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人気の犬種トップ5は?かかりやすい病気も一緒にご紹介【動物看護師が解説】

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犬種によってかかりやすい病気や注意したいことは異なります。

そこで今回は、「ペット保険のアニコム損害保険㈱」が毎年発表している「人気犬種ランキング上位5犬種」と「その犬種がかかりやすい病気」をご紹介いたします。

「どんな病気にかかりやすいのか」を知って、これからの健康管理に活かしていきましょう。

「人気の犬種ランキング1位」トイ・プードル

ぬいぐるみのようにかわいらしい容姿も魅力的ですが、非常に賢く、抜け毛も少ないといった理由から飼いやすい犬種として根強い人気を誇っています。

小型犬なので運動量は少なめと思われがちですが、元々は狩猟犬を小型化して作られたので体を動かすのが大好きな犬種です。

毎日の散歩と全身運動、遊びでしっかりエネルギーを発散させてあげましょう。

トイプードルが、かかりやすい病気は?

トイプードルがかかりやすいと言われている病気を「3つ」ご紹介します。

▼トイプードルが「かかりやすい病気」
・骨折(前肢)
・糖尿病
・白内障

▼骨折

骨の細い小型犬は骨折に注意が必要ですが、特にトイプードルは骨折が多いです。

抱っこ中の落下だけでなく、ソファーからの飛び降りやフローリングで滑って転んだという些細なことでも骨折は起こってしまうので「どんなシーンで骨折が起きやすいのか」を知っておくことが大切です。

▼糖尿病

トイプードルは糖尿病になりやすい犬種とも言われています。

初期症状として「たくさんお水を飲んでたくさん尿をする」「たくさん食べる」「たくさん食べるのに体重が減っていく」といったことが起こるので、日頃の行動をしっかりと観察しておきましょう。

▼白内障

白内障は目の中の「水晶体」という部分が白く濁ってしまう病気です。

進行すると白濁の範囲が少しずつ広がっていきます。

この白内障は遺伝的要因もあると考えられていて、トイプードルは白内障を発症しやすい犬種です。

若いときから定期的に目の検査をして早期発見につとめましょう。

「人気の犬種ランキング2位」チワワ

世界一小さい犬種と言われているチワワが人気犬種ランキングの2位でした。

小さい体と大きな瞳は可愛らしさ満点の容姿ですが、警戒心が強く、相手に果敢に向かってく性質も合わせ持っています。

他の犬や人に対しての攻撃行動を取らないように、正しい知識でしっかりしつけを行うことが大切です。

チワワが、かかりやすい病気は?

チワワがかかりやすいと言われている病気を「3つ」ご紹介します。

▼チワワが「かかりやすい病気」
・弁膜症(べんまくしょう)
・循環器疾患
・気管虚脱(きかんきょだつ)

▼弁膜症

心臓には血が逆流しないようにドアの役割をしている「弁」が付いていますが、弁膜症はこの弁が正しく機能しなくなる病気です。

チワワは特にこの病気にかかりやすいと言われており、6歳を超えると発症が多くなります。

手術に対応している病院は少ないので、「弁膜症」と言われたら、早めに循環器専門の動物病院で診察を受けることをオススメします。

▼循環器疾患

「循環器疾患」は全身に血液を循環させる心臓や血管が正常に働かなくなる病気です。

先ほど紹介した弁膜症も循環器疾患のひとつで、その他に「肺動脈狭窄症(心臓から肺へ流れる血管の一部が狭くなっている病気)」や「心筋症(心臓の筋肉に異常がおき、心臓の機能に影響が出る病気)」などがあります。

早期治療が大切なので、おかしな咳が出ていないか、呼吸に違和感がないかなど、日頃からチェックを欠かさないようにしましょう。

▼器官虚脱

器官虚脱は空気の通り道の器官が潰れて、呼吸ができなくなる病気です。

初期症状では、喉になにか詰まったような咳や水を飲んだ時にむせるといったことが現れます。

進行が進むと徐々に回数が増えてくるので頻繁に「咳」や「むせる」といった仕草がみられるときには、早めに動物病院に行きましょう。

「人気の犬種ランキング3位」ミックス犬

異なる純犬種の両親を持つのが特徴のミックス犬ですが、成長とともにどちらの親の特徴が色濃く出てくるのか過程を楽しめるのも魅力のひとつです。

かけ合わせた犬種によって毛質や体格が異なるため、親犬種の特徴を頭に入れつつ、愛犬にあった運動量や日常ケアを見極めていくことが大切です。

ミックス犬が、かかりやすい病気は?

ミックス犬がかかりやすいと言われている病気を「3つ」ご紹介します。

▼ミックス犬が「かかりやすい病気」
・流涙症
・膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
・外部寄生虫感染

▼流涙症

涙は目を潤した後、目頭にある穴から吸収されて、鼻にある管を流れていきます。

しかし、管が詰まっていたりねじていたりすると、涙が目の外にあふれてしまいます。

これが「流涙症」という病気です。

また、質の悪い食事やアレルギー、逆まつげなども流涙症の原因として考えられています。

▼膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨脱臼は、ひざのお皿が本来あるべき所から外れてしまう病気です。

外れた状態が長く続けば、ひざの周りの組織がダメージを受けて、最悪歩けなくなってしまうこともあります。

遺伝的要因があると考えられている病気なので、親犬種が膝蓋骨脱臼になりやすい犬種の場合は、特に注意をしておきましょう。

▼外部寄生虫感染

ノミ、マダニの感染は、犬ではよく見られます。

ノミやマダニが犬を噛むことによって、皮膚炎が起きたり、アレルギー反応がでたり、感染症を媒介することもあります。

定期的に予防薬を摂取して、感染対策をとることが大切です。

「人気の犬種ランキング4位」柴

可愛らしさもありながら凛とした雰囲気も合わせ持つといったギャップに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。

コロコロとした愛らしい外見ではありますが、元々は狩猟犬なので警戒心は強めです。

子犬の頃に社会化をしっかりと行い、人や物に対する警戒心を和らげてあげると、吠えや攻撃行動などのリスクを下げることができます。

柴が、かかりやすい病気は?

柴がかかりやすいと言われている病気を「3つ」ご紹介します。

▼柴が「かかりやすい病気」
・アトピー性皮膚炎
・緑内障
・アレルギー性皮膚炎

▼アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質や皮膚バリア機能の異常、アレルギー物質などが原因で起きる皮膚の炎症のことです。

柴犬は遺伝的にアトピーを起こしやすいと言われています。

アトピーを引き起こす原因が複数絡み合っていると、改善がなかなか難しいので、早めに皮膚専門の動物病院で診察を受けるようにしましょう。

▼緑内障

緑内障は眼圧が高くなってしまう病気で、長期間眼圧が高い状態が続くと失明することもあります。

緑内障の発症は遺伝が関係していると考えられており、柴は発症が多い犬種です。

「目が赤い」「目を気にする」といった症状が出たら、早めに診察を受けることが大事です。

▼アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎は「アトピー性皮膚炎」「食物アレルギー」「ノミアレルギー」の総称です。

花粉や食べ物、ハウスダストなどの特定のアレルゲンに接触したときに、皮膚に赤みやかゆみが現れます。

「人気の犬種ランキング5位」ミニチュア・ダックスフンド

ダックスフンドと言えば、短い足と長い胴のフォルムが印象的ですね。

小型で可愛らしい外見ですが、ウサギやアナグマを狩るために誕生した狩猟犬です。

自立心もあり活発な性格をしているので、愛玩犬感覚で接していると手に負えなくなります。

特性を理解したうえで、吠え声の抑制などしつけをしっかりと行いましょう。

ミニチュア・ダックスフンドが、かかりやすい病気は?

ミニチュア・ダックスフンドがかかりやすいと言われている病気を「3つ」ご紹介します。

▼ミニチュア・ダックスフンドが「かかりやすい病気」
・椎間板ヘルニア
・歯根腫瘍
・乳腺腫瘍

▼椎間板ヘルニア

背骨のクッション材である「椎間板」が変形して、神経を圧迫する病気です。

神経がダメージを受けるので、痛みや足の麻痺などの症状が現れます。

ダックスフンドは椎間板の変形が比較的早く進行するので「後足で立ちあがる」「散歩の時に引っ張る」「階段の上がり下り」といった腰に負担がかかる行動を控えるようにしましょう。

▼歯根腫瘍

歯根腫瘍は歯の欠けなどで歯の中に菌が侵入して感染が起こり、歯の根元に膿が溜まった状態をいいます。

ヒヅメや鹿の角など硬い物を噛んで歯が折れたり欠けたりすることで起きることが多いので、オモチャやオヤツを与える際は十分注意しましょう。

▼乳腺腫瘍

犬の乳首に硬いしこりのような物ができたら、乳腺腫瘍かもしれません。

高齢で避妊手術をしていないメスに多いと言われています。

小さいサイズのままのこともありますが、次第に大きくなり浸出液が出たり転移をする場合もあります。

こまめにお腹周りをチェックするようにしましょう。

こちらで紹介しきれなかった5位以下の犬種は、下記サイトからご覧いただけます。

▼最新版!『人気犬種ランキング2022』
>https://www.anicom-sompo.co.jp/special/breed/dog_2022/

愛犬が何位にいるのか、よかったら覗いてみてくださいね。

<参考書籍>

小動物獣医看護学  小動物看護の基本と実践ガイド 上・下巻 第3版

<参考URL>

アニコム家庭どうぶつ白書2021
>https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202112.pdf

<画像元>

Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。