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犬の鶏肉アレルギーは七面鳥や鴨肉もダメ?主な違いや交差反応、注意点を解説!

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大事な愛犬に鶏肉アレルギーが出てしまった場合、多くの飼い主さんの悩みの種となるドッグフード選び。

特に同じ家禽類として分類される七面鳥や鴨肉(カモやアヒル)だと、その主な違いがイマイチ分からず、試したくても試せないジレンマを抱えている人も居るのでは?

そこで今回は、犬の鶏肉アレルギーは七面鳥や鴨肉にも影響するのか、その主な違いや交差反応、注意点についてご紹介します。

主要たんぱく源で犬に最も多い鶏肉アレルギー

犬の食物アレルギーは、いつ、どんな時に発症するか分かりません。

大体の年齢として、生後半年~1歳までに約3割の犬で食物アレルギーの発症が危惧されているとは言われますが、実際にしっかりとそのアレルギー有無を判断するためには、やはりアレルギー検査をしてみないことには分からないのが現状です。しかし、株式会社ネイチャーリンクス(代表取締役:中谷 久一、本社所在地:大阪府大阪市)は、獣医師と食物アレルギー持ちの犬を対象とした「アレルギーもちの犬に対する健康管理」に関する調査結果で、以下のようなデータを発表しました。

▽『飼っている犬はどのようなアレルギーを持っている?』

上記のデータでは、上位を占めた小麦や乳製品に関しては多くのドッグフードに含まれていることから、アレルギーが表れやすい傾向にあることが窺えますが、犬が主要たんぱく源とする肉類において言えば、最もアレルギー反応があると回答したものに、『鶏肉』が19.7%挙げられました。

鶏肉は一般的に消化しやすいたんぱく源で、且つ比較的安価で入手しやすいというメリットがある一方、一部の犬にとってはアレルゲンとなりやすい特徴を持ち合わせていることが、このグラフデータで読み取れます。

なぜ犬は鶏肉アレルギーの発症割合が多いの?

ではなぜ、犬にはこれほどまで多く鶏肉アレルギーの発症割合が多くなってしまうのでしょうか?

犬が鶏肉アレルギーを発症する大きな要因には、鶏肉を主原料とする商品の多さや手の取りやすさが関係しています。

一般的に私たち人にも身近な鶏肉は、犬のドッグフードでも身近で、多くのスーパーやデパートで比較的手に取りやすい価格帯で販売されています。

逆にサーモンやラム、七面鳥や鴨肉、ラビット、ホース(馬肉)、鹿肉といったたんぱく源については、値段も高く設定され、ネット通販や大手のペットショップなどで販売されていることが多いため、手に取る機会が鶏肉ほど少ない特徴があります。

しかし、このような違いは時に購買意欲にも直結することも珍しくなく、この結果として愛犬が鶏肉ばかり摂取していると、後々犬の免疫システムが鶏肉に過剰に反応・抗体反応を引き起こす可能性が考えられます。

鶏肉の筋肉に含まれるパルブアルブミン(α‐パルブアルブミン)やミオシン軽鎖というたんぱく質は、基本的に加熱しても構造が変化しにくく、アレルギー性が失われにくいという特徴を持ち合わせていると言われています。

といっても食物アレルギーを発症した時には、どんな理由で発症してしまったかを特定することは困難で、これは鶏肉に限らず、どのような食材であっても注意が必要です。

ただ、少なくとも愛犬が鶏肉を摂取する機会が多い場合には、上記のような鶏肉の筋肉が持つたんぱく質に対する特徴には注意し、必要性を感じた時にはドッグフード自体の変更を検討するなど、臨機応変な心掛けが大切です。

鶏肉と七面鳥と鴨肉の主な違いとは?

犬の鶏肉アレルギーは多くの人が知っている一方で、七面鳥や鴨肉に対するアレルギーはあまり一般的ではないと思います。

それはなぜなのでしょうか?同じ家禽類として分類されやすい鶏肉と七面鳥と鴨肉の主な違いをここでは見ていきましょう。

鶏肉(チキン)

最も一般的で、私たち人にも犬にも馴染み深い鶏肉は、高たんぱく・低カロリー、オメガ6脂肪酸などの栄養素が豊富な食材です。

また良質なたんぱく質でエネルギー源としても優れており、鶏肉に対するアレルギー反応さえなければ、体を暖める作用や消化吸収の良さ、皮膚や被毛の健康、体重管理としても優秀な食材となります。

七面鳥(ターキー)

鶏肉よりも脂質が少なく低カロリーな七面鳥は、ビタミンB群や鉄分、亜鉛、セレンなどの栄養素が豊富な食材です。

良質なたんぱく質も鶏肉とさほど大差がないため、エネルギー源としてとても優れており、後述する交差反応との関係性さえなければ、鶏肉の代替品としても検討出来ます。

ただし金額的な面では鶏肉よりも高値で独特な風味を持ち合わせるため、食へのこだわりが強い愛犬の場合には注意が必要です。

鴨肉(ダック)

鶏肉や七面鳥と違って脂肪が多く、赤みが強く高たんぱくな鴨肉は、他にもビタミンB2やB12、鉄分や亜鉛などの栄養素が豊富に含まれた食材です。

また鴨肉は、鶏肉や七面鳥とはたんぱく質の構造が違うため、アレルゲン対策の代替案としても検討される家禽類です。

ただし鴨肉は金額的に最も高値で、鶏肉や七面鳥よりも脂質も高いため、肥満傾向にある愛犬の場合には注意が必要です。

鶏肉アレルギーの犬に七面鳥や鴨肉は大丈夫?知っておきたい交差反応

鶏肉アレルギーを持つ犬の代替ドックフードとして七面鳥や鴨肉を検討する場合には、事前に交差反応というのを知っておくことが大切です。

交差反応とは、花粉症などのアレルゲンと似たアレルゲンの構造を持つ食材によって、アレルギー反応を引き起こしてしまう反応のことを指します。

例えば愛犬に『スギ花粉』があった場合、その症状はトマトでも誘発されることがあります。

なぜこのような症状が誘発されるかと言えば、トマトには『スギ花粉』と似たタンパク質構造が備わっていて、体内にそれらが侵入した時に『スギ花粉』が入ってきたと誤って反応してしまうからです。

そして、このような反応は花粉症だけに限らず、鶏肉などの食材に含まれるたんぱく質でも同じことが言えます。

▽『食材別交差反応(一例)』

上記の表はドッグフードでよく使用される食材の内、犬がアレルギー反応を起こしやすい交差反応の一例です。

このうち、鶏肉の欄で見て分かる通り、七面鳥やウズラ、鶏卵、うずらの卵などについては、鶏肉と同様のアレルギー反応がある可能性があります。

そのため鶏肉アレルギーが既にあり、七面鳥にもアレルギー反応を示すような時には、七面鳥のドッグフードは与えない方が良いでしょう。

さらに詳しく交差反応について知りたい方は、以下の記事もオススメです。

▼【合わせて読みたい!こちらの記事もオススメです】

食べ物による交差反応って?犬の交差反応の症状・対処法や花粉症との関係性を解説!
>https://www.inutome.jp/c/column_7-226-49228.html

鶏肉アレルギーの代替案として七面鳥や鴨肉を使う時の注意点

愛犬が鶏肉アレルギーで、その代替案として七面鳥や鴨肉を使用する時には、必ず上記の交差反応の件を踏まえて最初は少しずつ与えましょう。

鴨肉は、そもそも鶏肉アレルギーを誘発するようなたんぱく源を持ち合わせないと言われていますが、そうした鴨肉であっても、全く交差反応を示さないか?と問われれば、そうとは限らない可能性があります。

特に七面鳥の場合は、鶏肉アレルギーと同様の反応を示すことがあることが分かっているため、一気にドッグフードを切り替えるのは大変危険です。

一般的に七面鳥や鴨肉は、鶏肉よりもアレルギー反応は出づらい傾向にあるようですが、それでも念のため愛犬に与える際には少しずつ量を変えて与えるよう注意しましょう。

また、ドッグフードの成分表なども細かくチェックし、チキン由来の成分が含まれていないかどうかもしっかり確認することも大切です。

さらに、このような切り替えを行う時には、事前に獣医さんへ必ず相談した上で、移行期間中の体調変化や症状の変化も逐一確認しながら、慎重に与えるよう心掛けましょう。そして、万が一鶏肉にも七面鳥にも鴨肉にもアレルギー反応が出てしまう際には、獣医さんから処方される療法食に切り替えるか、別の主原料のドッグフードをローテーションしながら与える方法を検討するよう気を付けましょう。

まとめ

いかがでしたか?

鶏肉アレルギーが出てしまう犬の場合、多くは療法食を中心とした保存療法となることが多いです。

我が家の二代目シェルティーそらも、丁度1歳を迎える頃には鶏肉や牛肉などのアレルギーによって、様々な食材への摂取が制限され、療法食一択という生活を送っていました。

ただ、その頃と比べれば現在では色々な種類のドッグフードが販売されているため、そういったことも念頭に置きながら、ぜひ愛犬が喜ぶ食餌の形を見つけてあげてください。

<参考サイト>

【犬の食物アレルギー、約3割が発症】1歳未満が3割超え!経験者と獣医の意見から学ぶ、効果的なアレルギー対策とは
>https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000089613.html

犬の皮膚・食物アレルギー対策に役立つおすすめのドッグフード22選!【獣医師監修】|ワンニャンBEST
>https://petsuki.jp/366/

犬にチキンとターキー、どちらが良い?家禽タンパク徹底ガイド
>https://www.petscare.com/jp/news/post/chicken-vs-turkey-for-dogs

<画像元>

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canva

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yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。
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