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「ノミやフィラリアだけじゃない?!」犬が感染しやすい寄生虫トップ3をご紹介

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「犬が感染しやすい寄生虫は?」と聞かれると、どんな寄生虫をイメージするでしょうか。

有名なのは蚊が媒介する「フィラリア」や「ノミ」「ダニ」などですが、実はそれ以外にも犬が感染しやすい注意すべき寄生虫がいます。

今回は実際に寄生虫に感染してしまった犬のデータを元に「犬が感染しやすい寄生虫トップ3」と「感染しないための注意点」をご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

犬が感染しやすい寄生虫トップ3は?     

ペット保険のアニコム損害保険株式会社が保険に加入している犬のデータを元に、寄生虫に関するデータを検証しました。

1年間で何らかの寄生虫に感染した犬3928頭を調査したところ、もっとも感染が多かった寄生虫は下記のようになりました。

▼犬の寄生虫疾患の占める割合(寄生虫感染の給付を受けた犬3928頭を対象に調査)

▼感染しやすい寄生虫トップ3

1位:「コクシジウム症」31.1%
2位:「回虫症」18.7%
3位:「ジアルジア症」7.8%

もっとも感染が多かった寄生虫は「コクシジウム(31.1%)」で次に「回虫(18.7%)」「ジアルジア(7.8%)」の順になりました。

1位の「コクシジウム」の感染は全体の3割以上を占めており、2位の「回虫」と合わせると、寄生虫感染の約半数を占めているという結果になりました。

犬が感染しやすい寄生虫というと「フィラリア」や「ノミ」をイメージしますが、感染数を考えると今回ご紹介する寄生虫も注意をしておいた方がよいことがわかりますね。

では感染数が多かった寄生虫はどんな寄生虫で、どんな病気を発症させるのでしょうか。

次章で詳しくみていきましょう。

犬が感染しやすい寄生虫①「コクシジウム症」

コクシジウム症はコクシジウムという腸に寄生する原虫(単細胞の微生物)によって引き起こされる寄生虫感染症です。

コクシジウムに感染したネズミを捕食したり、コクシジウムに感染した犬が排出した便を誤って口にしてしまうことで感染します。

感染経路を聞くとめったに感染しないのではと思いがちですが「アウトドアのときにネズミを捕食してしまう」「置き去りにされた犬の便の匂いを嗅いでいた」「不衛生な環境で子犬が育っていた」など感染する機会は意外と多いです。

「コクシジウム」に感染すると、どうなるの?

コクシジウムに感染すると、下記のような症状が現れます。

▼「コクシジウム」に感染すると現れる症状

・下痢
・重症化すると粘血便(粘液と血液が混ざった便)
・嘔吐
・発熱
・元気、食欲がなくなる
・体重減少

子犬の場合感染すると、下痢や嘔吐によって脱水を引き起こしやすくなります。

そのため早めに治療に入らないと発育不良や衰弱を引き起こし、最悪の場合亡くなってしまうこともあります。

一方成犬は下痢や軟便といった症状がでることもありますが、多くの場合は無症状です。

感染した犬の便で感染が広がるため、多頭飼いは感染が広がりやすいです。

上記のような症状が現れたら早めに動物病院で診察をうけましょう。

「コクシジウム」に感染しないためは?

では、コクシジウムに感染しない、感染を広げないために大切なことはなんでしょうか。

▼コクシジウムに感染しないためには?

・環境を清潔にする
・他の犬の便に接触させない
・アウトドアのときはネズミなどに接触させない
・便をすぐに片付ける
・使用している毛布などは熱湯消毒

コクシジウムに感染した犬の便には、コクシジウムの卵が混じっています。

排出されたばかりの卵には感染力はありませんが、1~4日ほど経つと成熟し感染力を持つようになります。

そのため他の犬の便に接触しないように注意し、自分の犬が感染した場合はすぐに便を片付けるようにしましょう。

また、コクシジウムの卵は非常に丈夫なので、いろんな環境で生存することが可能です。

なにかの拍子に卵が犬が使用している毛布やおもちゃなどに落ちてしまうと、直接便に触れなくても感染する可能性があるので、生活環境を清潔にするようにしましょう

犬が感染しやすい寄生虫②「回虫症」

回虫症は回虫という4~20cmほどの細長い寄生虫が引き起こす病気です。

感染した犬の便に排出される卵を口にするほか、感染したネズミを捕食したり妊娠した犬の胎盤や母乳を介して母子感染することもあります。

回虫症の怖いところは犬だけでなく、人にも感染する場合があることです。

回虫にとって人は最適な宿主ではないので、感染しても体の中で成長することはありませんが、肺や肝臓や目などに入りこみ肝障害や視力低下などを引き起こします。

犬だけでなく人も気をつけたい寄生虫です。

「回虫」に感染すると、どうなるの?

回虫に感染すると、下記のような症状が現れます。

▼「回虫」に感染すると現れる症状

・便に白い糸状のものが混じる
・おしりから白い糸が出てきた
・軟便
・下痢
・嘔吐
・食べているのに痩せる
・元気、食欲がない
・お腹が膨れる

上記のような症状がでることもありますが、無症状の場合も多いです。

子犬が感染すると下痢や嘔吐、よく食べているのに痩せていくなどの症状が現れ、症状が重くなると命に関わる場合もあります。

先ほどお話ししたように、母犬のお腹の中にいるときに感染したり、授乳ときに感染をしている場合があります。

子犬を家に迎えたら一度動物病院で検査をしておくとよいでしょう。

「回虫」に感染しないためは?

では、回虫に感染しない、感染を広げないために大切なことはなんでしょうか。

▼回虫に感染しないためには?

・他の犬の便に接触させない
・アウトドアのときはネズミなどに接触させない
・愛犬と過度なスキンシップを控える
・愛犬を触ったら必ず手を洗う
・定期的に駆虫薬を飲む
・便はすぐに片付ける

コクシジウムの場合と同じく、回虫の卵も非常に丈夫で様々な環境で生存できます。

犬の周りを清潔に保ち、便はすぐに片付けるようにしましょう。

また、定期的に愛犬に飲ませている方も多いフィラリアの予防薬の中には、一緒に回虫を駆除してくれるものもあります。

感染が心配の方は獣医師さんに相談して、どちらにも効果がある薬に切り替えるのもよいでしょう。

人への感染もある(特に幼児は注意)寄生虫なので、自分の口を犬に舐めさせるなどの過度なスキンシップは控えて、人も感染予防に努めましょう。

犬が感染しやすい寄生虫③「ジアルジア症」

ジアルジア症はジアルジアという小腸に寄生する原虫によって引き起こされる寄生虫感染症です。

ペットショップで子犬の全体のジアルジアの感染状況を調べた調査では、2008年では24.8%、2013年では29.5%の子犬が感染していたと報告が出ており、子犬を迎えたばかりのご家庭では特に注意してほしい寄生虫です。

「ジアルジア」に感染すると、どうなるの?

ジアルジアに感染すると、下記のような症状が現れます。

▼「ジアルジア」に感染すると現れる症状

・下痢(油のような悪臭の強い便)
・嘔吐
・元気、食欲がない
・体重減少

成犬では無症状の場合もありますが、子犬の場合は症状が重く出やすく、下痢を繰り返して脱水を引き起こしたり、栄養をうまく取り込めずに体重が減って成長不良を引き起こす場合があります。

また、ジアルジアは犬と人の両方に感染する可能性が示されているため「愛犬と過度なスキンシップをしない」「愛犬の便を処理したら必ず手を洗う」など飼い主さんも念のため注意しておきましょう。

「ジアルジア」に感染しないためは?

では、ジアルジアに感染しない、感染を広げないために大切なことはなんでしょうか。

▼ジアルジアに感染しないためには?

・他の犬の便に接触させない
・みずたまりの水を飲ませない
・便はすぐに片付ける

感染した犬の便が雨などで土や水たまりに混ざり、それを他の犬が舐めてしまうことで感染する可能性があります。

散歩中に愛犬が匂いかぎをする場合には、十分注意しましょう。

また、最初にお話したようにペットショップで感染している可能性もあるので、子犬を家に迎えたら早めに動物病院で検査を受けましょう。

犬に感染する寄生虫はフィラリアやノミ、ダニが有名ですが、それ以外にも気をつけておかなくてはいけない寄生虫は数多くいます。

今回ご紹介した内容をぜひ覚えて愛犬の健康管理に役立ててくださいね。

<参考URL>

犬のジアルジア感染
>http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06610/c1.pdf

ペットショップの子犬における 2008 年と 2013 年のジアルジア感染状況の比較
>https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/24/1/24_32/_pdf

ペットから感染する寄生虫症 愛知県衛生研究所
>https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/from_pet.html

犬の寄生虫疾患を検証 約1/4がズーノーシス
>https://www.anicom-page.com/hakusho/medical/pdf/070620.pdf

<画像元>

Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。