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犬には高タンパク質フードが大事って本当?高タンパク質フードの特徴やメリット&デメリット

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犬にとってタンパク質が重要だということは、多くの飼い主さんがご存知だと思いますが、皆さんは普段の愛犬の食事は高タンパクですか?

犬は元々肉食寄りの動物なので、タンパク質が大切なのは疑いようもない事実です。しかし、本当に犬にとって高タンパク質のフードが、メリットばかりと言えるのでしょうか?

今回は、犬の基礎タンパク質摂取量とは?高タンパク質フードの特徴や与えるメリット、デメリットについてご紹介します。

 

犬の一般的な基礎タンパク質摂取量とは?

犬が必要とする「水」、「タンパク質」、「脂質」、「炭水化物」、「ビタミン」、「ミネラル」6大栄養素において、人以上に重要となってくるタンパク質。

タンパク質は主に、生体のすべての組織、細胞成分であり、愛犬の体の基本構成成分は、このタンパク質を介して行われます。

そして、その構造はおおよそ20種類の異なるアミノ酸からなり、それらが複雑に機能することによって、体の基礎構成成分が成り立っています。

一般的に、犬が食事などから必要とする総タンパク質量の目安は、全米飼料検査官協会(AAFCO)によって示されている、子犬の成長期で約22%以上、成犬の維持期で約18%以上が基準となっています。

ただ、この数値はあくまでも成分基準チェックの指標であって、愛犬にとって現在与えているフードが適切なタンパク質を摂取できているかどうかについては、食品に含まれるタンパク質によって左右されるので、覚えておきましょう。

今でこそ人との生活で雑食化が進み、犬の食事でもベジタリアン系のフードなどが販売されるようになりましたが、やはり基本的には犬にとってのタンパク質は、健康を維持する上で最重要要素の一つであることには違いありません。

そのため、良質なタンパク質を愛犬に与える際には、総タンパク質量の目安だけではなく、愛犬にとって動物性タンパク質だけで良いのか、植物性タンパク質も与えた方が良いのか、というのを考慮した上で与えるようにしてあげましょう。

高タンパク質フードの特徴

一口に高タンパク質フードと言っても、どれほどのタンパク質が含まれているフードが高タンパク質フードなのでしょうか?

高タンパク質フードとは、その名前通りタンパク質を多く含むフードの事を指しますが、その高タンパクの割合は、大体35%~36%以上が目安とされているようです。

▲K9Natural|株式会社K9ナチュラルジャパン【犬用総合栄養食】フリーズドライ|保証分析表

引用元:https://www.k9natural.jp/nutritional-information/dog.html

上記の保証分析値表は、ニュージーランドのK9ナチュラルフード社より製造されているドッグフードK9Naturalで公開されている分析表ですが、驚くことに100g当たりのタンパク質量はどれも35%以上のものばかりで、平均40%を誇っています。

K9ナチュラルフードは、基本的に植物性タンパク質に分類される穀物を含まず、動物性タンパク質に分類される肉や魚、鶏卵などが主成分となっていて、自然と高タンパク質フードとなっているため、特に子犬の成長や活動量の多い成犬にとっては高品質なフードと言えるのではないでしょうか。

ただ、だからと言って、高タンパク質フードが子犬、成犬にとってオススメという理由だけで、年齢やライフスタイルが今後変わっていく愛犬にこれまでのフードを与え続けていくことには少々注意する必要があります。

高タンパク質フードは、確かに犬にとって得られる恩恵は多いフードだとは思いますが、摂りすぎによって起こる弊害は、思いのほか重いものになってしまうかもしれません。

高タンパク質フードのメリット&デメリット

では、高タンパク質のフードを愛犬に与えることによって得られるメリットとデメリットにはどのようなことがあるのでしょうか?

高タンパク質フードによるメリットとデメリットをご紹介します。

やはりどんなに良質なタンパク質を使用していたとしても、メリットとデメリットを知ることは、よりご自身の愛犬の健康に配慮したフード選びが可能になります。

ご自身の愛犬が今現在どういった健康状態なのか、年齢や活動量、生活習慣などを考慮しながら、参考になさってみてくださいね。

高タンパク質フードを与えるメリット

皆さんもご存知の通りタンパク質は、体を機能させるための大事な栄養素の一つのため、そのタンパク質が多く含まれているフードを犬に与えた時には、以下のようなメリットが得られると考えられます。

【高タンパク質フードの主なメリット】

・筋肉、骨、爪、皮膚・被毛など全ての組織や臓器の成長発達・促進

・様々な機能調整に必要なホルモン、免疫体などの形成

・肥満傾向にある愛犬のダイエット

上記でも少し述べましたが、良質な高タンパク質フードを与えることは、体の成長促進を促したり、筋肉量の増加を促したり、また、免疫力などの向上も期待できるため、特に子犬や成犬、何かしら食事に対する制限を受けていないシニア犬などにはメリットがあると思います。

ただし、ここで飼い主さんに注目して頂きたいのは、タンパク質の含有量ではなくタンパク質の“質”です。

どんなにタンパク質のパーセンテージが大きくても、タンパク質の“質”が悪ければ、実際の消化や吸収率は減ってしまう可能性があるため、愛犬に高タンパク質フードを与える際は、良質なしっかりとしたタンパク質を取れるヒューマングレードのフードを選ぶように注意しましょう。

高タンパク質フードを与えるデメリット

高タンパク質フードを与えることで起こってしまうデメリットには、なかなか無視できないものがいくつか存在し、主に以下のようなものが挙げられます。

【高タンパク質フードの主なデメリット】

・肝臓及び腎臓などの臓器への負担

・動物性タンパク質の摂取による攻撃性の増加

高タンパク質フードを犬に与えることで起こるデメリットには、肝臓や腎臓といった臓器に対する負担です。

肝臓は体内の毒素分解や血液の主成分合成などの働きを担っている臓器で、通常であればタンパク質は肝臓の栄養の基となるため良いのですが、肝臓にトラブルが生じている犬や門脈シャントといった持病を持ち合わせている犬に高タンパク質フードを与えてしまうと、余計に負担をかけてしまう可能性があり、注意が必要です。

これは腎臓にも同じことが言えて、高タンパク質フードの摂り過ぎは腎臓のろ過機能を増やし、腎臓を疲弊させてしまう恐れがあるため、腎臓が弱い子やすでに腎臓病を患っている子については控えるようにしましょう。

また高タンパク質フードを与えることは、アミノ酸量が高濃度になるために精神安定の作用と深く関わるセロトニンを、その前駆物質のトリプトファンが脳内に入るのを邪魔してしまい、その結果として犬の攻撃性が高くなることが報告されているため、そういった点においてもデメリットであると言えます。

まとめ

高タンパク質フードは一説では腎臓に不安がない子であれば、そこまで危険視する必要はないとし、むしろ高タンパク質フードを摂ることで、犬本来の栄養素を適切に摂取することが出来るとする意見があります。

しかし、一方で現代の犬は人との生活の中で肉だけではなく野菜なども必要とするようになり、穀物といった植物性タンパク質も必要だとしている意見があるのも事実です。

フード選びは犬種や性格、特徴によってそれぞれ違いがあるため、その子に合ったものを選ぶのは中々難しいかもしれませんが、高タンパクでないにしても、愛犬も喜ぶ高品質で良質なタンパク質フードを選んであげたいものですね。

<参考サイト>

K9Natural|株式会社K9ナチュラルジャパン
>https://www.k9natural.jp/nutritional-information/dog.html 

食と問題行動|水越美奈 日本獣医生命科学大学獣医保健看護学科
>https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/17/2/17_81/_pdf

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。