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犬の混合と狂犬病ワクチンの同時接種はしても良い?予防接種のおさらいから同時接種の是非

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今年も、犬たちの予防接種の季節がやって参りました。

日本では、犬の予防接種はどちらも毎年接種する事が推奨されておりますが、飼い主の皆さんは、その際のワクチン接種について、同時接種を考えたことはありますか?

今回は、犬の混合ワクチンと狂犬病ワクチンのおさらいから同時接種の是非、また、ワクチン接種の必要性、現在のワクチンに対する海外の飼い主さんの考えについてもご紹介します。

犬に必要な予防接種のおさらい

私たち飼い主が毎年犬に行っている予防接種には、大きく分けて『混合ワクチン』と【狂犬病ワクチン】の2つが存在します。

これらのワクチンは接種することによって、犬が罹ってしまうと大変危険な感染症にかからないためだったり、罹っても病状が重症化しないようにするために、行われます。

また、接種する病院によっては、【狂犬病ワクチン】は毎年、『混合ワクチン』は抗体価検査にて追加接種を見送れると判断した場合、3年に一度の頻度によって、ワクチン接種が行われます。

では、これら2つのワクチンの具体的な違いを以下で確認してみましょう。

狂犬病ワクチンについて

狂犬病ワクチンとは、感染、発症すると100%死に至ると言われ、犬だけではなく、人や猫といった全ての哺乳動物に感染する人畜共通感染症を予防するために作られた不活化ワクチンのことを言います。

狂犬病ワクチン接種は、犬を迎えた飼い主さんが生後90日齢の場合には飼い犬の登録及びワクチン接種を30日以内に、生後91日齢以降の場合には迎えた日から30日以内に狂犬病ワクチンをし、その後はどちらも4月1日~6月30日までの間に実施されている狂犬病予防注射を受けることが義務付けされています。

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4月~6月は狂犬病予防注射月間!犬を迎えたら知っておきたい狂犬病予防法とは?
>https://www.inutome.jp/c/column_7-124-40497.html

混合ワクチンについて

混合ワクチンとは、犬が感染すると致死率が高い感染症や重症化しやすい感染症を予防するために作られた『コアワクチン』と地域や環境で必要に応じて接種するために作られた【ノンコアワクチン】からなる生・不活化ワクチンの事を言います。

混合ワクチンは主に組み合わせによって2種~11種まで種類があり、子犬の場合では生後6週~8週までの間に最初のワクチン接種を行い、その後2~4週間くらいの間隔で、追加接種が行われます。

そして、大体16週齢またはそれ以降の接種により、その後は1年に一度の頻度、または3年に一度の頻度で追加接種が行われます。

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犬のワクチン接種は毎年必要?ワクチンの種類や接種間隔、金額や抗体価検査などを解説!
>https://www.inutome.jp/c/column_7-105-38609.html

混合ワクチンと狂犬病ワクチン、同時接種は出来るの?

それでは、簡単な予防接種のおさらいが出来たところで、いよいよ本題です。犬の予防接種では、『混合ワクチン』と【狂犬病ワクチン】の同時接種は可能なのでしょうか?

結論から申し上げると、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの同時接種は原則行うことはできません。

では、なぜ同時に接種することが許されていないのか、と言えば、理由は大きく2つに分けられます。

①混合・狂犬病ワクチンのメーカーは別であり、安全性の保障がない
②万一副作用が発生した場合、どちらが原因か判別できない

以上の理由から、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの同時接種は推奨されていません。

また、混合ワクチンと狂犬病ワクチンには、接種する順番によって、次に接種する期間も違いがあります。

『混合ワクチン』が先の場合⇒約1か月後に狂犬病予防接種
【狂犬病ワクチン】が先の場合⇒約2週間後に混合ワクチン接種

また、【狂犬病予防ワクチン】については、4月1日~6月31日までの実施期間が設けられていますが、何らかの理由で獣医さんが接種できないと判断した場合には、「狂犬病予防注射実施猶予証明書」を保健所に提出しましょう。

犬のワクチン接種をする際には、接種期間を空けた上で行うよう心掛けましょう。

犬におけるワクチン接種の必要性

そもそも犬におけるワクチン接種が必要になった背景には、何がきっかけとなったのでしょうか?

1949(昭和24)年に、多くの犠牲を出した狂犬病の蔓延を抑止するためがきっかけでしょうか?それとも、子犬が産まれた後、初乳免疫の効果が薄れることで犬独自、または犬と人両方に様々な不調を来す病原体(抗原)からそれぞれの体を守るためでしょうか?

正解は、【どちらとも】です。

 

子犬が感染してしまうと最悪死亡してしまう危険性があるジステンパーウイルスや重症化になりやすいパルボウイルスの予防では、筆者が知るところによれば、日本では1987(昭和62)年より混合ワクチンでの予防が可能となり、哺乳動物すべてに脅威を振るう狂犬病ウイルスの予防では、1950(昭和25)年に狂犬病予防法が制定されたことによって、ワクチン接種の義務付けが定められ、日本は1957(昭和32)年を最後に狂犬病発生0を実現しました。

混合ワクチンについては、予防したい感染症の種類別で予防接種をした後、再度接種時期が訪れた時でも、現在では抗体価検査(血液検査)にて犬の体に抗体さえ存在していることが分かれば、接種の是非を問うことができます。(※受診する動物病院による)

しかし、このうち狂犬病についてだけは、依然として今も多くの諸外国で発生している人畜共通感染症です。感染して発症すれば、100%の確率で死亡すると危惧されているほど、恐ろしい病気なのです。

しかしこうした病気事情は、接種することで予防できるものであるのも事実です。

そのため、現時点では散歩をして多くの他犬と交流を持つ犬には、予防接種の観点から鑑みれば、猫以上の感染対策が必要だと考えられているのは、致し方ないことなのかもしれません。

ただし、現在ではその必要性に疑問や懐疑心を抱く人が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後に増えているとの調査結果もあるようです。

飼い主たちに広がるワクチンへの懐疑論⁉

今回行われた調査では、新型コロナウイルスが蔓延し、世界全体を巻き込んだ流行、いわゆるパンデミックをきっかけとして、ワクチンの効果に対する疑問が飼い主さんたちにも波及したことで得られた研究データが基となっています。

具体的には2023年3月30日~4月10日までの間に、アメリカで行われた研究データで、2,200人の飼い主さんを対象としています。

調査内容としては、至って単純ではあるものの、それまで3年に1度であれ推奨されてきたワクチン接種に対して、現在の飼い主さんたちの心情を調査したものとなっています。

結果は、『犬に投与されるワクチンは安全ではない』が37%、次いで『犬のワクチン接種は不要である』が30%、そして、『犬のワクチン接種は効果がない』が22%と、犬を迎えた飼い主さんの大多数がワクチンに対する有効性を疑問視しました。

この内、40%近くの飼い主さんにおいては、ワクチン接種によって犬が自閉症のような症状を起こす可能性があるとの懸念を示しており、これらの感情は、1年に1度、日本でも必ず接種が義務付けされていた狂犬病予防接種にも及ぶ可能性があると示唆されました。

ただし、狂犬病ワクチンのこれらの意見についての科学的根拠は、示されていません。

しかし、こういった新たな調査結果によって明かされた飼い主側からのワクチン接種の懸念は、今後さらに調査されるきっかけになったことは間違いないのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの同時接種は出来ないこと、そして、予防接種のおさらいや新たな調査結果をご紹介しました。

正直、このような調査がアメリカで行われ、結果的にワクチンに対して飼い主さんたちの否定的な考えが多かったことについて、筆者も対象者の飼い主さんたち同様、どちらかというと懐疑的な意見ではあります。

というのも、筆者は以前知り合いのお寺で大切に飼養されていたシニア犬が、狂犬病予防注射の接種後に亡くなってしまった話を聞いたことがあるからです。

ただ、あくまでもこの意見は筆者の個人的なものであり、実際のところは、筆者の3代目柴犬は狂犬病予防接種を毎年行っています。ですが、ワクチン接種は例え少しであっても副作用の可能性があるものです。

そのため少なくとも、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの同時接種は推奨されない事だけでも覚えておいてくださいね。

<参考書籍>

いぬ大全304

犬を飼う知恵

<参考サイト>

―日本で飼養されている動物用ワクチン(Ⅰ)―|日本における動物用ワクチンの現状(総論)
>http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06304/a4.pdf

犬と猫のワクチネーションガイドライン
>https://wsava.org/wp-content/uploads/2020/01/WSAVA-vaccination-guidelines-2015-Japanese.pdf

Sick as a dog? The prevalence, politicization, and health policy consequences of canine vaccine hesitancy (CVH)|ひどく気分が悪い?犬のワクチン接種躊躇(CVH)の蔓延、政治、医療への影響
>https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0264410X23010150?via%3Dihub

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。