わんことの旅行を
もっと楽しく、
もっと快適に。
メニュー
  • いいね!してね

シェルティなど牧羊犬に多いマール遺伝子って?毛色の種類や危険な繁殖をご紹介!

シェアする

皆さんは、シェットランド・シープドッグという犬種はご存知ですか?

美しい5種類の毛色を持ち、全てのコリー種の中でも、最も人気が高いとされている犬種です。

愛嬌のある顔立ちに、シェルティという愛称で親しまれるシェットランド・シープドッグは、牧羊犬としての優れた素質や家庭犬としての愛らしさも持ち合わせているため、心奪われた方も多いと思います。

そこで今回は、シェルティの毛色の種類についてやシェルティに多いマール遺伝子とは何か?「ブルーマール」と「ダブルマール」の違いについて、ご紹介します。

シェルティの毛色は主に5種類!中でも珍しい毛色「ブルーマール」とは?

さて、普段多くの方が目にするシェットランド・シープドッグの毛色って、このような茶色の子が多いのではないでしょうか?

このような毛色は、正式には「セーブル」と言われ、黒の遺伝子を持ち合わせていない純粋の茶色を「ピュアセーブル」、黒の遺伝子を持ち合わせ、成長すると黒色の毛が出てくる「ヘテロセーブル」に分けられます。

筆者が飼養していたシェルティは、どちらかと言ったら「ヘテロセーブル」ですが、皆さんにとっても一番馴染み深い色だと思います。

その他、トライカラーと言われる「ホワイト・ブラック・タン(黄褐色)」、「ブラック&ホワイト」、「ブラック&タン」そして「ブルーマール」の5種類が、主にシェルティの毛色と言われています。

「ブルーマール」は、正式名称を「ブルーマール&ホワイト&タン」としています。

主にマール遺伝子という遺伝子を持つ犬種に見られる毛色で、マールとは基本的に、体表の色が線状あるいは斑点状に薄くなり、全体的に退色したような毛色を帯びていること。

また、体表が黒色でマール遺伝子を持っている犬は、基本的にグレー色になることが多いです。

ブルーマール同士の繁殖によって生まれるのが禁忌とされる「ダブルマール」

では、ここからはいよいよ「ブルーマール」と「ダブルマール」の違いと危険性をご紹介します。

まず、「ブルーマール」のマールは、先程もお伝えした斑点状を帯びる毛色の事です。これ自体には危険性というものは基本存在せず、そこに関わってくる接合体が問題となってきます。

結論から申し上げると、「ダブルマール」が生まれる仕組みは、「ブルーマール」×「ブルーマール」=「ダブルマール」となります。

それでは、なぜこの組み合わせが禁忌と呼ばれるのかをご説明します。

ここからは少し専門的な話になりますが、一般的に遺伝子は記号で示されています。この遺伝子の法則を最初に発見したのがメンデルの遺伝法則です。

そして、2つずつ持つ高等生物の遺伝子の組み合わせを優劣で表し、優を大文字のアルファベット(ここではマールのM)とし、劣を小文字のアルファベット(m)で表すことで、MM(優性)、Mm(優劣)、mm(劣性)の3種類としました。

ここで、MM(優性)とmm(劣性)については、同じ対立遺伝子を持つホモ接合体と呼ばれる遺伝子の組み合わせです。一方、Mm(優劣)については、違う対立遺伝子を持つヘテロ接合体と呼ばれる遺伝子の組み合わせとなっています。

マール遺伝子は、ヘテロ接合体では健康上特に問題はないと言われるのですが、ホモ接合体の場合、ほとんどの犬が被毛の淡色化(ホワイト)、難聴や盲目が認められてしまいます。

主にブルーマール同士の繁殖では、1/4の確率でマール遺伝子のホモ接合体の個体、「ダブルマール」が生まれることがわかっている為、決して行なってはいけない禁忌の繁殖とされているのです。

ダブルマールを避けるためには?

基本的には、「ブルーマール」同士を組み合わせなければ「ダブルマール」は生まれません。

また、全ての「ダブルマール」が障害を持つ訳ではなく、あくまでもホモ接合体として生まれた時に、障害が現れます。

しかし、だからといって繁殖させていいというわけでも決してなく、「ダブルマール」の危険性は遺伝子の接合体にあるので、楽観視はしないでください。

現在では一般的に禁忌とされるようになっているため、「ダブルマール」となる子もほぼ居ないと思いますが、シェルティなどのコリー種を迎えたいと思われた際には、こういった毛色にも是非とも気をつけて見てみて下さいね。

かつて日本がコリーブームで湧いた時代、住宅事情の影響からこぞってシェルティを迎えた過去があります。

このブームに便乗して乱繁殖など行われ、結果的に重度な神経質な子や無駄吠えの多い子が生まれるなどして、不幸にも人気が衰退してしまった犬種でもあるのです。

そんなシェルティですが、今でも根強い人気があり、中でもその個体を特徴づける被毛の美しさは魅力的ですね。

The following two tabs change content below.
yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。