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犬の散歩は危険がいっぱい?気を付けておきたい草花5選と対処法【春編】

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日々の何気ない犬の散歩で、皆さんはどんなことに気を付けていますか?

リードの長さ、排せつ物の処理、野良猫を見つけた時の対応、すれ違う犬との距離などなど…。

私たち飼い主は、犬の散歩一つとっても、ただ単に歩くことが散歩ではないことを日々痛感しているからこそ、見落としがちな自然に咲いている草花の存在に注意が必要です。

思いがけないところにある犬の危険、今回は犬の散歩で注意しておきたい草花5選【春編】をご紹介します。

犬にとっての草花ってどんなもの?

基本的に犬にとっての観葉植物などの草花は、ほとんどが危険なものとされています。

ハーブのような香辛料や香りづけに使われる植物も、使い方によって、また、危険性などによって変わってはきますが、人が愛でて育てる観葉植物や公園の花壇に咲いている草花とは、ちょっと訳が違ってきます。

では、ハーブと草花の違いにはどんなものがあるのか、春の草花を知る前に少しだけ見ていきましょう。

軟膏やチンキ材で薄めて使えるハーブ療法

ハーブは、強力な薬にもなる一方、使い方を誤ると毒にもなってしまう物ではありますが、犬の健康のため、ホリスティックケアに精通している獣医師さんやハーブを用いてセラピーを行うハーバリストさんの指導の元行う場合には、その限りではない場合も多い植物です。

ハーブ療法は、主にホリスティックケアに基づいて行われる手法で、愛犬自体の「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)」を向上するために使われたりします。

一般的にはハーブの種類としてラベンダーやキンセンカ、カモミールといった植物は、犬にハーブティーや軟膏などにして使用すると、抗炎症作用や鎮静剤になったりと、効果を発揮してくれます。

犬が食べてしまうと大変危険な観葉植物

それでは観葉植物や自然に生えている草花はどうかというと…、ほとんどが口にすると危険なものばかりと思ってください。

特に球根や茎、花粉、さらに切り花の際に使われる花瓶の水に至るまで、危険性があると言われるのは驚きの事実ですよね。

ですが、それほど観葉植物や自然に生えている草花には、色々な危険が潜んでいます!

春は暖かな上、多種多様な草花が咲く季節であり、また、色とりどりの花にじゃれつく犬の姿はとても微笑ましく映るものですが、安易に近づけさせて少し飼い主さんが目を離した瞬間に…

『ぱくっ!』

などということにならないように気を付けてください!

ここから先は、いよいよ春の犬の散歩で気を付けておきたい草花について見ていきましょう。

犬が食べてしまうと危険な春の草花5選

せっかく花は綺麗でも、大切な愛犬がその草花のせいで危険な目に遭ってしまったら散歩どころではありません。そうなる前に、事前に春の草花の種類を知ることで、危険回避に繋げましょう!

春の草花その1:『チューリップ』

赤や黄色、白やピンクなど様々な色を持ち、見た目も可愛らしいチューリップは、決して犬が食べてはいけない草花の一つです。

チューリップには全体的に毒性が存在し、人ではその有毒症例がよく報告されているほど危険な植物です。

目で見て愛でるだけなら危険もないチューリップですが、それはあくまで人の場合であって、犬の場合にはなかなかそうもいかないものです。

チューリップには心臓毒となる「ツリピン」という成分を含んでおり、瞳孔拡大、めまい、嘔吐や下痢などの様々な症状を呈するため、愛犬がもしもチューリップに近づこうとしたなら、絶対に目を離さないでください。

春の草花その2:『スズラン』

小さな鈴のような花が特徴的なスズラン。

見た目は可愛らしいこの花も、実は犬にとっては有毒な草花です。

スズランもチューリップ同様全体的に有毒成分を含んでおり、スズランに含まれる「コンバラトキシン」という猛毒は、葉っぱ一枚でも心臓マヒを起こし得る危険性の高い草花です。

スズランはその見た目の可愛らしさから、ご自宅に飾って楽しむといった方も少なくないかもしれませんが、ペットが活けた水を舐めたことで死亡した症例もあるので、その際には絶対に犬の手の届かないところで観賞を楽しむように気を付けましょう。

春の草花その3:『ヒヤシンス』

鮮やかで存在感の強いヒヤシンスですが、こちらもチューリップ、スズラン同様全体的に有毒成分が含まれている草花のため、決して犬から目を離さないように気を付けてください。

ヒヤシンスには主に全体的に「リコリン」という猛毒成分と球根や鱗粉に針状の「シュウ酸カルシウム」を含んでおり、少しでも口にすると接触性皮膚炎やアレルギー症状を起こしてしまう危険性があります。

球根から水栽培して育てる方も多いヒヤシンスですが、特に呼吸器系疾患のある愛犬を迎えている方は、残念ですがヒヤシンスの栽培は控えるように心掛けましょう。

春の草花その4:『スイセン』

白い花びらの中心に黄色の花びらが印象的なスイセン。

ヒガンバナ科のスイセンもまた、犬にとっては危険な草花の一つです。

全体的に毒が含まれるスイセンは、中でも球根に多く含まれていると言われており、ヒヤシンス同様「リコリン」を含み、他にも「タゼチン」という有毒成分を含んでいます。

スイセンは、花さえ咲けば容易にスイセンだと気づけるのですが、葉はニラに似ているため、ご自宅でニラとスイセンを栽培している際には、犬だけではなく、人にも有毒症状を示すスイセンには十分ご注意を。

春の草花その5:『アネモネ』

最後にご紹介するのは、存在感があり、色とりどりの花が綺麗なアネモネです。

アネモネは、「プロトアネモニン」と呼ばれる有毒成分を含んでおり、手で触ると刺激を感じる成分で、心臓毒も含んでいるため、決して犬を近づけさせてはいけない草花です。

アネモネは、その「プロトアネモニン」の毒性で水膨れややけどを負わせることもあるため、アネモネの花を飾る際には人も直接素手で触れない、安易に犬が近付ける場所に置かないといった心掛けが必要になります。

もしも犬が誤って花を食べてしまったら…?

もしも犬が散歩中、少し目を離した瞬間に中毒のある花を誤って食べてしまった際には、犬の状態だけではなく、分かるのであればその量や経過時間などを確認しておくようにしましょう。

基本的に犬の誤食による対処法は、動物病院にて

  • ・催吐処置
  • ・胃洗浄(麻酔必要)
  • ・制吐剤
  • ・抗不整脈薬

などを使って処置を行います。

ただ、これらの処置は重症度合いによって変わってきますが、胃洗浄などは麻酔を必要とするものでもあるため、犬が中毒のある花を誤って食べてしまった場合には、直ぐに動物病院に連絡して、受診するように心掛けてください。

まとめ

いかがでしたか?

上記でご紹介した草花は数ある草花のほんの一部ですが、この季節で言えば母の日の定番であるカーネーションも、有毒物質は不明ですが、犬にとっては軽度の胃腸障害や軽度の皮膚炎を呈する場合があります。

犬にとって興味をそそられるものは、人の花を愛でるという行為とは違って、気になったらとりあえず舐める、嗅ぐ、食べるといった行動で状況や危険性を確かめます。

そのため、基本的には観葉植物といったものは犬の手の届かないところで管理し、散歩中には決して犬から目を離さないように注意してあげてくださいね。

<参考書籍>

いぬ大全304

イヌやネコを愛する人のためのペットの自然療法事典 獣医さんとペット飼い主の架け橋となる本

<参考サイト>

犬リツピン中毒症の一例
>https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/19/Suppl/19_suppl_28/_pdf/-char/ja

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。