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「犬がお風呂を嫌がる理由は?」克服するための工夫をご紹介【動物看護師が解説】

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「今日はシャンプーだよ」と言うと全力で逃げ回る、抱っこしてお風呂に連れていくと嫌がって暴れるなど、愛犬のシャンプーに苦労している飼い主さんは多いのではないでしょうか。

でも毎日の散歩や排泄で意外と汚れは溜まっていくので、愛犬がお風呂が苦手だと困る場面も出てきます。

そこで今回は、「犬がお風呂を嫌がる理由」や「お風呂嫌いを克服するための5つの工夫」をご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

愛犬が「お風呂を嫌がる理由」は?

愛犬がお風呂を嫌がる理由はいったいなんでしょか。

理由はいろいろと考えられます。

▼愛犬がお風呂を嫌がる理由
・水や水の音が怖い
・シャワーの感触が苦手
・顔や頭に水がかかるのが怖い
・水の温度が高かった、低かった
・床が滑って嫌だった
・お風呂に慣れる練習をしていない
・お風呂場に閉じ込められたのが嫌だった
・お風呂の時間が長い
・見慣れない物(シャンプーボトルなど)が近づいて来るのが怖い
・体をゴシゴシ擦られたのが嫌だった

「きれいになるのは気持ちいいでしょ」「汚れてるんだからお風呂にはいらなきゃ」という感覚が人にはありますが、犬にとってはそうではありません。

体に水をかけられるのが苦手な犬は多いですし、ツルツル滑りやすい床に恐怖や不快感を覚える子もいるでしょう。

そして、お風呂のドアは閉められているので「嫌だ」と思ったときに、すぐに逃げることができません。

犬からしたら、お風呂は嫌なことが目白押しの時間なんですね。

では、どうしたら愛犬のお風呂嫌いが改善されるのでしょうか。

大事なのは、「お風呂は怖い場所ではないよ」「シャンプーは嫌なことではないよ」という経験を愛犬に積み重ねてあげることです。

飼い主さんがコツコツとお風呂への苦手意識を無くしていくことで、愛犬のお風呂へのハードルも少しずつ下がっていきます。

愛犬のお風呂嫌いを克服するための「5つの工夫」

では、お風呂嫌いを克服させるためには、どういった工夫をすればよいのでしょうか。

今回は「5つ」ご紹介していきます。

▼お風呂嫌いを克服するための「5つの工夫」
①お風呂場を好きにさせる
➁床の滑りやすさを無くす
➂正しい犬のシャンプー方法を覚える
④水や水の音に慣れさせる
➄オヤツを食べながらお風呂に入る

①お風呂場を好きにさせる

お風呂が嫌いな犬は、「お風呂場そのもの」に苦手意識をもっていることが多いです。

苦手と思っている場所に無理やり連れていかれると、犬の苦手意識はますます悪化していきます。

まずは、「お風呂場は怖い場所じゃないよ」ということを教えていきましょう。

▼お風呂場を好きにさせるには?
・お風呂場でオヤツを食べる
・お風呂場で大好きな遊びをする
・ドアを解放して自由に出入りできるようにする
・オヤツで誘導しながら出入りの練習をする
・犬が嫌がったり怖がったりする前にお風呂場から出す

お風呂場に入るのは嫌なことをする時だけと学習しているので、「お風呂場に入ったけど嫌なことは起きなかった」「むしろ良い事があった」という経験を何度もさせてあげましょう。

浴室や脱衣所に怖くて入れないという場合は、飼い主さんがオヤツをあげながら、1歩ずつ自分の足で入れるように練習しましょう(強制はNGです)。

自分の意思でお風呂場に入って、自分の意思で出ていくという経験は、苦手を克服する上でとても大切です。

➁床の滑りやすさを無くす

お風呂場の床はツルツル滑りやすくなっていることが多いですね。

この滑りやすさが怖くてお風呂に入るのが嫌という子もいます。

お風呂に入れるときは、床に「滑り止めマット」や「バスタオル」「人工芝」などを敷いて、滑りやすさを軽減してあげましょう。

踏んだときの素材の違いに違和感を覚えることもあるので、オヤツで誘導しながらマットや人工芝の上に乗る練習もしておきましょう。

➂正しい犬のシャンプー方法を覚える

皆さんは正しい犬のシャンプー方法を知っていますか?

人がシャワーに入るときと同じ温度のお湯をかけたり、体に直接シャンプー液をかけて毛に逆らってゴシゴシ洗うなど、間違ったシャンプーの仕方を不快に感じてお風呂が嫌いになっている場合もあります。

特に犬の皮膚は人よりも薄いので、ゴシゴシ洗いは皮膚トラブルを引き起こすきっかけにもなります。

正しい犬のシャンプー方法を覚えておきましょう。

▼犬のシャンプー方法
・お風呂の前にブラッシングをして、汚れや毛のもつれを取っておく
・お湯の温度は35~37℃(人がぬるく感じるくらい)
・寒い時期はお風呂や部屋を温めておく
・シャワーをかけるときはシャワーヘッドを体に密着させて、毛の流れにそって濡らす
・顔まわりを濡らすときは手にお湯をすくいながら、濡らしていく
・シャンプーは容器と泡立てネットを使って泡立ててから、泡を犬の体に乗せる
・毛の流れにそって手で優しく洗う
・足先など汚れがひどい部分は、優しくマッサージするように洗う
・泡を洗い流すときも体幹にそって、毛の流れに沿うように洗い流す
・泡を流したらトリートメントや保湿をおこなう

④水や水の音に慣れさせる

水に濡れるのをまったく嫌がらない犬がいる一方で、水に濡れる感覚が苦手という犬もいます。

また、水に濡れるという経験をまったくしていない犬にいきなり水をかけてしまうと、恐怖を感じて水がトラウマになってしまうこともあります。

人からすると水で濡らしただけと思っていても、犬が「これは命の危険があるかもしれない」と思ってしまえば、それは犬の中に根深く残っていきます。

水に濡れるのを嫌がっている場合は、まず水や水の音に慣れる練習をしましょう。

▼水や水の音に慣れさせる練習
・日常的に水の音やシャワーの音を流しておく(小音からスタート)
・お風呂場に慣れさせるときに、シャワーの音も聞かせる(小音からスタート)
・お風呂場の床を濡らして、その上でオヤツをあげる(足の裏を濡らす練習)
・足裏を濡らすのに慣れたら、後足→お尻→下半身と頭に遠いところから徐々に範囲を広げて濡らす練習をする(濡らしていくときにオヤツをあげると◎)
・シャワーヘッドは犬の体に密着させて、水しぶきを犬にかけない
・シャワーを当てるときは少ない水量からスタート(慣れたら少しずつ水量を増やす)
・犬が嫌がる前に練習をやめる

➄オヤツを食べながらお風呂に入る

犬のお風呂は「体を濡らす」「体を洗う」「体を乾かす」など、作業が多くてどうしても時間が長くなりがちです。

ですがお風呂嫌いな犬にとっては、この長い時間を耐えても、良い事が一つも起こらないということになってしまいます。

とっておきのオヤツを用意して、オヤツを食べながらお風呂に入れてみましょう。

体を洗う時にじっとしてくれない、触られるのを嫌がる場所があるという場合は、コングなどの知育のオモチャにオヤツを詰めて、そちらに集中させてあげるというのも一つの手です。

どうしても難しいときはプロにお願いしよう!

頑張ればできなくはないけれど、どうしてもお家でのお風呂が難しい、上手くいかないという場合は、トリマーさんなどのプロの手を借りましょう。

ただ、覚えておいてほしいことが「1つ」あります。

それはプロにお風呂に入れてもらっても、元々持ってしまった水やお風呂に対する苦手意識や恐怖心は無くならないということです。

恐怖心から攻撃をするようになってしまえば、トリマーさんも手際よくお仕事ができずに困ってしまいますし、飼い主さんも気まずい思いをするでしょう。

そのため、自分でお風呂に入れるにしろ、プロにお願いするにしろ、お風呂に対する犬の苦手意識は取り除いてあげなくてはなりません。

最近は「ハズバンダリートレーニング」を取りいれたトリミングサロンも出てきました。

▼ハズバンダリートレーニングとは?
犬が不安や恐怖に感じていることを少しずつ慣らして、犬が不快感なく受け入れるようにしていくトレーニングのこと

そういった知識や技量のあるトリマーさんの元で、お風呂嫌いを克服していく手助けをしてもらうことも大切です。

犬のシャンプーやお風呂は愛犬の健康を考えるうえで切り離せない行為です。

しかし、その行為が犬にとって苦痛になっていたら、見ている飼い主さんも辛くなってしまいますね。

今回ご紹介した内容が、愛犬のお風呂嫌いの克服に役立ってもらえれば幸いです。

<参考書籍>

ドッグ・トレーナーに必要な 「犬に信頼される」テクニック 

ヴィベケ・リーセ 藤田 りか子  (著)

アジア動物スキンケア検定 公式テキスト 動物スキンケア実践ガイド

<画像元>

Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

宮崎出身の動物看護師。
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・日本動物看護職協会 認定動物看護師