わんことの旅行を
もっと楽しく、
もっと快適に。
メニュー
  • いいね!してね

犬の蚊除け対策で蚊取り線香は使っても大丈夫?成分や種類、注意点をご紹介!

シェアする

犬の場合、フィラリアを媒介する蚊が発生しだした時に適切な予防(フィラリア駆虫薬など)をすれば、フィラリア症の危険性はほぼ0%に抑えられると言われています。

それでも、愛犬のことを思って蚊取り線香を焚いてあげる飼い主さんも少なくないと思います。けれど、中には「犬に蚊取り線香を使っても大丈夫?」と不安を抱かれる人も居るのでは?

今回は、犬の蚊除け対策で蚊取り線香を使う場合について、成分や種類、注意点などをご紹介します。

犬にも蚊除け対策は必要?

人の場合、刺されると痒みや腫れ、時には感染症などを引き起こす蚊を避けさせる対策は、蚊除けスプレーなどを含め、とても大切なものだと思います。

しかし犬の場合、フィラリア対策をしていれば、少なくとも感染症の危険性は防ぐことが出来るため、「蚊取り線香を焚く必要自体ある?」と疑問に思う人も居ることでしょう。

けれど、結論から申し上げれば、犬に対する蚊除け対策であっても、しておくに越したことはありません。

というのも、人が蚊から刺されると痒みや腫れを伴ってツラい思いをするように、犬もまた蚊に刺されれば痒みや腫れを伴って、ツラい思いをすることになるからです。

犬の場合だと、普段からちょこちょこ自らの舌で毛繕い(グルーミング)を行なうことも多い動物ですが、その行動が本当に毛繕いから来ている行動なのか、それとも蚊に刺されたことで痒みなどを鎮めるために行っている行動なのかは、人の目からだと判断しづらいものです。

また、仮に犬の行動が後者であると気づけたとしても、犬に人の痒み止め用の薬を使用する時には、適切な用法・容量を把握しておく必要性が生じるため、安全性を考慮するのであれば、やはり犬用の痒み止めの薬を使用するのが最も安全です。

蚊取り線香は、名前こそ“蚊取り”となっていますが、その効能においては蚊に限らず、ハエ、コバエ、蛾(ガ)、アリ、アブなどの小型の羽虫全般に効果を発揮すると言われています。

さらに限定的ではあるものの、使用する物によってはダニ(マダニ除く)やノミにも効果があるようなので、特に夏場~秋頃にかけての蚊取り線香の使用は、犬のためにも検討してあげると良いでしょう。

蚊取り線香の成分って?犬に害を与える可能性は?

犬にとっても蚊取り線香での蚊除け対策が有効なのは良いとして、ここで次に心配になってくるのはその有効成分による犬への影響(害の有無)だと思います。

けれどご安心ください。実は犬が人用の蚊取り線香を使用して、その周辺に舞う煙を吸い込んでしまったとしても、有害になる物質は蚊取り線香に含まれてはいないため、問題になることは基本的にありません。

一般的に蚊取り線香の成分というのは、ほとんどの場合「ピレトリン」や「ピレスロイド」などの天然成分が練り込まれています。

この成分は主に『防虫菊』という花から分泌され、多くの昆虫に対しては高い毒性を示しますが、人や犬、猫などの哺乳動物に対しては毒性が極めて低く、無害だとされています。

これは、哺乳動物の体内では、ピレスロイド系の成分の分解・排泄を問題なく行えるためです。

しかし、これが例えばパグやブルドッグ、ボストン・テリアといった短頭犬種が愛犬だった場合には、鼻腔や気道の狭さから蚊取り線香の煙を多く吸い込むと、呼吸が苦しくなってしまう危険性があるため、注意が必要です。

また、例え上記のような犬種でなくとも、蚊取り線香を置いた近くで愛犬が寝ていたり、寛いでいたりして長時間煙を吸う環境下に身を置いてしまうと、場合によっては体調を崩してしまう可能性も考えられるため、蚊取り線香を使用する際には、こまめな換気や置く場所などに配慮しましょう。

犬のいるご家庭で使える蚊取り線香の主な種類

それでは、犬がいるご家庭で使える蚊取り線香の主な種類を、ここではご紹介します。

一般的な家庭用に作られた場合と、犬(ペット)専用に作られた場合に分けて、詳しい内容を見ていきましょう。

家庭用蚊取り線香

一般的な家庭用に作られた蚊取り線香には、主にメトフルトリン(ピレスロイド系)やアレスリン(ピレスロイド系)という成分やデヒドロ酢酸ナトリウム、植物混合粉、香料、着色剤といった複数の成分を組み合わせたものが主流です。

有名どころのメーカーさんで言えば、アース渦巻香や金鳥の渦巻香で、アースも金鳥も、一巻きで約7時間の持続効果が見込めます。

家庭用の蚊取り線香は、効力試験、人への安全性等のデータに基づいて厚生労働省から医薬部外品の承認を受けて販売されています。そのため、人体はもちろんのこと、犬の体にも害はなく、安心して使用することが出来るでしょう。

ただし、一般家庭用の蚊取り線香の場合、上記でも述べたように物によっては香料などが使われているものも数多いため、匂いに敏感な愛犬の場合には、無香料のものを使用するなど、配慮しましょう。

ペット用蚊取り線香

ペット用に作られた蚊取り線香にも、主な成分としては、アレスリンやメトフルトリンが使用されています。

主なメーカーさんは、アース・ペットやドギーマンハヤシ、ライオンケミカルなどがあり、一般家庭用の蚊取り線香と違って、殺虫に効く成分以外の余計な成分が入っていません。

特にライオンケミカルで販売されている菊精渦巻では、原材料や成分が除虫菊末(天然ピレスロイド)を使用しているため、愛犬にも安心して使用可能です。

またペット用の蚊取り線香は、効力試験やペットへの安全性等のデータに基づいて、農林水産省から動物用医薬部外品の承認を受けた上で販売されています。

さらに、ペット用の蚊取り線香は、ペットにとことん配慮した作りとなっているため、香りや線香の火が愛犬に当たらないような線香皿の設計、そして、ものによって、置くだけで忌避効果が見込めるものまで多種多様です。

安全な蚊取り線香の使い方

犬がいる状態で、安全に蚊取り線香を使用するためには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?

火を使う場合と火を使わない場合とで、確認してみましょう。

火を使う蚊取り線香の正しい使い方

私たち人にも馴染み深い火を使う蚊取り線香を使用する時には、まず前提として、ご自身の愛犬が触れることの出来ない場所で使用しましょう。

一般家庭用の蚊取り線香の線香皿などでは線香皿に蓋があるもの、ないものと、購入する商品によって異なる可能性があるため、一般家庭用の蚊取り線香を使用する場合でも線香皿はペット専用のものを用意しましょう。

また、蚊取り線香を使用している最中に、途中で火が消えてしまったり、燃え尽きるのが早かったり、燃えずに残ってしまったりした時には、線香皿の買い替え時期のサインのため、60巻程度の使用を目安に、線香皿を新しくすると良いでしょう。

火を使わない蚊取り商品の正しい使い方

一般的に火を使わずに蚊除け対策が出来る蚊取り商品を使用する時には、基本的に置いておくだけで効果を発揮してくれます。

ただし、このような火を使わない蚊取り商品の場合、代わりとしてゲル状のものやカートリッジ式のもの、吸水性ポリマービーズなどを使用していることが多いため、愛犬が誤って誤飲しない対策は心掛けておきましょう。

また、火を使う蚊取り線香と違って使用期限にも注意しながら使用するよう心掛けておきましょう。

蚊取り線香を使用する際の注意点

安全性に気を付けながら使用する分には効果を最大限に生かせる蚊取り線香ですが、犬がいる状態で使用する際には、いくつか注意点が存在します。

注意点①:換気に気を付ける

一般家庭用の蚊取り線香であれ、ペット用の蚊取り線香であれ、締め切った状態の部屋で蚊取り線香を使用するのは止めましょう。

特に短頭犬種を迎えているご家庭や気密性の高い住宅にお住いの場合には、定期的な換気を心掛けることで愛犬が体調を崩さないよう、心掛けましょう。

注意点②:誤飲・イタズラに気を付ける

上記でも述べた通り、今では様々な蚊除け商品が販売されている中、使用する商品がゲルやビーズ状のものだった時には、愛犬の誤飲や誤食に注意しましょう。

またイタズラ好きな愛犬についても、火を使う蚊取り線香の場合では火傷をしてしまう危険性があります。

特に好奇心旺盛な子や食いしん坊な子、子犬の場合には、興味の対象になりやすいため、愛犬の手の届かないような場所で使用するよう気を付けましょう。

注意点③:アレルギーに注意する

蚊取り線香の煙を吸い込んでアレルギー反応を起こすことは極めて稀ですが、可能性は必ずしもゼロではないことも考えられます。

アレルギー体質の愛犬の場合には事前に動物病院に相談するか、購入する前にしっかりと成分表を確認した上で購入するよう注意しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

犬を迎えた上で蚊取り線香を使用する場合、基本的には害のない商品として使用することが出来ます。

しかし、そんな商品であっても、使用する前には成分表の確認や配慮には十分注意し、愛犬も安心・安全に使用できるような状態で、蚊除け対策を徹底してあげてください。

<参考サイト>

【ペット用蚊取り線香】の上手な使い方|アース・ペット株式会社
>https://www.earth-pet.co.jp/support/9995

大切なペットに蚊を寄せ付けない!天然成分のペット用かとり線香|ライオンケミカル株式会社
>https://www.lionchemical.jp/lp/pet-kikusei/

<画像元>

Canva

photoAC

ぱくたそ

The following two tabs change content below.
yukako

yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。