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「老犬に優しい部屋づくり」見直す場所や快適に過ごせる部屋づくりのポイントをご紹介

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元気いっぱいだった愛犬も年齢を重ねると体にいろいろな変化が起こります。

そのため若いときには過ごしやすかった部屋の中も、いつの間にか怪我をしやすくなっていたり、休息が取りにくくなっていたりすることがあります。

年齢に合わせて愛犬が過ごす生活環境を見直すことが大切ですね。

そこで今回は「老犬が快適に過ごせる部屋づくりのポイント」や「生活環境を見直すタイミング」をご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

こんなサインがでたら「生活環境」を見直そう      

小型犬は6~7歳ごろ、大型犬は5歳ごろからシニア犬に該当すると言われていますが、個々によって老化の現れ方はさまざまです。

そのため、どのタイミングで生活環境を見直せばよいか悩む方も多いと思います。

愛犬に下記のような老化のサインが現れはじめたら生活環境を見直すとよいでしょう。

▼こんなサインがでたら「生活環境」を見直そう

・白髪が増えてきた
・被毛が薄くなってきた
・皮膚が乾燥しやすくなった
・口臭や体臭がきつくなってきた
・名前を呼んでも反応が鈍くなった
・寝る時間が増えた
・疲れやすくなった

早めに生活環境を整えると怪我や事故を未然に防げるだけでなく、新しい生活環境に慣れる時間を作ることができます。

年齢が高くなると変化やストレスに敏感になるので、老化のサインが愛犬に現れたら早めに部屋を整えてあげましょう。

老犬になると起きる体の変化

では老犬になると愛犬の体にどんな変化が起きるのでしょうか。

部屋づくりを考えるうえで愛犬の体におきる変化を覚えておきましょう。

▼老犬になると起きる体の変化

・目が見えにくくなる
・足腰が弱くなる
・隙間から抜け出しにくくなる
・気温の差に敏感になる
・トイレを失敗しやすくなる
・ストレスに敏感になる

・目が見えにくくなる

加齢や白内障などの目の病気が原因で視力が低下する場合が多いです。

そのため家具やドアにぶつかりかったり、段差で転ぶといったことが起こりやすくなります。

・足腰が弱くなる

老犬になると運動量の低下に伴って筋肉量も少なくなるため、踏ん張る力が弱くなります。

そのため「フローリングで滑る」「階段から転げ落ちる」「排泄のときによろける」といったトラブルが増えてきます。

・隙間から抜け出しにくくなる

若いときは家具の隙間に入っても後ずさりや方向転換をして抜け出すことができますが、老犬になると視力や運動能力の低下から隙間などに入り込むと、自力で抜け出すことが難しくなります。

・気温の差に敏感になる

老犬になると体温調節機能が低下しがちです。

気温変化が激しい場所で過ごしていると、自律神経が乱れて体調を崩したり、血圧が上昇して心臓の負担になることもあります。

・トイレを失敗しやすくなる

踏ん張る力が弱くなるので排泄のときによろけたり、トイレに行こうとして間に合わないといったことが起きるようになります。

また、視力の低下からトイレを見つけられず、失敗するといったことも考えられます。

・ストレスに敏感になる

老犬になるとストレスへの許容値が少なくなります。

そのため、ちょっとした変化や不安に敏感に反応して、ストレスをためている場合もあります。

老犬が快適に過ごせる部屋づくりのポイント6つ

老犬になると体にいろいろな変化が起こることがわかりました。

では、この体の変化に寄り添った部屋づくりのポイントはなんでしょうか。

愛犬が年をとっても、快適に過ごせる部屋作りのポイントを覚えていきましょう。

▼老犬が快適に過ごせる部屋づくりのポイント6つ

①隙間をなくす
②ぶつかり防止のクッション材の設置
③滑りにくい床材にする
④食事環境の見直し
⑤トイレ環境の見直し
⑥部屋の温度変化を少なくする

①隙間をなくす

家具の隙間に入って出てこられないといったことが起こらないように、室内の障害物や隙間はなくして広い空間を作ってあげましょう。

特に認知機能が衰えると隙間に入り込む事故が起こりがちなので、早めに生活環境を整えてあげましょう。

家具を移動させるのもいいのですが、ぶつかっても痛くないようにジョイントマットなどで隙間を塞ぐのもオススメです。

②ぶつかり防止のクッション材の設置

ぶつかって痛い思いをさせないように、家具の足や角には緩衝材を設置しましょう。

また、視力が衰えると壁伝いに歩く子もいるので、曲がり角や柱にも緩衝材をつけておくと安心です。

③滑りにくい床材にする

筋肉の衰えから踏ん張りがきかなくなるので、フローリングには滑り防止のマットやカーペット、コルクボードを敷きましょう。

毛足が輪っか状になっている「ループパイル」タイプのカーペットを敷くと、爪が引っかかって転倒するおそれがあるので、毛足が切れている「カットパイル」のカーペットをオススメします。

④食事環境の見直し

老犬になると足腰の踏ん張りがきかなくなるとお話しましたが、食事のときにもうまく踏ん張れず食べにくくなっている場合があります。

食事台や水飲み場のところにも、滑り止めのマットを設置しましょう。

また視力の衰えからお皿の位置が把握できず、お皿に顔を突っ込んだりお皿をひっくり返してしまうことも考えられます。

お皿を固定できる食事台を利用する、手でお皿を持って与えるなど愛犬が楽に食事が取れる工夫をしてあげましょう。

⑤トイレ環境の見直し

多くの方が室内トイレではトイレシートを利用していると思いますが、足腰が弱っているとトイレシートの上も滑りやすくなります。

滑りにくいタイプのトイレシートを利用したり、トイレシートの上に滑り止めを設置して安心して排泄できる環境を作ってあげましょう。

また視力が衰えると夜間にトイレに行きにくくなるので、トイレの周りに常夜灯を設置してあげるのもオススメです。

⑥部屋の温度変化を少なくする

犬の快適な温度は「22度前後」「湿度は40~60%」と言われています。

エアコンや加湿器を使って快適な温度と湿度を保ってあげましょう。

また、冷たい空気は床にたまります。

エアコンはついていても犬が生活する床側が冷たいということも考えられるので、シーリングファンなどで空気をかき混ぜて、部屋の中の温度変化を少なくしてあげましょう。

愛犬にいつまでも元気でいてもらうために、生活環境を整えることはとても大切です。

飼い主さんが気づかないうちに愛犬が困っていた、怪我をしてしまったということが起きないように今回ご紹介した内容を愛犬との生活に活かしてみてくださいね。

<参考書籍>

小動物獣医看護学 小動物看護の基本と実践ガイド 上巻・下巻 西田 利穂 (翻訳), 石井 康夫 (翻訳), D.R.Lane B.Cooper

イヌの老いじたく 7歳からの最適な飼い方を伝授 サイエンス・アイ新書

犬もよろこぶシニア犬生活 

心や体の変化にあわせた老犬とのコミュニケーションがわかる 愛犬の友編集部

<画像元>

Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
「老犬に優しい部屋づくり」見直す場所や快適に過ごせる部屋づくりのポイントをご紹介
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