皆さんは、ペットを留守番させるときに火事の対策をしていますか?
「まさか火事なんて起きないよ」と思ってしまいがちですが、ペットが関わる火災事故は定期的に起きており、中には飼い主の留守中にペットが死亡する事例も報告されています。
今回は、ペットによる火災事故の実態を紹介しながら、火事の原因や対策を解説します。
悲しい事故を起こさないために、どんなペットの行動が火事に繋がりやすいのかを知って、対策を取っていきましょう。
<目次>
「実態調査で判明」ペット関与の事故の7割以上で火災が発生

ペットが関与している火災事故はどれくらい起きているのでしょうか。
工業製品の安全審査などを行う独立行政法人NITE(ナイト)の報告によると、ペットが関与している火災事故は下記のように報告されています。
▼年度別 被害状況別 事故件数
平成24~28年度の製品事故情報のうち、ペット及び小動物・害虫による事故は78件でそのうち56件が火災事故に至っています。
事故の発生件数自体は、そこまで多く感じないかもしれませんが、事故のうち7割以上が火災に至っているということを考えると、ペットが事故を起こした場合、火災事故を起こす確率が非常に高いということがわかります。
また事故の状況を見てみると「拡大被害」の割合が高いので、建物など周囲への被害も大きかったことが読み取れます。
火災事故はペットや人の命を危険に晒すだけではなく、状況によっては周囲への損害賠償責任が発生することもあります。
「そんなこと起きない」ではなく、もしもに備えて対策をとることが大切ですね。
「ペットによる火事はなぜ起きる?」火事の原因4つ

では、ペットによる火事はどのような原因で起きるのでしょうか。
火事の原因を4つご紹介します。
▼ペットによる火事の原因4つ
①「ペットがコンロの操作ボタンやスイッチを押した」
②「ペットが配線器具やバッテリーを噛んで発火」
③「ペットが熱源の近くに燃える物を持ってきた」
④「ペットの尿や毛によるトラッキング現象で発火」
①「ペットがコンロの操作ボタンやスイッチを押した」
ペットが立ち上がってガスコンロのスイッチ部分に手をかけたり、IHコンロの操作ボタンに触れたことが原因でコンロに火がついてしまう可能性があります。
コンロの上に鍋が置いてあったり、可燃物が近くにあると、あっという間に火がまわり、火災事故に繋がってしまいます。
②「ペットが配線器具やバッテリーを噛んで発火」
電気コードや充電ケーブル、バッテリーなどにペットが噛みついて、破損したことが原因で火事になる可能性もあります。
特にリチウム電池を使用したバッテリーは、局所的に圧力がかかると発火の危険があると注意喚起が出されています。
飼い主さんがいる間は噛んでいなくても、暇を持て余していたり、留守番で目が届かなくなると、おもちゃ代わりに遊び始める可能性があるので、注意が必要です。
③「ペットが熱源の近くに燃える物を持ってきた」
気温が下がるとストーブや暖房器具の近くにペット用のベッドを置いてあげる方も多いのではないでしょうか。
しかし、ペット用のベッドやおもちゃなどをペット自身が、熱源に近づけてしまったことで、引火し火事が発生しまうケースも報告されています。
ペットの行動は予測が難しいことも多いので、ストーブや暖房器具の近くには、燃えやすいものを置かないようにしましょう。
④「ペットの尿や毛によるトラッキング現象で発火」
コンセントに差し込んだ電源プラグの隙間にほこりなどが溜まり、湿気を含んで微小なスパークを繰り返すことでコンセントが発火し、火災に至る現象を「トラックキング現象」といいます。
ペットを飼っていると、抜け毛が溜まりやすいですが、その抜け毛がコンセント付近に溜まり、火事を引き起こす可能性があります。
また、ペットの尿が電気製品にかかったことで、配線間にショートが起こり、火事が発生したケースも報告されています。
「負傷や死亡例も報告」ペットの留守番中は特に要注意

これまでの内容で、ペットのどんな行動が火事に繋がりやすいのかがお分かりいただけたと思います。
独立行政法人NITE(ナイト)が報告した「実際に起きた火災事故の被害報告」を見てみると、ペットが発生させた火事によって、飼い主さんが負傷してしまったり、ペットが死亡してしまったケースも報告されています。
▼事象別の事故発生件数と被害状況
ペットが起こす火事の原因でコンロの操作ボタンやスイッチを誤って押してしまうとお話しましたが、火事の原因としては一番多く、飼い主さんの負傷やペットの死亡にも繋がっています。
飼い主さんが近くにいれば、早めに気づくことができるかもしれませんが、ペットだけで留守番をさせていると、異変に気づくことができず被害を拡大させてしまうかもしれません。
ペットを留守番させる場合は、特に注意して火事対策をとっておきましょう。
「まさか…を起こさないために」ペットの火事を防ぐ方法は?

では、ペットが原因の火事を起こさないためには、どんな対策を取ればいいのでしょうか。
考えられる対策を一覧にまとめました。
▼ペットの火事を防ぐ方法は?
・ペットを留守番させるときはサークルなどに入れる
・ペットを留守番させるときはガスの元栓を締める
・キッチンに入れないように柵を付ける
・コンロや暖房器具の周りに可燃物を置かない
・電気製品を使用しないときは電源を抜く
・トイレ付近や水飲み場の近くに電気製品を置かない
・電源コードやバッテリーなどは噛まれない対策を取る
・ペットを留守番させるときはサークルなどに入れる
留守番をさせるときは、サークルなどにいれて行動範囲を区切っておきましょう。
長い時間留守番をさせるときは、ある程度運動できるとスペースが必要なので、広さは確保しつつ、火事に繋がりそうな場所には入れないようにしておきしょう。
・ペットを留守番させるときはガスの元栓を締める
ガスの元栓を締める、IHコンロや電気コンロは主電源を切る、操作ボタンをロックするなど、万が一ペットが触れても火事に繋がらない工夫を取りましょう。
・キッチンに入れないように柵を付ける
間取り的に可能であれば、キッチン前に柵を設置して、キッチンにペットが入れないようにしておきましょう。
・コンロや暖房器具の周りに可燃物を置かない
ストーブなど火元の近くにペット用ベッドやおもちゃなどがあると、引火する可能性があります。
熱源の近くには燃えそうな物を置かないようにし、おもちゃの出しっぱなしも避けるようにしましょう。
・電気製品を使用しないときは電源を抜く
電源コードやバッテリーを噛んでショートさせる恐れがあります。
ペットを留守番させるときは、使わない電気製品のコードは抜いておきましょう。
また、留守番中はペットの行動範囲に置いて置かないようにすることも大切です。
・トイレ付近や水飲み場の近くに電気製品を置かない
尿がかかる可能性がある場所やペットの水飲み場の近くに電気製品を置かないようにしましょう。
匂いを気にして脱臭機や空気清浄機をペットのトイレ付近に設置する方は多いので、特に注意しましょう。
・電源コードやバッテリーなどは噛まれない対策を取る
普段は噛まなくても、留守番中に暇を持て余して、電気コードや充電中のバッテリーを噛んでしまう可能性があります。
電源コードはカーペットの下に隠しておく、ペットの行動範囲外で充電するなど、ペットが噛む機会を作らないようにしましょう。

ペットを留守番させるときに、火事の対策をとっておくことは、あまりイメージできないかもしれません。
しかし、ペットが関わる火事は定期的に起きており、中にはペットが亡くなってしまったケースも報告されています。
万が一に備えて対策を取っておくことが大切ですね。
<参考URL>
身近な動物が思わぬ火災事故を引き起こします 独立行政法人製品評価技術基盤機構N I T E
>https://www.nite.go.jp/data/000086343.pdf
【注意喚起】「ペットによる火災事故」を防ぐポイント
>https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000157.000092488.html
<画像元>
canva
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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