまうと、症状としては…、

・過剰興奮や頻脈

・消化管運動の抑制

・意識障害

といった症状が表れることがあります。

アトロピンという成分は、麻酔薬としても使用することがありますが、通常多くても、0.2mg/kg以上使うことはないようなので、ホオズキの鉢植えなどをご家庭に飾る際には、ワンちゃんがホオズキに手を付けないように高いところに置くように気を付けましょう。

梅雨に咲く危険な花③:サツキ(ツツジ科)

公園や遊歩道などに植えられているツツジ科に属するサツキは、5月頃に咲くツツジに似た花を6月頃の丁度梅雨時期に咲かせます。

ツツジ科の植物に含まれる蜜にはアンドロメドトキシンなど、数種類の毒を含んでおり、中でも私たちがよく見かけるレンゲツツジは毒性が強く、蜜を舐めただけでも中毒を起こす危険性があります。

サツキもツツジの仲間なので、犬がもしも誤食してしまうと、症状としては…、

・嘔吐・下痢

・痙攣

・呼吸停止

このような症状が表れる場合があります。

一般的なツツジやサツキの葉を数枚口にしただけでは、あまり心配する必要性はないとされていますが、大量にムシャムシャ食べてしまうと大変危険です。

特にレンゲツツジに関しては、好んで食べてしまう犬が多いようなので、レンゲとツツジが咲くこの時期は、どちらにも警戒し、注意するようにしましょう。

梅雨に咲く危険な花④:ユリ(ユリ科)

毒性が強く、犬や猫にとっては花弁から何から全てにおいて有毒だとされているユリ科に属するユリは、梅雨時期から初夏にかけて咲き誇ります。

私たち人の場合では全くの無毒にもかかわらず、犬や猫たちにとっては最悪死に至ってしまうほど危険な植物です。

ユリを口にしてしまった場合、感受性が強く急性腎不全や尿毒症の症状を示しやすいと言われているのはどちらかというとネコちゃんではありますが、犬の場合であっても安心することは出来ず、もしも誤食してしまうと、症状としては…、

・急性腎不全による嘔吐・多飲多尿

・食欲不振・痙攣・無尿

・昏睡状態

といった症状が表れます。

当然ですが、時間が経過すればするほど段階的に症状は重くなっていき、最終的には尿毒症の影響で死に至ってしまいます。

ユリは花束だけではなく切り花としても人気の高い花なので、購入して飾る際には決して手の届かないところに置くよう注意しましょう。

梅雨に咲く危険な花⑤:キキョウ(キキョウ科)

薬用成分などに使用されるサポニンという成分が含まれているキキョウは、梅雨空の陽気であっても爽やかさを感じさせてくれる花ですが、この花も犬にとっては有害な花の一つとされています。

その見た目の美しさから、ついつい足を止めて眺めてみたくなるものの、キキョウの根茎には上記でご紹介したサポニンが中毒症状を引き起こしてしまうため、散歩中に見つけた際には眺める程度に留めることをオススメします。

犬がもしも誤食してしまうと、症状としては…、

・下痢

溶血性貧血

呼吸困難・意識障害

といった症状が表れることがあります。

人であれば、鎮咳作用がある薬の役割を果たしてくれるサポニンですが、犬の場合には犬種によって人の体重の1/10以下の子にとっては毒になりうる花なので、キキョウを見つけても近づかせたり齧らせたりしないように注意しましょう。

犬が梅雨時期に咲く花を食べてしまった時の対処法

どんなに気を付けていても、万が一愛犬が梅雨に咲いている花を誤って口にしてしまった時には、何よりも動物病院で診察してもらうことが肝心です。

筆者の2代目シェルティも、筆者の落ち度で手の届くところにユリが挿してある花瓶を置いてしまったために、誤って口にしてしまったことがありました。

その時にはすぐさま動物病院に連れていき、催吐処置や吸着剤、点滴などの処置を受けて事なきを得ましたが、ユリを誤って口にしてしまった時には、最悪死亡してしまう危険性もあるため、すぐさま病院で診てもらってください。

また、急を要する事態ではありますが、特にユリの誤食の場合は、例えば民間療法としてよく挙げられる食塩水での対処療法は控えるようにしましょう。というのも、ユリを食べたことによって起こる症状の多くは腎不全と言われているため、食塩水などを飲ませて行う処置は、かえって食塩中毒を招き、さらに腎臓に負担をかけてしまう可能性があります。

まとめ

梅雨の時期はジメジメするため、散歩もそれほど頻度的には多くないかもしれませんが、梅雨時期にある晴れ間を見計らって散歩に出掛けると、その時には、犬にとって危険な梅雨時期に見られる植物や花が沢山咲いているかもしれません。

綺麗だからこそ見入ったり、写真を撮ったりしたい飼い主さんも居るかもしれませんが、少なくとも愛犬との散歩では、そういった花々には近づかせず、散歩に集中するように心掛けてあげてください。

<参考書籍>

犬と猫に有害な植物/食べ物 予防と対策

いぬ大全304

<参考サイト>

ASPCA
>https://www.aspca.org/pet-care/animal-poison-control/dogs-plant-list

井上動物病院|ペットに危険な植物・毒草図鑑(犬に危険な植物・猫に危険な植物)
>https://www.inoue-animal-hospital.net/%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AB%E5%8D%B1%E9%99%BA%E3%81%AA%E6%A4%8D%E7%89%A9#anc_2

厚生労働省|自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ
>https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082116.html

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。