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犬の嫌いな音や周波数とは?愛犬が音にパニックにならない方法

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犬の聴覚はとても優れており、日常の生活音から人間には聞こえない音まで幅広い音を感じ取っています。

雷や花火の音が嫌いなのは有名ですが、普段の生活で苦手とする音や周波数はどんなものなのでしょうか?

今回は犬の嫌いな音の種類と、音に対して犬がパニックにならない方法をご紹介します。

犬の聴力について

犬の聴力は人間の4~6倍、高音域では16倍、音を感知する方向は人間が16方向に対し犬は32方向あると言われています。

音には空気の振動があり、一般的に1秒間に繰り返される空気中の電気振動の回数を表す周波数というものがあります。低い音は周波数が低く(振動回数が少ない)、高い音は周波数が高く(振動回数が多い)なります。

人間が聞こえる周波数は20~20,000Hz(ヘルツ)であり、犬の場合は65~50,000Hzといわれています。

20,000Hz以上の音は人間には聞こえない高音で超音波と呼ばれています。犬は人間より高い音である超音波を聞くことができます。

人間の聴力

犬の聴力

周波数
20~20,000Hz

音の感知方向
16方向

周波数
65~50,000Hz

音の感知方向
32方向

例えば、人間の聞こえないIH調理器の作動音や排水管を流れる水音、かつて獲物であったネズミなどの小動物の発する声などの高周波音(超音波)を犬には聞き取ることができます。

犬には聞こえる高周波音でトレーニングに最適!「犬笛」

「犬笛」というしつけやプロの訓練に使用されるホイッスルがあります。音の周波数は16,000~30,000Hzの超音波であり、人には聞こえない高音を鳴らします。

ピッ!やピッピ、ピーなどいくつかのパターンの音を組み合わせて犬に合図を出します。犬笛の利点は静かに的確に指示が出すことができ、犬から遠く離れていても大声を出さずに指示が出せる事です。犬の聴力を利用したしつけ方法です。

このように人間には聞こえない音を犬は聞くことができるのです。

誰もいない場所を見つめて吠えるなどの行為は犬に幽霊が見えていると思われがちですが、実は人間が聞き取れない遠くの音や超音波を聞き取っている場合があるのです。

犬が嫌いな音や周波数とは?

それでは、犬が嫌いな音や周波数とはどんなものがあるのでしょうか?

下記に代表的なものを挙げてみました。

【犬が嫌いな音】
・雷
・花火・爆竹
・エンジン音
・掃除機・洗濯機
・工事の音(電動工具)
・飛行機
・外の声や物音
・ヘビーメタル・ハードロック音楽

【苦手な周波数】
13,500~20,000Hz以上

・モスキート音
(17,000~20,000Hz)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

〇雷・花火・爆竹の音

犬は雷や花火・爆竹など体に響く大きな音はとても嫌いです。夏場の雷雨や花火大会の花火の爆発音は神経質な犬にとってはかなりのストレスになります。

台風のときに窓に当たる豪風雨の激しくたたきつける音も恐怖でしかありません。このような場合、犬がパニックに陥って家じゅうを駆け回ったあげく、物にぶつかりケガをするなどの危険があります。

思いがけない音で驚き過ぎた犬は極限状態になり「火事場の馬鹿力」を発揮し、外飼いの犬がハーネスや首輪をいつもは考えられない力で引きちぎって逃げだし迷子になる例も多いのです。

花火大会で犬が花火の音に驚いて逃走し迷子になることも多々あります。

〇人工的な音(掃除機・洗濯機・工事の音・エンジン音・飛

犬は人工的な音も苦手であり、掃除機や洗濯機の本体が揺れる振動音、工事のドリルの音、電動工具の音などはいろいろな周波数が混ざり合い、それが一体何であるのかが理解ができないことから恐怖心が生まれるようです。

大きな音でジリジリ響く目覚まし時計やゴオーっと体に響く飛行機、踏切の警戒音などの音も苦手な犬が多いです。

〇外の人の声や物音

外から聞こえる人の声や犬の鳴き声も、誰なのか見えず得体のしれない音となるため警戒し吠えることがあります。

インターホンが鳴り、見えない場所での話し声や登下校時の外の子どもの声にも敏感に反応する場合があります。これらは犬にとって心理的にストレスになり警戒すべきことなのです。

〇ヘビーメタル・ハードロック音楽

犬は重低音で体に響くようなヘビーメタルやハードロック音楽は苦手です。

スコットランドのグラスゴー大学で行われた「音楽が犬の行動に影響を与える研究」では、犬はクラシックやレゲエ、ソフトロック音楽を聴くとストレスが軽減されリラックスできることがわかっています。

〇モスキート音

モスキート音ご存知でしょうか?17,000~20,000Hzの超高周波を使用した音響であり、蚊の羽音のようなキーンと耳障りな音がします。

犬の苦手とされる音の周波数は13,500~20,000Hz以上と言われているため、モスキート音は犬も苦手です。

この高周波は20代後半から年齢とともに徐々に聞こえにくくなります。モスキート音は若い人にはとても耳障りであるため、商業施設や公園で音を流すことにより、若者が集団で屯することへの抑止効果になっています。

野良犬除けや無駄吠えを防止するためにモスキート音や異なる超音波音が出せる機器も市販されています。

愛犬が嫌いな音にパニックにならない方法とは?

犬が嫌いな音に対してパニックに陥らないためには、子犬の時期(生後3~12週)からの社会化トレーニングを行い、普段からさまざまな音を聞かせて慣らせることが大切です。

予防接種前の散歩ができない子犬には交通量に多い道路の音を抱っこしながら聞かせたりすると、散歩中にエンジン音に驚かなくなります。掃除機や洗濯機の音にも早くから慣らせましょう。

驚くような大きな音を聞かせるのはトラウマになってしまうため逆効果なので気をつけましょう。

音を聞かせるのが難しい場合は、ペットのための社会化トレーニング用の苦手な音のサンプルを集めたCDも市販されているので活用するのもおすすめです。

成犬になってからの苦手な音への克服方法は、苦手な音を聞いたらおやつを与える方法が効果的です。

おやつを与えることで苦手な音に対して、結果的には良いことがあると認識を付けることでパニックになることを防いでくれます。

雷や花火などの音が突然して犬がパニックになっても、飼い主は毅然と落ち着いた態度でいることも大切です。飼い主まで慌ててしまうと、犬はさらに不安になり無駄吠えが増えます。

怖がって吠えている時に、あまり構い過ぎるのも良くありません。吠えれば構ってもらえると知恵が付き無駄吠えがひどくなります。

天気予報で雷雨の心配がある日は外飼いの犬には速やかに室内の場所に安心できる場所を作ってあげると安全です。

まとめ

犬の聴力は人間の聞こえない超音波も聞こえているとは驚きですね!

しかしながら、犬の嫌いな音には雷や花火を筆頭に、掃除機や洗濯機、エンジン音、飛行機、工事の音などのたくさんの音がありました。

大きな音以外にも、得体の知れない音、理解のできない音も苦手です。

言葉で「これは〇〇の音だから大丈夫だよ」と伝える事ができない分、飼い主が犬の習性を理解し、小さな頃から慣らせることが大切ですね。

<参考URL>

Dogs ‘prefer reggae and soft rock’ to other music genres, research suggests 
>https://www.bbc.com/news/uk-scotland-glasgow-west-38757761

<参考書籍>

いぬ大全304 藤井動物病院院長 藤井康一 (著)

<参考書籍>

イヌを長生きさせる50の秘訣 臼杵 新 (著)

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石田 凛理子

石田 凛理子

神奈川県在住のフリーライター
フラワーアレンジメント講師
2人の息子の母
実家でパグの出産、育児を経験し、
現在はトイプードルの男の子と暮らしています。
みなさまの愛犬にお役に立てる情報を発信していきたいです。