日本犬は昔から飼い主さんへの忠誠心や素朴な印象・佇まいが魅力で、日本人はもちろん、海外の方からも広く愛されている犬種ですよね。
天然記念物の6犬種は特に、ピンとした立ち耳、凛々しくも可愛らしい顔立ち、クルン♪もピン!もあるシッポなど、魅力的な特徴がたくさんあります。だからこそ中には、「初めて迎えるなら絶対日本犬!」を夢見る方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、その観点から日本犬を迎えるのは、ちょっと待ってください!今回は、和犬初心者が日本犬を迎える時の心構えを解説します。
海外でも大人気!日本犬の魅力

一般的に日本犬には、日本原産の天然記念物に指定された『柴犬・秋田犬・北海道犬・甲斐犬・紀州犬・四国犬』と、同じく日本原産の狆や日本スピッツ、日本テリアなどの種類が居ます。
とはいえ、私たちがイメージする日本犬の多くは、日本原産の天然記念物の6犬種ではないでしょうか?
特にこの6犬種については、日本人はもちろんのこと海外でも多くの人気を集めているため、SNSでも日本犬を目にする機会は多いことでしょう。
では、なぜここまで日本犬の人気は高いのでしょうか?
その理由は、以下のようなことが考えられます。
▼【日本犬人気が高い主な理由】
1.飼い主に忠実
2.独立心や自立心がある
3.綺麗好き
4.愛情深い
5.比較的体が丈夫
日本犬の多くは、基本的に6犬種とも飼い主に忠実で従順という共通点を持ち合わせています。
また、猫のように独立心や自立心、自分のテリトリーに対する綺麗好きな面を見せる半面、犬らしく家族に対する愛情深さなども日本犬の魅力と言っていいでしょう。
さらに、筆者の主観も入っていますが、比較的体の丈夫さもあるのは、飼い主さんからしたら嬉しいポイントの一つです。
一般的に犬の平均寿命は、約13.4歳~14.6歳と言われています。
しかし、その中でも日本犬において言うと、意外にも長寿になる子は多く、実際に筆者の初代柴犬ミッキーは19歳まで生き、以前近所に住んでいた白柴君も20歳という話を聞き、そして最近まで交流のあった秋田犬君も18歳の大往生だったというのを知っています。
飼い主さんにとって愛犬の健康は大きな関心事でもあるため、体の丈夫さがある程度あるのは、日本犬種の人気に一役買っている要因と言えるでしょう。
海外・日本の日本犬人気事情はどれだけ?

それでは、そんな人気の日本犬は海外・日本において、どれだけの人気を誇っているのでしょうか?
海外と日本のランキングをここではご紹介します。
柴犬(日本1位/海外1位)

繁殖数も人気も圧倒的な数を誇る柴犬は、どちらにおいても堂々の第1位です。
日本犬の中では唯一の小型犬とされ、柴犬の“柴”という名前は、一説では『小さい』という意味合いから取ったと言われています。
海外では【Shiba Inu】といった日本語の愛称でも知られており、日本でも「日本犬と言えば柴犬!」をイメージする方が多いほど、人気の高い犬種です。
秋田犬(日本2位/海外2位)

主人への愛情が深く、【忠犬ハチ公】のモデルとなった秋田犬は、柴犬に次いで第2位の人気となっています。
日本犬唯一の大型犬で、そのがっしりした体格は、かつて熊猟のパートナーとして活躍したマタギ犬を祖先に持つとされています。海外では忠犬ハチ公の海外リメイクが映画で放映されたことで、【HACHI】という愛称で知られています。
北海道犬(日本3位/海外3位)

ソフトバンクのお父さん犬で有名を博した北海道犬は、柴犬・秋田犬に次いで3位の人気となりました。
北海道犬は秋田犬同様マタギ犬をルーツに持つ犬種で、ヒグマやエゾシカといった狩猟に用いられるほど勇猛果敢な犬種だとされており、『勝手犬』との異名もあるため、きちんとした制御能力を必要とします。
ただ、忠誠心は他の日本犬同様定評があるため、海外では日本犬の中の稀少犬として人気があります。
紀州犬(日本4位/海外5位)

白い毛並みと凛々しい顔立ちが特徴的な紀州犬は、日本では4位、海外では5位という結果になりました。
紀州犬は昔から狩猟犬としての能力を遺憾なく発揮する犬種で、飼い主さんへの忠誠心や普段の生活態度は、悠然と落ち着いた佇まいで接すると言われています。しかし、元々狩猟犬で日本犬保存会からは「狩猟にかけては右に出るものはない。また内に秘めた闘争心は計り知れない」といったことが書かれているため、飼い主さん以外への接し方には、一定の配慮を必要とする犬種かもしれません。
甲斐犬(日本5位/海外4位)

「虎毛」と言われる特徴的な被毛を持ち合わせる甲斐犬は、日本では5位、海外では4位という結果になりました。
甲斐犬は、その凛々しく珍しい被毛の見た目や中型犬以上の大きさから、少し怖いイメージを持たれる方も少なくないかもしれませんが、意外にもそんなことはなく、飼い主さんに対しては一代一生(一人の主人に忠誠を誓う)という性格の持ち主で、海外でも【Tiger Dog】と呼ばれ、その忠誠心や稀少性に人気があります。
四国犬(日本6位/海外6位)

四国の山岳地帯で育ち、かつては『土佐犬』という呼称で国の天然記念物に指定されていた四国犬は、日本でも海外でも6位という結果になりました。
四国犬は見た目こそ縄文柴に似たような毛色や見た目をしていますが、その体力や強靭な肉体は、柴犬を遥かに凌ぎます。四国犬も他の日本犬同様、飼い主さんに懐けば良いパートナーとなってくれますが、迎えられている頭数が少ないことからも、日本犬の中では最も原始的な性格(勇敢・忠実・頑固)な犬種でもあると言って良いでしょう。
和犬初心者にとっての日本犬とは?

では、このような人気の高い日本犬を和犬初心者の方が迎えるとなると、ハードルはどれだけ高いのでしょうか?
結論から申し上げれば、迎える6犬種によって“中~上級者向け”と幅があると言わざるを得ません。特に、初めて犬を迎えようと考えている方にとっては、洋犬以上に慎重に時間をかけて迎えるかどうかの判断をすることをお勧めします。
SNSでよく目にする日本犬の多くは、あくまで生活の一幕を切り取ったに過ぎません。
また、皆さんもご存じのようにSNSに投稿される日本犬の写真は、愛犬自身が至極リラックスしている時だったり、うまく撮影できたりした一瞬の場面を投稿しているだけなので、その子の気立てなどは分かりません。
日本犬を迎えたことがない方は、もしかしたら『忠実・可愛い・人気』といったイメージを持つ方が多いのかもしれません。
しかし、少なくとも日本犬を和犬初心者の方が迎えたいとお考えの際は、『可愛い・人気』の一目惚れだけで迎えないようにすることが大切です。
これは、どんな犬種であっても該当するものではあるのですが、日本犬に関してはイメージだけで迎えると、場合によって飼い主さん自身が怪我をする可能性があります。そうでなくとも、迎える日本犬の性格によっては、散歩中挨拶した他犬とのトラブルに繋がることは珍しくないため、その子の特性を知ることは、とても重要な手順です。
日本犬を迎える場合は、まずはその犬種の基本的な性格や特徴を調べるところから始めましょう。
筆者の実体験!初代柴犬ミッキーとの出会いと大事な心構え

それではここでは、なぜ日本犬は洋犬以上に慎重に、そして時間をかけて迎えるかどうかを判断した方が良いとお伝えしたのか、その理由をご紹介します。
それは筆者の父が正に、一目惚れして迎えた犬が初代柴犬ミッキーだったからです。
筆者にとってミッキーは、物心付いた頃には当たり前のように居た存在でした。
筆者の記憶にある限り、ミッキーは気付いた時には無駄に吠えるようなタイプではなかったし、これといったイタズラをするような子でもない印象。しかし、実はその実態は、筆者の母が懸命にミッキーの吠え声に対するしつけやイタズラ、トイレなどを一貫して管理していた結果、というだけだったのです。一方突然我が家にミッキーを連れてきた張本人である父は、お世話を母や物心付いた筆者たちに任せきりだったため、当然ミッキーが父の指示に従うことは一切なく…。
柴犬に限ったことではありませんが、基本的に日本犬というのは一口に飼い主と言っても、一貫したお世話から遊びに至るまで、すべてをしっかり見てくれる家族と、そうでない家族に態度を変えて接することが珍しくありません。
特に海外でも日本でも人気が高い柴犬の場合、自我の強さや状況によっては、普段忠誠を見せる飼い主であっても咄嗟に牙を剝いて威嚇・咬みつこうとすることがあります。
また、今はそうでない子も多いですが、元々和犬は洋犬ほどフレンドリーでもないため、洋犬並に甘えて欲しい・反応して欲しいと思っても、そうならない覚悟を持つことも大切です。
日本犬を初めて迎える場合、基本的にはこのような傾向が強いため、しつけは一貫した態度を心掛け、構ったり遊んだりする時や日本犬にありがちな日々の環境(換毛期のすごさや散歩量の多さ、完全外派トイレのこだわりの強さなど)に関しては、それ相応に配慮・付き合えるだけの生活を送れるかどうかの見極め、そして心構えが必要です。
まとめ

現在三代目柴犬つむぎの一切のお世話を担っている筆者も、つむぎが無我夢中で遊ぶ松ぼっくりを、頃合いを見計らって取ろうとしたら、誤って咬まれて指の一部をパックリ行かれ、流血したことがあります。
当然、これはあくまでも筆者のケースであって、忠誠心が高く、性格も穏やかとされる秋田犬や一代一生と言われる甲斐犬では、そのような行動自体起こさないかもしれません。ただ、一朝一夕でいかない性格をしているのも、日本犬の特徴の一つです。
和犬初心者の方が日本犬を初めて迎える場合は、キラキラしたSNSの日本犬を参考にして迎えるのではなく、その犬種の性格や特性をしっかりと下調べしたうえで、迎えるように心がけてください。
<参考サイト>
海外で人気の日本の犬ランキング|世界が夢中になる日本犬7種とその魅力
>https://www.petsougi.jp/blog/18237
愛犬家に聞いた好きな『日本犬』ランキング!
>https://wanchan.jp/ranking/result/194
<画像元>
photoAC
筆者提供
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
最新記事 by yukako (全て見る)
- 可愛い・人気で飼うのは危険?和犬初心者が日本犬を迎える時の心構えを解説! - 2026年8月6日
- 犬の人年齢=1年で7歳はもう古い?米で示された最新研究と計算法、愛犬との向き合い方を解説! - 2026年7月31日
- 夏の暑さを制する者は犬の体感温度も制する⁉犬の夏の暮らしを快適にする工夫や注意ポイント! - 2026年7月30日
- 反省したように見えて反省してない?犬の反省の捉え方や主な行動、それを踏まえた改善法を解説! - 2026年7月23日
- 夏の犬の夜散歩は見えない危険に要注意!夜に陥る油断ポイントから必須アイテムまでご紹介! - 2026年7月22日
