愛犬との絆を深める「非日常」を体験しよう！

いつも行くお散歩コースや、おうちの中での遊び、たまに会う人やわんちゃん・・・そんな何気ない穏やかな暮らしを楽しんでいるわんちゃんと飼い主さんは多いと思います。

もちろんそれも素敵だけれど、時には「非日常」を体験してみませんか？　普段の暮らしでは味わえないワクワクやちょっとした緊張感が、愛犬との絆を深めてくれるはず。

長年の犬連れ旅の中で感じた、愛犬との「非日常体験」の素晴らしさをご紹介します！

愛犬と飼い主さんとの絆を深める体験とは？

愛犬と良い関係性を築くために有効とされることはたくさんあります。日常生活であれば、日々のお散歩、食事、ブラッシングやシャンプー、歯みがきなどのお手入れをする中で作られていく関係があります。

また、しつけ教室に参加したり、アジリティやフリスビーなどのスポーツをしたり、訓練やケーナインフリースタイル（ドッグダンス）の競技会を目指したりするなど、何かの目標に向けて一緒に取り組むことは、愛犬との絆づくりにおいて素晴らしい効果を発揮します。

これらに加えて私がおすすめしたいのは、愛犬との旅行や車中泊、キャンプやトレッキングなどのちょっとしたイベントです。普段の生活環境から離れ、多少の不便やリスクを伴う「非日常体験」では、愛犬との他にはない特別な関係性づくりが可能になると感じるためです。

私が実際に体験した愛犬との非日常イベントから、そのメリットについて考えてみましょう。

非日常で生まれる愛犬との絆って、どんなもの？

旅行をしたりアウトドア体験をしたりすると、少しの緊張感とワクワクした気持ちを味わいますよね。それは愛犬にとっても同じだと、非日常体験をともにしてみると実感します。

犬連れということもあって、私たち家族が出かけるのはいつも山や海など自然の多い場所。水の流れや木々のざわめき、野生動物たちの営みをすぐそばに感じ、雄大な景色の中で自分たちがとても小さく思えます。

愛犬も、家の中や近所では出会うことのないにおいや気配を思う存分味わいながら、大自然を体いっぱいに感じている様子。そんな時間を共有していると、「人と犬」という間柄を超えた不思議なつながりを感じます。この感覚はなんとも表現しようがなく、ぜひ体感していただきたいものです。

また、自然豊かな場所では多少の危険がつきもの。足場の悪い道やジャングルのようにうっそうとした森の中などを一緒に歩く時には、怪我をしそうな場所やひどく汚れそうな道は避け、「こっちだよ！」と行先をある程度示してあげる必要があります。

大自然の中では愛犬も少し不安な気持ちになりますので、無茶な行動はせず、私の指示をよく聞こうとします。そんな体験を重ねるにつれ、愛犬との間に信頼関係が育っていくのを実感するのです。

さらに、自宅以外の場所で食事をしたり就寝したりすることも、愛犬との絆を深めるのに役立ちます。わんちゃんと泊まれる宿泊施設でも、テント泊でも車中泊でも、自宅とは違う環境で愛犬は多少なりとも興奮したり緊張したりすることでしょう。そんな愛犬をコントロールするためには、それなりの関係性が出来上がっていなければなりません。実践で経験を積むことももちろん良いですが、「次の旅ではもっと落ち着いて過ごせるようにがんばろう」と、愛犬への普段の接し方やトレーニングを見直す絶好のチャンスとしても、非日常体験は有効なのです。

ぜひおすすめしたい、愛犬との非日常体験！

私がこれまで愛犬と経験した中で、ぜひおすすめしたい「非日常体験」をいくつかご紹介しましょう。

山道や岩場

▲足元に気をつけながら、飼い主の選んだ道を歩く愛犬。

山の中や海沿いの岩場を歩く時には、木の根っこに足をとられたり、裂け目に踏み入ったりしないよう慎重に歩を進めながら移動する必要があります。普段なら山や海ではテンションが上がって駆け回る愛犬が、何も言わなくても雰囲気で危険を察するのか、決して無茶をせず私の行く先を確認しながら歩く様子を見せます。

しばらく歩いている内に愛犬も足場の選び方が分かってくるようで私より前を行くこともありますが、ちょっと心配しつつも見守っていると、きちんと安全な道を見つけているのです。足場の悪い場所を歩くと、愛犬との信頼関係がますます強まるのを実感できますよ。

キャンプ、車中泊

キャンプや車中泊は、限られた物資やスペースの中で生活をすること、そして自宅以外で就寝することで生まれる共同関係が、愛犬とのつながりに良い影響をもたらすように感じます。

特に車中泊では、水も電気も火も自由には使えない環境で食事の支度をしたり、少しでも広く就寝スペースを確保する方法を考えたりする必要があります。ベッドメイキングや片付けの際、愛犬が自ら邪魔にならない場所へ移動して待っているのを見ると、車中泊でのルールや気遣いをいつの間にか身につけてくれたことに気づかされます。