夏場はその暑さの影響で食欲が減退し、夏バテや体重低下している方も多いと思います。けれど、その一方で人も犬も『夏太り』してしまう可能性があるのをご存知でしょうか?
今回は、実は痩せにくいと言われる夏の季節に気を付けたい、犬の『夏太り』に関する主な原因や対策、注意点をご紹介します。
『夏太り』の影響は、犬だけでなく人にも共通しているため、気になる飼い主さんはぜひ最後までお付き合いください。
<目次>
犬の【冬太り】ならぬ『夏太り』って?

『夏太り』とは、その名の通り夏の暑い季節に、体重が増えて太ってしまった時のことを言います。
これは、夏の暑さによって起こる運動不足や一定の快適な温度に保たれた室内での生活、その結果として消費カロリーよりも摂取カロリーが上回ってしまうことで、いつの間にか愛犬の体重に影響し、起こることがほとんどです。
夏はその暑さでたくさん汗をかくことや食欲が減退することから、つい基礎代謝が上がったような錯覚、夏バテ気味で体重が減少するイメージを持ちやすいですが、実のところ、それらの認識は意外にも逆で、人も犬も太りやすい季節だと言われています。
特にシニア犬の場合、若い頃よりもずっと運動量が減ってしまうことで、『夏太り』傾向が強くなってしまいます。
また『夏太り』の厄介なところは、その“夏”という季節が終わった後の秋にも影響してくるところです。
秋の季節は、夏が終わり秋に突入した時に、今度は夏で減退していた食欲が回復してくる季節となります。
そのため、犬の夏場の体重増加は、冬場の体重増加同様、食事に対する管理や運動不足などの管理を怠らないようにすることが大切と言えますが、夏場はそれに加えて秋に差し掛かる体重管理の対策も合わせて準備しておく必要があるのです。
『夏太り』してしまう主な原因とは?

『夏太り』をしてしまう主な原因は、人でも犬でも以下の3つのようなことが原因して、『夏太り』してしまうことがあります。
基礎代謝の低下
人の場合では汗を大量に掻くことで、エネルギーを消費しているように思えるかもしれませんが、これはあくまでも体温を調整するためのものに過ぎません。
では、「犬は?」と言えば、食欲の減退や運動不足によって基礎代謝の低下を招いてしまうため、『夏太り』しやすい傾向となってしまいます。
一般的に犬に備わっている基礎代謝の低下は、犬の年齢や犬種や季節問わず肥満の原因となることが多いですが、特にシニア犬の基礎代謝の低下については、定期的な体重測定を行うことで、『夏太り』にならない管理を徹底することが大切です。
自律神経の乱れ
夏は冷房の効いた室内の部屋と温度差があまりにもある屋外での生活で、自律神経の乱れが起こりやすくなります。
自律神経の乱れは、ホルモンバランスの乱れや免疫力の低下、さらに基礎代謝の低下なども合わせて招いてしまうことから、体重が増加しやすくなります。
この状態は、人はもちろんのこと犬にも当て嵌まる状態のため、室内と屋外の寒暖の差を出来る限り出さないことが大切です。
寒暖差の激しさは、特にシニア犬の場合には自律神経の乱れのみならず、関節に対する負担や夏にも関わらず、ヒートショックを起こしてしまう危険性があるため、注意しましょう。
活動量の低下
近年の夏の暑さは異常なほど暑いため、日中に散歩に愛犬を連れだす飼い主さんは少ないでしょう。
ただ、その代わり散歩に出る時間帯が極端に早いか極端に遅いか、または熱帯夜で地面の熱が引かなければ行かないかの3択となってしまえば、自然と活動量は低下してしまいます。
人や犬に備わっている消費エネルギーが減少し、体重が増加しやすくなってしまいます。
ストレス
活動量の低下や基礎代謝の低下と精通する部分がありますが、ストレスもまた人や犬に『夏太り』を招かせる原因の一つとなります。
人の場合では寝苦しさや暑さによるイライラが多くなりがちですが、犬の場合では運動不足や暑さによる不快感、また、食欲不振などが影響します。
特に犬は、人が夏という季節でストレスを感じてしまうと、犬種によってはそれが伝染してストレスを抱え込んでしまうことが、スウェーデンのリンショーピング大学の研究で分かっています。
ストレスは、『夏太り』に限らず、様々な不調を引き起こす原因となり得るため、飼い主さんご自身もそうですが、愛犬も出来る限りストレスを溜め込まないような生活を心掛けましょう。
犬の『夏太り』を確かめる目安とは?

それでは、犬が『夏太り』をしたかどうか確かめるためには、何を基準に判断すればよいのでしょうか?
それを知るための基準として、ボディ・コンディション・スコア(BCS)というものが挙げられます。
ボディ・コンディション・スコア(BCS)とは?
ボディ・コンディション・スコア(BCS)とは、犬の理想的な体型の維持や理想的な体重の維持を目的に、「痩せ」から「肥満」までの5段階に分けた一覧表のことを指します。
▽『犬や猫のボディ・コンディション・スコア(BCS)と体型』
▲飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~【環境省】
引用元:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808/pdf/6.pdf
基本的には、上記の図を参考に愛犬が今現在どの外見、また、どの状態に当て嵌まっているかを調べます。
上記表には書かれていませんが、通常その犬の適正体重というのは、成長が止まる12か月頃(大型犬の場合、約15か月~24カ月前後)の体重が、その子の適正体重とされることが多いため、それを基準に±15%~30%が一般的な「痩せ」から「肥満」を判断する目安となります。
ボディ・コンディション・スコア(BCS)や肥満について、さらに詳しい内容を確認したい方は、下記の記事もオススメです。
ご興味のある方は、ぜひご覧になってみてくださいね。
▼【合わせて読みたい!こちらの記事もオススメです】
犬の体重1kgは人の体重10kg相当肥満になる原因やリスク、減量させる方法について
>https://www.inutome.jp/c/column_7-155-44199.html
犬を『夏太り』させないための対策法

『夏太り』によって体重が増えてしまった場合、その太り過ぎによる病気のリスクを高めないためには、可能な限りその年の内に解消しておくことが大切です。
当然、私たち人であっても、『夏太り』をそのまま放置しておくのは、後々重病を招いてしまうリスクとなるため、『夏太り』しない対策を、ここで確認しておきましょう。
『夏太り』対策方法①:適度な運動
あまりにも暑すぎる日に散歩に出掛ける必要はありませんが、それでも可能な時には、出来る限り散歩に出掛けてあげましょう。
どうしても散歩に出掛けるのが難しい場合には、家の中の遊びを少し活発なものにしてあげると、運動不足に効果的です。
特にシニア犬の場合には、大好きなおもちゃを使った宝探しゲームや少し複雑な作りで頭を使うノーズワークなどでストレス発散や運動不足解消を図ると良いでしょう。
ただし、ノーズワークで運動不足解消を図る際には、合わせて朝晩の食事量の調整を行うことを忘れないように注意しましょう。
『夏太り』対策方法②:食事のバランス
人の場合ならそうめんやざるうどん、ざるそば、はたまた冷やし中華などが立て続けに出ることも珍しくはないのでは?
このように、夏場は何かと食事が簡単なものになりがちです。
しかし、このような麺類の多くは、ほとんどが炭水化物のため食餌のバランスが偏ってしまう原因となります。
総合栄養食を常に摂っているはずの愛犬も、夏バテの影響で食欲が減退してしまうと、栄養が足らない結果、基礎代謝の低下を起こしてしまう危険性があるため、このような場合には人の場合は、たんぱく質の摂取とビタミンを意識的に摂取し、犬の場合は、まずは量を変えずに低カロリーフードに変えてみると良いでしょう。
もしも低カロリーフードで愛犬の食いつきが悪いようなら、早食い防止の食器を取り入れて、食べる速度を落とすだけでも、肥満予防に繋がるため、オススメです。
こんなやり方はNG!『夏太り』解消させる時の注意点

人であれ、犬であれ、『夏太り』の解消をする時に注意しておきたいのは、何と言っても過度な食事制限や運動です。
夏場の過度な食事制限や運動は、かえって症状の悪化を招いたり、関節や心臓などに負担をかけたりする結果となる場合があります。
そもそも、誰だってダイエットのためとはいえ、突然急な食事制限を余儀なくされてしまえば、ストレスが掛かるのは当然です。
また、犬種の体格を無視した過度な運動も、愛犬の体に大きな負担とストレスを掛けてしまいます。
夏場は、例え散歩が大好きな愛犬であったとしても、無理をすれば、熱中症や脱水症状など、大変危険なことになりかねません。
『夏太り』に限らずですが、ダイエットを計画する時には、長期的な計画を立てましょう。
そして、無理なく徐々に運動や食事制限、または食事バランスの見直しを行うことで、ゆっくり理想体重、理想体型に戻していきましょう。
まとめ

いかがでしたか?
犬は普段、豊富な被毛に覆われていて、どれほどの体格で、どれほどの体重なのかは、逐一体を触ったり体重を測ったりしないと正確なところが分からないものです。
そのため、【冬太り】であっても『夏太り』であっても、飼い主さんは気付きづらいかもしれません。
しかし、それだけ気づきづらいからこそ、常日頃から体重管理や栄養管理は心掛けてあげてください。
そうしてあげることで、愛犬の肥満に対する意識や知識が自然と身に付いていくはずです。
<参考サイト>
飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~|【環境省】
>https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808/pdf/full.pdf
夏の不思議現象?~夏は太りやすいってホント?!~|日本予防医学協会
>https://www.jpm1960.org/kawara/web202308_putting-on-weight-over-the-summer.html
<参考サイト>
photoAC
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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