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梅雨の時期に気をつけたい、犬の病気やトラブル6つ【動物看護師が解説】

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6月・7月頃になると「耳が赤い」「体を痒がっている」「下痢をした」といった体調不良で動物病院を受診する犬はグッと多くなります。

梅雨に入り気温が上がってくるこの時期は、犬にとって皮膚や耳にトラブルを起こしやすい季節です。

そこで今回は、「梅雨の時期に気をつけたい病気」や「梅雨に起きやすいトラブル」を6つご紹介するので、体調を崩しやすいこの時期の体調管理にぜひお役立てくださいね。

梅雨に気をつけたい病気・トラブル①「膀胱炎」

泌尿器系のトラブルというと「冬」というイメージがありますが、梅雨の時期にも注意が必要です。

室内でトイレができる子なら良いのですが、中には外でないとトイレができないという子もいますね。

雨が続いてなかなか外に行けない、外に出ても雨でなかなかトイレをしないという場合、膀胱内に尿が長時間溜まっていることになります。

そうすると、尿と一緒に排出されるはずだった細菌が悪さをして「膀胱炎」をひき起こしてしまうことがあります。

成犬で病気等がなければ、12時間ほど尿は我慢できるとは言われていますが、泌尿器系の病気の事を考えると犬が排尿したいタイミングでトイレができるのが理想です。

膀胱炎予防のために、「梅雨に備えて室内トイレの練習をする」「玄関やベランダに疑似トイレを設ける」など梅雨の時期でもトイレを我慢させない工夫をとってあげましょう。

梅雨に気をつけたい病気・トラブル➁「膿皮症」

「膿皮症」という皮膚の病気をご存じでしょうか。

犬の皮膚に元々いる細菌のバランスが何らかの原因で崩れて増殖してしまい、皮膚に悪さをし始める病気です。

犬に多い病気の一つですが、菌が増殖しやすい高温多湿の時期になると、発症する犬も多くなります。

発症すると「かゆみ」が出ますが、掻くことによって皮膚バリアが壊れて余計にかゆみが強くなったり皮膚が傷ついてより感染がひどくなることがあります。

すぐに命に関わる病気ではありませんが、犬の生活の質を大きく下げるので「おかしいな」と感じたら、早めに動物病院に行くようにしましょう。

▼こんな「症状」がでたら要注意!
・フケが頻繁にでる
・皮膚に赤みがある
・体を痒がっている
・脱毛がある
・膿の溜まった水泡がある

梅雨に気をつけたい病気・トラブル➂「外耳炎」

外耳炎は外耳(耳の入口から鼓膜まで)に起きる炎症のことをいい、気温や湿度が高くなる春から夏にかけて発症したり、悪化する犬が多くなります。

外耳炎は一度発症すると再発したり、慢性化しやすい病気です。

湿度が高くなるこれからの季節は、こまめに耳をチェックして、早めに異変に気づいてあげるようにしましょう。

外耳炎の原因や注意するポイントは下の記事で詳しく解説しているので、よろしければ合わせて読んでみてくださいね。

▼こちらの記事もおすすめです!

梅雨に気をつけたい病気・トラブル④「食中毒」

温度が30~40度で水分があると、最も菌が繁殖しやすい環境になると言われています。

これからの時期は「飲み水の管理」や「食事」など、犬の食中毒に十分注意を払いましょう。

また、食中毒を防ぐために下記のようなことに注意をしましょう。

▼食中毒予防に注意したいこと
・ドライフードは1カ月で食べきれる量を用意
・シンクの下など湿気が多い場所にフードを保管しない
・飲み水はこまめに交換する(循環器タイプも)
・食器(スプーンなども)やオモチャはこまめに洗う
・食器などはぬるつきが残っていないか指でチェック

こんな症状がでたら、すぐに動物病院に行きましょう。

特にシニア犬や子犬は体力がないので、下痢や嘔吐が続くだけで体力が奪われ、危険な状態になることがあります。

▼こんな「症状」がでたら要注意!
・嘔吐
・下痢
・けいれん
・元気がない
・熱がある

梅雨に気をつけたい病気・トラブル➄「運動不足」

次は、梅雨の時期に起こりやすいトラブルについて学んでいきましょう。

雨が続いて十分に運動ができなかったり散歩にいけない日が続くと、ストレスが溜まって「物を壊す、噛む」「無駄吠えが多くなる」「暴れ回る」など普段はしないようなイタズラが多くなることがあります。

「運動不足が続いているなぁ」と感じたら、室内での運動や遊びの時間をたっぷりとるようにしましょう。

室内では激しい全身運動が難しいので、嗅覚や頭を使った遊びを中心に行うと、犬の満足度もアップしていい意味で犬も疲れてくれます。

▼こんな運動や遊びがオススメです
・タオルやマットにオヤツを隠して嗅覚で探す
・犬用のパズルや知育のオモチャ
・新しいコマンドにチャレンジする
・クッションなどの上をゆっくり歩いて足腰を強化する
・部屋中にオヤツを隠して宝探しゲーム

梅雨に気をつけたい病気・トラブル⑥「脱走・迷子」

夏が近づくと犬の迷子や脱走が増えるという事をご存じでしょうか。

6~8月にかけて「夕立」「花火」「雷」などが多くみられます。

そのため、音や光に驚いて犬が脱走するという事例が多く発生しています。

「脱走対策を取っているから大丈夫」と思うかもしれませんが、網戸を壊しての逃走や換気や来客時のドアの開閉など、ちょっとした隙で犬の脱走は起きてしまいます。

また、自分は注意していても来客や家族が脱走防止用のゲートを閉め忘れるという事も考えられます。

これからの時期は脱走が増えるので、より一層注意が必要という事を覚えておきましょう。

迷子にさせないための対策を下の記事で詳しく紹介しているので、よろしければこちらもあわせて読んでみてくださいね。

▼こちらの記事もおすすめです!

いかがでしたか?

梅雨はジメジメしたり蒸し暑かったり人にとっても快適に感じにくい季節ですが、犬にとってもいろいろなトラブルや病気が起きやすい時期でもあります。

今回ご紹介した病気やトラブルに注意して、これからの季節を過ごしてくださいね。

<参考書籍>

アジア動物スキンケア検定 公式テキスト 動物スキンケア実践ガイド 岩﨑 利郎 (著)

<画像元>

Unsplash

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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