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犬の病気で起こるくしゃみと『逆くしゃみ症候群』の見極め方って?原因や受診した方が良い時

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皆さんは、愛犬が突然勢い良くくしゃみを連発して驚いたと同時に心配になったという経験はありますか?

寒さが増すにつれ、人でも気になる風邪の症状の一つ、くしゃみ。

今回は、犬の病気で起こるくしゃみと『逆くしゃみ症候群』の見極め方やその原因、受診した方が良い時についてまとめました。

通常犬がくしゃみをする主な原因3つとは?

犬がくしゃみをする光景は人と同じように、さほど珍しくはありません。基本的には、数回程度くしゃみをした後ケロッとした表情を見せる、体調に何ら変化が見られないといった場合、一過性の生理現象の可能性が高いため、そこまで心配する必要はないでしょう。

しかし、毎日くしゃみを繰り返したり、鼻水が頻繁に出たりするようなら、それは何かしらの病気のサインかもしれません。

まずは、通常犬が頻繁にくしゃみをする原因には、どのようなことが考えられるのか、以下でいくつか原因を見てみましょう。

くしゃみの原因①:ウイルスや細菌・ガンなどの病気

犬がくしゃみをする原因で考えられるものには、やはり人同様ウイルスや細菌・ガンといった病気が考えられます。犬で言えば代表的なものとして、犬伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ)や犬パラインフルエンザウイルスが、咳やくしゃみを起こす原因と考える人も多いのではないでしょうか?

犬の鼻はとても複雑な構造をしており、有害物質が吸着しやすく溜まりやすい特徴があるため、その結果としてくしゃみや鼻水を頻繁にする姿を見せます。

特に黄色や黄緑色、血が混じった鼻水が片側だけに出る場合、ウイルス性や細菌性、歯周病、ガン(腫瘍)などが原因している可能性が高く、片側からの鼻水は思いのほか重篤化した病気の症状だとされているため、あまりにもひどいようなら、動物病院を受診し、適切な処置をしてもらいましょう。

くしゃみの原因②:科学的・人工的な刺激臭

科学的・人工的な刺激とは、例えばたばこの煙、香辛料、殺虫剤、香水などの刺激性のあるものです。犬の鼻は状況、そのもの自体に応じて、匂いの感じ方が違うと言われています。

ただ、その中でも犬は、犬が最も感じやすい酢のような酢酸類やたばこ、アルコールなどの独特な刺激臭はとても苦手で、それを応用したしつけ商品なども苦手とするため、飲酒をした後やたばこを吸った後すぐに愛犬に近づかないように注意しましょう。

とはいえ、仮にこれらによって発生するくしゃみや咳については一時的なものが多いので、様子を見た結果問題がないようであれば、そこまで心配する必要はないでしょう。

くしゃみの原因③:アレルギー性鼻炎

人でも何かに対するアレルギー反応が起こった際、痒みやくしゃみで症状が出るように、犬においても何かしらのアレルギー反応で、痒みやくしゃみ、鼻水などの症状を起こします。

透明の鼻水が出ている場合には、多くはアレルギー性の鼻炎が疑われ、白っぽく乾いたものが鼻につくこともあります。

犬の三大アレルギーは主に、食物アレルギー、ノミアレルギー、アトピー性皮膚炎と言われるものの、アレルギー性で発生するくしゃみや鼻水はしっかりと原因を特定しないと意味がないため、何かの拍子でくしゃみが激しくなるようなら、アレルギー性鼻炎を疑ってみましょう。

風邪が原因じゃない?犬の『逆くしゃみ症候群』

通常くしゃみという行動は、「クシュン!」と鼻から息を吐き出し、くしゃみの原因となった異物を排除しようとしますが、『逆くしゃみ症候群』では、口を閉じ、鼻から息を強く吸い込む動作を見せて、「咳なのか、くしゃみなのかよく分からない…」姿を見せます。

『逆くしゃみ症候群』は、反射の一種と考えられているようで、発作的に生じ、症状が始まった場合には苦しそうにその場に留まって、涙を流すことも多いため、飼い主さんは気が気ではないと思います。

ただ、このような症状を見せたものの、それが例えば1~2回程度の『逆くしゃみ』であるならば、すぐさま命に関係してくる訳ではないため、まずは状況をしっかりと確認し、その症状が本当に『逆くしゃみ症候群』で見られるような特徴をしているのか、あるいは違う病気が原因で似たような症状が出ているのかを見極めることが重要です。

一般的に、『逆くしゃみ症候群』を起こしやすい犬種には、チワワやパピヨンなどで1歳未満の幼犬で見られやすく、他にはフレンチ・ブルドッグやシー・ズー、パグ、ペキニーズなどの短頭犬種も注意が必要と言われています。

しかし、慢性特発性鼻炎(不顕性誤嚥症候群)と言われる病気に罹りやすいミニチュア・ダックスフンドは、鼻水の量の多さや重症度合いによって逆くしゃみ症状が良く見られるようになるため、一概にこの犬種にだけ注意すればよいという事でもないので注意しましょう。

病気のくしゃみと『逆くしゃみ症候群』の見極め方

基本的に犬がくしゃみをした場合の動作が、鼻から息を吐いているのか、口が閉じた状態のまま鼻で息を吸って、咳ともくしゃみとも言えない「フガフガ」するような姿なのかで、『逆くしゃみ症候群』の違いを見極められます。

 

この場合、『逆くしゃみ症候群』の可能性が疑われるのは後者です。

また、この他にも『逆くしゃみ症候群』ではない場合の特徴として、以下のような症状が考えられるため、併せて確認してください。

【『逆くしゃみ症候群』ではない場合の症状】

・興奮時ひーひーという呼吸で乾いた咳や興奮後一時的に失神する。

・ガチョウのようなガーガーという乾いた咳が始まるとなかなか治まらない。

・苦しそうな咳が興奮時、安静時関わらず、特に夜間や朝方一度始まると5~ 10分ぐらい続くことがある。

以上の症状は、『逆くしゃみ症候群』ではなく、咽頭や喉頭の病気、気管虚脱、慢性気管支炎などが疑われます。

上記はあくまで『逆くしゃみ症候群』の見極めであって、『逆くしゃみ症候群』以外の症状が出る場合には、当然その症状に対する治療や処方を必要とすることを忘れないようにしてくださいね。

『逆くしゃみ症候群』の原因

『逆くしゃみ症候群』が起こる主な原因は、鼻の奥の筋肉のたるみや鼻孔の狭さ、アレルギーなども原因しているといった事も考えられていますが、現時点でははっきりとは分かっていません。

画像元:最新版 愛犬の病気百科 気になる初期症状から最新医療までがわかる

しかし、上記の〇で示されている口蓋の背側にある鼻咽頭と呼ばれる部分の粘膜にある受容体は『逆くしゃみ症候群』と深い関係があり、ここに何かしらの刺激が加わると、息を吸う動作だけしか起こらなくなる発作が生じると考えられています。

刺激とは、例えば空気中の刺激をはじめ、冷気、鼻咽頭の炎症など様々で、前述したミニチュア・ダックスフンドが罹りやすい慢性特発性鼻炎(不顕性誤嚥症候群)や鼻腔内疾患に罹っている場合にも、犬は『逆くしゃみ症候群』になりやすいと言われています。

『逆くしゃみ症候群』は、すぐに命に関わるような症状ではないとされることが多く、生理現象のような側面を持ち合わせていることから、あまり問題視しない獣医師さんや飼い主さんも多いようですが、すぐに受診をした方が良いケースも存在します。

『逆くしゃみ症候群』の原因がどうであれ、次に解説する条件に当て嵌まる場合には、しっかりと動物病院を受診するよう心掛けましょう。

こんな場合は受診して!『逆くしゃみ症候群』で受診が必要な時

一般的に『逆くしゃみ症候群』の多くは、発症の年齢が1歳未満で鼻炎の症状が見られず、1日につき3回未満で逆くしゃみの症状が治まるようなら、しばらくは経過観察されることが多いようです。

若齢時に症状が見られる『逆くしゃみ症候群』の受容体は、若い時点ではその感度が亢進している場合があり、このケースであれば、成長とともにその頻度は減っていき、いずれは消失するのであまり心配いりません。しかし、以下のようなケースにおいては、出来る限り早急に動物病院を受診し、適切な治療、適切な処置をしてもらうようにしましょう。

【『逆くしゃみ症候群』で受診が必要な条件】

・1歳未満でも連日1日に3回以上、逆くしゃみが見られる場合。
・成犬になって初めて発症し毎日のように生じる場合。

基本的に『逆くしゃみ症候群』の症状は、1日に3回以上生じることはまずありません。そのため、1歳未満の幼犬であれば、まずは愛犬が若くても1日に対して3回症状が起きていないかどうかを確かめましょう。

次に、中高齢の成犬で初めて『逆くしゃみ症候群』を発症した場合は、その症状は生理的なものではなく、何らかの病気が原因している可能性が考えられます。

成長と共に消失する場合の『逆くしゃみ症候群』でも、死に直結しないとはいえ、【喉を撫でる】、【好きな物やご飯の匂いを嗅がせる】、【一時的に鼻の穴を塞ぐ】といった、それこそ人のしゃっくりを止める際に使われるような手段で症状を落ち着かせる方法があると言われていますが、そうではない『逆くしゃみ症候群』については、迷わず動物病院を受診して、しっかりとした処置をしてもらうよう心掛けましょう。

まとめ

いかがでしたか?

『逆くしゃみ症候群』は、生理的な症状である一方、見過ごしたくはない病気のサインでもあるかもしれません。

たかが『逆くしゃみ症候群』と思わずに、されど『逆くしゃみ症候群』という気持ちで愛犬と向き合ってあげてくださいね。

<参考書籍>

最新版 愛犬の病気百科 気になる初期症状から最新医療までがわかる

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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