犬と猫が仲良く過ごしている姿をテレビやSNSでみると「一緒に飼ってみたい」と憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか。
SNSなどは良い面ばかりが見えますが、すべての犬猫が仲良く過ごせるわけではありません。
特に事前準備や対面のさせ方を失敗すると、関係がうまく築けなかったり、ストレスで体調を崩してしまう可能性もあります。
では、犬と猫を一緒に飼うときに、飼い主さんが気をつけることはなんでしょうか。
今回は、犬と猫を一緒に飼うときの事前準備や飼った後に起きやすいトラブルを紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次>
「いきなり対面はNG?!」事前準備や対面を慎重にすべき理由

先住ペットに新入りペットを紹介するとき、どんな方法を取ろうと思っていますか?
一番やってはいけないのが、急に「新しい家族だよ」とフリーの状態で対面させることです。
どうしてやってはいけないのか、理由は2つあります。
▼最初の対面を慎重にすべき2つの理由
①「自分の縄張りに入ってきた侵入者だから」
②「怖い記憶は後から消しにくい」
①「自分の縄張りに入ってきた侵入者だから」
新しい家族が来たというのは、人間の感覚で先住ペットからすると自分の縄張りに侵入してきた侵入者です。
特に猫は単独行動の動物なので、先住ペットが猫の場合、仲間として認識するより侵入者として認識しやすいです。
その侵入者がいきなり、追いかけてきたり、グイグイ迫ってきたら強い恐怖を感じます。
今後の生活のためには「お互いに危害を加えない相手」と認識することが大切なので、最初の対面は慎重に行いましょう。
②「怖い記憶は後から消しにくい」
もう一つの理由は最初に強い恐怖を感じると、後から消すことが難しいからです。
強い恐怖や命の危機を感じるような行動は、犬や猫の記憶に強く残りやすいです。
そのため、その記憶を消すのには何度も何度も「怖くないよ」と教える必要があり、教えていくのには年単位の時間が必要になることもあります。
そのようなことにならないために、お互いトラウマを作らないように細心の注意を払い、出会わせていくことが大切です。
「犬と猫を一緒に飼うために」やっておきたい事前準備5つ

犬と猫の初対面は、慎重に進めなければならないことがわかりした。
では、犬と猫を飼う前に飼い主さんができる準備はなにがあるでしょうか。
やっておきたい事前準備を5つご紹介します。
▼やっておきたい事前準備5つ
①「数カ月前から準備する」
②「猫だけの部屋を作る」
③「犬が大事にしていることを守る」
④「猫が逃げられる場所を用意する」
⑤「一緒に暮らせない可能性も考慮する」
①「数カ月前から準備する」
キャットタワーを設置したり、犬用のベッドを用意したりと、新しい子を迎えるために生活空間に色々な物が増えますね。
こういった新しい物が増えるだけでも、先住ペットは「見慣れない物があって落ち着かない」と不安になります。
迎える日が決まっているのであれば、早めにキャットタワーやクレートなどを設置し、先住ペットに慣れる時間をあげましょう。
また、猫や犬の鳴き声を聞かせたり、迎えるペットの匂いが付いた物(事前に準備できる場合)を部屋に置いておくのも慣れる準備としておすすめです。
②「猫だけの部屋を作る」
迎え入れるのが猫の場合、猫だけの部屋を別室に作っておくとよいでしょう。
いきなり同じ空間で共同生活をするのは、お互い負担が大きいです。
日常生活が送れる物をすべて部屋に揃えておき、その部屋を拠点に少しずつ犬や家に慣らしていきます。
そのため、家のスペースや構造的に区切ることが可能かなど、事前によく考えて迎え入れるようにしましょう。
③「犬が大事にしていることを守る」
先住ペットが犬の場合、その犬が何を一番大事にしているかを把握しておきましょう。
例えば「夕方に飼い主さんと遊ぶのが楽しみ」「座布団の上はその犬の特等席」などその犬が一番大事にしていることは、新しい子を迎えた後も変えないようにしましょう。
新しいペットとの生活は、自分に向けられる時間が減ったり、ゆっくり休める時間が減ったりと我慢をすることも多いです。
そんな中で一番大事にしていることまで無くなると、不満やストレスで問題行動を起こす可能性があります。
その犬が一番大事にしていることは死守するようにしましょう。
④「猫が逃げられる場所を用意する」
猫が新しい家に慣れて共同生活を始めても、猫だけの部屋や猫だけが登れる休憩所など、猫が自分で移動して避難できる場所を複数作っておきましょう。
ここにいれば犬に干渉されない、安全が確保されるといった場所を作ることは、猫のストレス軽減に役立ちます。
⑤「一緒に暮らせない可能性も考慮する」
犬と猫が仲良くしているのを見ると、成功例ばかり思い浮かべてしまいますが、その犬猫の性格やそれまでの経験、相性によって大きく変わります。
すぐに慣れる子もいれば、数年経っても難しい子、中には一生一緒に暮らすことが受け入れ慣れない子もいます。
迎える前に、一緒に暮らせない可能性やどこをゴールにするのか(仲良くしなくても同じ空間で過ごせればOK)をしっかりと考えておきましょう。
犬と猫を対面させるときの方法は?

では、犬と猫を対面させるときは、どうしたらよいのでしょうか。
4つのステップで紹介します。
犬や猫の様子によっては、先に進めず1ステップ戻ったり、何度も繰り返してください。
ステップ1:匂いに慣らす
最初は直接合わせずに、匂いや気配などに慣れさせましょう。
それぞれの匂いがついたタオルなどを交換し、寝床の近くに置いて「家の中に別の動物がいる」ことを認識してもらいましょう。
警戒する、嫌がるなどの様子がある場合は、落ち着くまで次の段階に進まないようにしましょう。
ステップ2:柵越しに会わせる
犬をケージやサークルに入れ、柵越しに対面させましょう。
対面させるときは、お互いにおやつを与えて「相手がいると良いことが起こる」と覚えてもらいます。
最初は数分から始め、威嚇などがなければ少しずつ時間を延ばします。
ステップ3:リードをつけて同じ部屋に
お互いが落ち着いてきたら、同じ部屋で過ごさせましょう。
犬にはリードをつけ、すぐに制御できる状態で会わせましょう。
猫の近くにはキャットタワーを用意し、嫌な場合はすぐに逃げられるようにしましょう。
興奮や追いかけが出たら、一旦中断し落ち着かせてやり直しましょう。
ステップ4:リードを外して過ごす時間を増やす
お互いがリラックスして過ごせるようになったら、リードを外して一緒の部屋で過ごす時間を増やしましょう。
一緒過ごすときは必ず飼い主さんが側にいて、なにかあったら仲裁できるようにしましょう。
犬と猫を一緒に飼った後に起きる可能性のあるトラブル3つ

では、犬と猫を一緒に飼った後に、起きる可能性のあるトラブルはなんでしょうか?
考えられるトラブルを3つご紹介します。
▼今後起きる可能性のあるトラブル
①「体調不良」
②「お互いのご飯を食べる」
③「咬傷事故」
①「体調不良」
ライフスタイルの変化や不安などで体調を崩すことも少なくありません。
特に住みはじめの2週間ほどは落ち着かず、先住ペットも新入りペットも体調不良を起こす可能性があるので、すぐに動物病院に行けるなどペットの変化に対応できるようにしておきましょう。
②「お互いのご飯を食べる」
猫と犬を一緒に飼う場合は、食事にも気をつけましょう。
一緒に食べさせるスタイルや置き餌スタイルを取っていると、お互いのご飯を食べてしまう可能性があります。
犬と猫で必要な栄養やカロリーは異なるので、長期間体に合っていないご飯を食べると栄養不足になったり、肥満になる可能性があります。
食べる場所を分けたり、食事時間を変えるなど工夫をしましょう。
③「咬傷事故」
犬の中には狩猟や牧羊で活躍していた犬種もいます。
そういった役割を持っていた犬は、小さい動物が動いている様子をみると、本能が掻き立てられ、悪気はなくても咬傷事故を起こしてしまう可能性があります。
仲良く過ごしていても、何かの拍子に事故を起こす可能性があることは、忘れないようにしましょう。

SNSやテレビでは良い面ばかりが流れますが、実際には慎重に環境を作らないと、同居が難しいことも多いです。
良い情報ばかりに流されずに、慎重に決断するようにしていきたいですね。
<参考書籍>
こころのワクチン 村田香織 (著)
ドッグ・トレーナーに必要な「子犬レッスン」テクニック ヴィベケ リーセ (著), 藤田 りか子
<画像元>
canva
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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