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「犬好きに人気の犬吸いってなに?」犬吸いの効果や吸われている犬の気持ちを解説

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愛犬の体に顔をうずめて匂いを嗅ぐのが好きな人はいませんか?

癒やしやストレス解消になると犬好きの間で人気の犬吸いですが、吸われている側の犬の気持ちはどうなのでしょうか。

そこで今回は「飼い主が得られる犬吸いの効果」や「吸われている犬側の気持ち」を解説します。

「犬吸いをするときのリスク」も合わせて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

犬好きに人気の「犬吸い」ってなんですか?

「犬吸い」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

犬吸いは犬の体に飼い主が顔をうずめて匂いを嗅ぐ行為のことで、愛犬の匂いで落ち着く、リラックスできると犬好きの間で人気になっています。

モフモフした感触と大好きな愛犬の匂いが癖になってしまい、毎日のように繰り返す方も少なくないようです。

癖になってしまうほど魅力的な犬吸いには、どんな効果があるのでしょうか。

飼い主さんが犬吸いで得られる効果をみていきましよう。

飼い主が「犬吸い」で得られる効果は?

犬吸いで飼い主さんが得られる効果は「2つ」あると考えられます。

▼飼い主さんが犬吸いで得られる効果

・触れ合いによるリラックス効果
・愛犬の匂いで幸せを感じる

・触れ合いによるリラックス効果

犬に触れたり見つめ合ったりすると、愛情ホルモンと言われる「オキシトシン」が分泌すると言われています。

オキシトシンは分泌されると副交感神経が優位に働くため、リラックスしたりストレスを軽減することができます。

犬吸いをすることで一種のアニマルセラピー効果が得られていると言えるでしょう。

・愛犬の匂いで幸せを感じる

人はなじみのある匂いを嗅ぐと、その匂いと感情を結びつけることができます。

これは学習や記憶、情動と密接に関連している大脳辺縁系に、匂い(刺激)が直接働きかけるためだと言われています。

そのため、大好きな犬の匂いを嗅ぐと愛情や心地よさといった幸せな感情を引き出すことができます。

飼い主さんが繰り返し犬の匂いを嗅いでしまうのは、こういったプラスの感情を無意識に得ようとしているからなのかもしれません。

「犬吸い」されているときの犬の気持ちは?

飼い主さんにとっては幸せな犬吸いですが、吸われている側の犬の気持ちはどうなのでしょうか。

スキンシップが好きな犬や飼い主さんと信頼関係ができている犬であれば、顔をうずめるような過度なスキンシップも受け入れてくれるかもしれませんが、下記のような仕草が見られたら内心「嫌だなぁ」と感じているかもしれません。

▼「犬吸い」を嫌がっている仕草

・顔を背ける
・その場から離れようとする
・あくびをする
・白目が見えている
・鼻を舐める
・視線を外す
・犬吸いの後に体や頭を振る
・犬吸いの後に伸びをする
・犬吸いの後におしっこをする

犬は人の言葉が話せないので、仕草や行動で気持ちを相手に伝えようとします。

上記の行動は犬がストレスや不安を感じたときに見せる行動です。

このような行動が見られたら犬が犬吸いを心地よく感じていないサインなので、控えるようにしましょう。

またスキンシップが好きな犬であっても、タイミングや気分によっては嫌がることもあります。

無理に犬吸いを続けると、嫌われて犬との信頼関係にヒビが入ってしまう可能性もあるので、愛犬からのストレスサインを見落とさないようにしましょう。

実は危険も?!「犬吸い」をするときのリスク

犬吸いは犬側のストレスになる可能性があるとお話しましたが、実は衛生面からも注意が必要です。

飼い主さんが犬吸いをするときのリスクをまとめてみました。

▼飼い主が犬吸いをするときのリスク

・「皮膚糸状菌症」に感染する可能性
・「パスツレラ症」に感染する可能性
・「重症熱性血小板減少症候群」に感染する可能性
・「回虫症」に感染する可能性
・「アレルギー」が悪化する可能性

・「皮膚糸状菌症」に感染する可能性

皮膚糸状菌症は真菌(カビ)の感染症です。

感染した犬の毛や感染部に接触することで感染します。

犬の場合はフケや脱毛が見られ、人に感染すると紅斑やかゆみが現れます。

皮膚糸状菌は適切に治療すれば完治できる病気ですが、感染力が非常に強く環境によっては繰り返し感染する可能性もあるので、過度な接触は控えたほうがよいでしょう。

・「パスツレラ症」に感染する可能性

パスツレラ菌は犬の口や鼻に存在する菌で、犬自体に悪さはしませんが、犬に噛まれたり口を舐められることで人が感染する可能性があります。

噛まれた部分やリンバが腫れたり、免疫力が低下している人が感染すれば肺炎や気管支炎、敗血症なども引き起こすこともあります。

・「重症熱性血小板減少症候群」に感染する可能性

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はマダニが媒介する病気ですが、SFTSウイルスに感染し、発症している動物の体液に直接触れた場合もSFTSウイルスに感染する可能性が報告されています。

現在報告されている事例は猫ですが、犬も過度な接触は控えておいた方が安心です。

・「回虫症」に感染する可能性

回虫症は犬の糞と一緒排出された回虫(寄生虫)の卵を人が口や鼻から吸い込むことで感染します。

「そんなことある?」と思うかもしれませんが、犬がトイレで寝っ転がったりすると回虫の卵が糞の汚れと一緒に犬の毛に付着することがあるので、スキンシップを取った飼い主が吸ってしまうことは考えられます。

感染すると下痢や嘔吐といった消化器症状が出ることが多いですが、発熱や倦怠感といった全身症状も現れることもあります。

・「アレルギー」が悪化する可能性

犬の毛にはほこりや花粉といったさまざまなアレルギー物質が付着しています。

アレルギー持ちの飼い主さんが、鼻を近づけて付着物を吸い込んでしまうと症状がより悪化してしまう可能性があります。

犬吸いは飼い主に癒やしをもたらす反面、過度な接触によって犬側にストレスを与えたり、ズーノーシス(人畜共通感染症)を発症する可能性もあります。

愛情表現のひとつではありますが、いろいろなリスクがあることは、忘れないようにしておきたいですね。

<参考URL>

皮膚感覚と心 日本香粧品学会誌
https://www.jstage.jst.go.jp/article/koshohin/46/1/46_460106/_pdf

ヒトとイヌの絆形成に視線とオキシトシンが関与 麻布大学
https://www.azabu-u.ac.jp/files/150417_press.pdf

SFTS発症動物について
https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/8988-473r06.html

<画像元>

Canva

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伊藤さん

伊藤さん

・倉敷芸術科学大学 生命動物科学科卒業
・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手

やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。

大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。

愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。

「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。
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