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犬に銀杏はNGって本当?銀杏に含まれる成分や危険性、中毒症状、誤飲した時の対処法

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人にはお酒のおつまみとして最適な秋の味覚『銀杏』。

けれど、そんな銀杏は犬にとってはNGなのをご存知ですか?

今回は、秋になると公園内に連なる銀杏並木や街路樹で見かけるようになる銀杏が、なぜ犬には危険なのか、中毒症状や誤飲した時の対処法などをご紹介します。

銀杏の栄養素とは?

茶碗蒸しやおこわといった料理だけでなく、おつまみとしても人気の銀杏。

犬にはNGとされていても、栄養素がないわけではありません。

銀杏には感染症予防に役立ち、抗酸化作用も多く含むβカロテンや免疫力アップや抗体の生成を促進するパントテン酸、筋肉や皮膚、骨や歯の強化、抗がん作用なども含んでいるビタミンC、塩分排出や高血圧予防、体内のpHバランスも維持してくれるカリウムなど、豊富な栄養素を持っています。

しかしその一方で、人であっても銀杏の食べ過ぎは注意とされていて、その要因の一つとなる成分が、犬にとってもNGとなってしまうのです。

犬に対する銀杏はなぜ危険?

それでは犬にとっての銀杏は、なぜ危険だとされているのか。

それは、銀杏に含まれる成分に神経毒成分、さらに、銀杏の皮の部分及び実の部分に含まれる皮膚炎成分などが関係しているからです。銀杏に含まれている神経毒成分及び、アレルゲン成分は…

・銀杏の成分:ギンコトキシン(4-O-メチルピリドキシン)
・銀杏の成分:ギンコール酸

が挙げられ、主にこの2種類が犬にとっても人にとっても気を付けなければならないと言われている成分になります。

「ギンコトキシン」と呼ばれる成分は、4−O−メチルピリドキシンとも呼ばれる成分で、主にアミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成を促進させる作用があるビタミンB6の栄養素を阻害してしまいます。

また、この成分は熱にも強く、加熱処理を施したとしても消失しないため、生の銀杏はもちろん、加熱した場合であっても犬に銀杏は与えないように注意しましょう。

また、「ギンコール酸」は、銀杏の外皮に含まれるアレルゲン性物質です。

主にアレルギー性皮膚炎を引き起こす危険性があり、他にも頭痛や腹痛などの症状が起こる場合があります。

「ギンコール酸」は、体内に取り入れてしまった場合だけではなく、銀杏を誤って踏んでしまうだけでもかぶれてしまう場合があるので、皮膚疾患になりやすい犬種や落ちているものなどに興味を示すワンちゃんは特に気を付けるようにしましょう。

銀杏がNGならイチョウの葉も危険?

銀杏が犬にとってNGな食材なら、その実の周りに落ちているイチョウの葉もまた、犬にとっては危険なものなのではないかと感じてしまうかもしれません。

しかし、犬が摂取して危険なのはあくまでも銀杏の実の方であって、イチョウの葉に関してはむしろ、認知症の改善やストレスの軽減、心臓などの循環器系の健康促進といった効果が期待されています。

そのため現在では、イチョウの葉を使ったサプリメントやハーブなどが市販されたりしていますが、イチョウの葉にも皮膚炎を起こす「ギンコール酸」を0.1~1%程含んでいるので、購入を検討される際には事前にかかりつけの獣医師さんと相談の元、用法容量を守った上で、必ず商品説明に従って与えるようにしてあげてください。

犬が銀杏を食べた時の中毒症状

犬が銀杏を誤って食べてしまった時には、食べた量や個体によっては、特に何も起きない場合もあります。

しかし、人の場合では子供で大体6粒以下、大人で大体20粒程度で中毒症状が表れる目安と言われているので、それを犬に置き換えると、1粒食べてしまうだけでもなかなか危険なのがお分り頂けるのではないでしょうか。

では、もしも誤って犬が銀杏を食べてしまったら、どんな中毒症状が考えられるのでしょうか?

【犬に起こりうる銀杏中毒】

✓嘔吐
✓呼吸困難
✓下痢
✓意識混濁
✓不整脈
✓めまい
✓痙攣

もしも愛犬が誤って銀杏を食べてしまった場合、起こり得る中毒症状には上記のような症状が挙げられます。

人でも似たような症状が銀杏を食べた後見られるような場合には銀杏中毒を疑った方が良いでしょう。

銀杏は食べてから1~12時間以内に症状が表れることが多く、大抵は24時間ほど症状が続いた後徐々に回復するようですが、稀に死亡してしまう危険性があるので、決して誤飲しないように注意しましょう。

もしも犬が銀杏を食べてしまったら…?

どんなに気を付けていても、ふとした瞬間にもしもご自身の愛犬が銀杏を誤って食べてしまったとしたら、落ち着いて対処しましょう。

飼い主さんが慌てて対応してしまうと愛犬もパニックになって、逆にケガをしてしまうかもしれません。

まずは落ち着いて、愛犬が口にした銀杏を確認しましょう。

口の中には残っておらず、すでに飲み込んでしまった後だった場合には症状が出る、出ないに拘わらず、動物病院で診察してもらってください。

逆に、まだ辛うじて咥えた状態の場合には、冷静に愛犬から銀杏を取り除きましょう。

犬は習性として一旦咥えたものを離すということはなかなかしません。

そのため、慌てて咥えたものを奪おうとする行為はかえって銀杏を飲み込んでしまったり、飼い主さんの手を咬んでしまったりする恐れがあるため、日頃からしつけの中で『離せ』といったことを教えることで、誤飲させないようにしましょう。

銀杏の匂いには要注意!

秋の紅葉シーズンには、ついつい色鮮やかな木々に見惚れてしまいがちですが、犬との散歩で公園内を回る時やイチョウ並木を歩く時には、紅葉を見るのではなく、出来る限り散歩に集中してあげることが大切です。

中でも銀杏の匂いには、犬の興味を引き付ける成分の「酪酸」と「エナント酸」という成分が含まれていると言われています。

「酪酸」は、犬が好むトライプや動物の内臓などに含まれている成分で、「エナント酸」は、腐敗した脂質などの匂い成分に近いとされているため、トライプを好んで食べる愛犬には特に注意が必要かもしれません。

ただ、銀杏の匂いというのは人にとっても強烈なものなので、犬にも好き嫌いが分かれるものかもしれませんが、どちらにせよ中毒症状を引き起こす危険性がある銀杏には、なるべく近寄らせないように散歩コースを変更したり、銀杏が実る時期のイチョウ並木は避けたりして、犬が銀杏を誤飲しないよう回避してあげてください。

まとめ

いかがでしたか?

銀杏は適量であれば人にとって美味しく頂ける秋の味覚ですが、量を間違えれば人であれ、犬であれ中毒症状を引き起こしてしまう可能性があります。

特に小型犬は大型犬に比べ体重も体格も大きな差が生じてしまうため、少量の銀杏であっても、危険が伴いかねません。

そのため、銀杏を食卓へ出す際には、愛犬が手の届かないようなところで、私たち人も、おつまみ程度の適量を楽しむよう心掛けたいものですね。

<参考書籍>

愛犬のための症状別・目的別栄養事典

<参考サイト>

公益社団法人名古屋獣医師会|銀杏
>http://nagoyavet.jp/wp/blog/shorei/%E9%8A%80%E6%9D%8F.php

Ginkgo Biloba for dogs and cats:犬猫用のイチョウの葉
>https://www.nutravet.co.uk/articles/Ginkgo-Biloba-for-dogs-and-cats

けやき治療院|銀杏中毒について
>http://www.keyaki-shiatsu.com/column/%E9%8A%80%E6%9D%8F%E4%B8%AD%E6%AF%92%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

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yukako

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幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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