ペット保険のアニコム損害保険㈱では、毎年人気の犬種ランキングを発表しています。
犬種によって飼育難易度や特徴は変わるので、すでに犬を飼っている方にとっても、これから犬を迎える方にとっても貴重な情報元になりますね。
今回は【2025年最新版】人気犬種ランキングトップ10をご紹介します。
あわせてランクイン犬種の特徴や飼う上での注意点も一緒にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<目次>
【2025年最新版】人気犬種ランキングトップ10

ペット保険のアニコム損害保険株式会社が発表した2025年の人気犬ランキングは下記のようになりました。
▼【2025年版】人気犬種ランキング ()内の数字は2024年の順位
2024年まで15年連続で首位だったトイ・プードルが僅差で抜かれ、ミックス犬が1位を獲得しました。
3位以降にランクインしている犬種は2024年もランクインしている犬種が多く、全体的に小型犬が多い印象です。
「日本の住宅事情に合っている」「運動量がそこまで多くない」など飼い主さんのニーズと一致しやすい犬種が選ばれて、根強い人気を誇っていると考えられます。
では、ランキングにランクインした犬種はどのような特徴をもっているのでしょうか。
飼う場合の注意点と一緒にご紹介します。
第1位:「MIX犬(体重10kg未満)」

ミックス犬は異なる品種の犬を交配して生まれた犬のことを指します。
異なる犬種の親を持つため、両親のどちらの特徴が強く出てくるのか成長するまでわかりません。
個性や成長過程の変化を楽しめるのもミックス犬の魅力の一つです。
かけ合わせた犬種によって毛質や体格が異なるため、親犬種の特徴を頭に入れつつ愛犬にあった健康管理を行いましょう。
▼ミックス犬を飼うときの注意点
両親の組み合わせによっては、それぞれ持っているデメリットを受け継ぎ、疾患を患いやすい骨格や体質を持って生まれてしまう場合があります。
親犬種の特性やデメリットをしっかり把握したうえで、選ぶようにしましょう。
第2位:「トイ・プードル」

ぬいぐるみのような容姿も魅力的ですが「頭がいい」「抜け毛も少ない」といった理由からも飼いやすい犬種として根強い人気を誇っています。
小柄なため運動量は少なめと思われがちですが、狩猟犬を小型化して作られたため体を動かすのが大好きな犬種です。
しっかりエネルギーを発散させないと「吠える」「物を壊す」といった問題行動を起こしがちになるので、毎日の散歩と全身運動、遊びは必須です。
▼「トイ・プードル」を飼うときの注意点
トイ・プードルは骨折が多い犬種です。
ソファーからの飛び降り、フローリングでの転倒といった些細なことでも骨折するので「フローリングにマットを敷く」「段差に犬用の階段をつける」など骨折させない対策を取りましょう。
第3位:「チワワ」

小さい体と大きな瞳が魅力的な犬種ですが、警戒心が強く、相手に果敢に向かってく性質も合わせ持っています。
小柄で可愛らしいからと甘やかして育てると、いろんな物に怯えやすかったり、他の犬や人に攻撃行動を取りやすくなるので、正しい知識でしつけを行うことが大切です。
▼「チワワ」を飼うときの注意点
小型犬は循環器の病気にかかりやすいと言われていますが、チワワは特に「弁膜症」に注意が必要です。
心臓には血が逆流しないように「弁(ドアの役割)」が付いていますが、弁膜症はこの弁が正しく機能しなくなる病気で、6歳を超えると発症が多くなります。
心臓の手術ができる動物病院は限られるので、定期的に健康診断を受けて早期発見に努めましょう。
第4位:「柴」

可愛らしさと凜とした雰囲気のギャップが魅力の柴犬は人気犬種ランキングで常に上位にランクインしている人気の犬種です。
ただ元々は狩猟犬なので警戒心が強く、社会化をしっかりと行わないと吠えや攻撃行動といった問題行動の発生リスクが高くなります。
「人気犬種=大人しくて飼いやすい」と思っていると、手に負えずに後悔する可能性もあるので「困ったときはプロの手を借りる」「しつけの勉強をしっかりする」など対策を立ててお迎えするようにしましょう。
▼「柴」を飼うときの注意点
柴犬は遺伝的にアトピー性皮膚炎を起こしやすいと言われています。
皮膚に赤みが出ていないか、痒がる仕草をしていないかなどよく観察し、こまめに皮膚をチェックしてあげましょう。
アトピー性皮膚炎を引き起こす原因は非常に多く、原因が複雑化している場合もあるので、皮膚専門の動物病院を探しておくのがおすすめです。
第5位:「ミニチュア・ダックスフンド」

小型で可愛らしい外見ですが、元々はウサギやアナグマを狩るための狩猟犬です。
集中力が高いので、狩猟を模した遊び(探せ・もってこい等)すると非常に喜びます。
一方で自立心もあり活発な性格をしているので、愛玩犬感覚で甘やかして育てると「吠え続ける」「物を壊す」といった問題行動で手に負えなくなります。
ダックスフンドの特性を理解したうえで、吠え声の抑制などトレーニングしっかりと行いましょう。
▼「ミニチュア・ダックスフンド」を飼うときの注意点
ミニチュア・ダックスフンドは椎間板ヘルニアに注意しましょう。
椎間板ヘルニアは椎間板が変形して神経を圧迫する病気で、痛みや足の麻痺などが症状として現れます。
ダックスフンドは椎間板の変形が比較的早く進行するので「後足で立ちあがる」「階段の上がり下り」といった腰に負担がかかる行動は控えましょう。
第6位:「ポメラニアン」

フワフワしたシルエットが人気のポメラニアンは小柄な見た目とは裏腹に活発な性格で、活動量が多いためしっかりとした運動が必要になります。
また、外部刺激に敏感な犬種なので吠えやすい一面もあります。
子犬のときから色んな人や犬、物に慣れさせて問題行動を予防しましょう。
▼「ポメラニアン」を飼うときの注意点
空気の通り道である気管が潰れて呼吸ができなくなってしまう病気を「気管虚脱」といいます。
気管虚脱はどの犬種でも見られる病気ですが、ポメラニアンは特に発症しやすいと言われています。
影で少しずつ進行する病気なので「咳をする」「ガーガーという呼吸音がする」といった症状が見られたらすぐ動物病院にいきましょう。
第7位:「ミニチュア・シュナウザー」

ネズミを捕る狩猟の仕事や番犬として活躍していたため、勇敢さがあり、動きがすばやくタフな犬種です。
非常に賢く温厚な性格ではありますが、狩猟犬や番犬として活躍していた気質から警戒心が強く家族以外に攻撃的になる場合もあります。
比較的しつけがしやすい犬種なので、子犬の頃から社会化をしっかりと行い、吠え声のコントロールをしましょう。
▼「ミニチュア・シュナウザー」を飼うときの注意点
毛がやや長く密集している犬種のため、暑さに弱いといわれています。
熱中症にかかるリスクが他の犬種よりも高いので、夏場の熱中症対策は念入りに行いましょう。
第8位:「フレンチ・ブルドッグ」

大きな耳と鼻ぺちゃの愛らしい顔が人気のフレンチ・ブルドッグですが、社交的で遊び好きな性格です。
筋肉質で骨格がしっかりとしているので、サイズの割に力が強いです。
トレーニングをしっかりしておかないと、遊びやお散歩時の引っ張りで飼い主さんが苦労するので、子犬のうちにトレーニングに励みましょう。
▼「フレンチ・ブルドッグ」を飼うときの注意点
毛は短いのでカットの必要ありませんが、抜け毛が多い犬種です。
また皮膚が非常にデリケートで、顔や背中のシワの部分に汚れがたまりやすく、においや炎症の原因になります。
定期的なシャンプーとブラッシング、汚れの拭き取りは欠かさないようにしましょう。
第9位:「マルチーズ」

落ち着きのある温厚な性格な子が多く、賢いので家の中でのルールも比較的早く覚えてくれます。
見た目の愛らしさに加えて体臭も少なく飼いやすいため、初心者からベテランの飼い主まで根強い人気がある犬種です。
▼「マルチーズ」を飼うときの注意点
膝蓋骨が本来の位置から外れてしまう病気のことを膝蓋骨脱臼といいますが、マルチーズは遺伝的に膝蓋骨脱臼になりやすいと言われています。
「スキップ歩きをする」「足を引きずる」など歩き方に違和感を覚えたら早めに動物病院にいきましょう。
第10位:「ヨークシャー・テリア」

賢く飼い主に忠実ですが、警戒心と勇敢な性格なため知らない人や犬に吠えかかってしまうこともあります。
小柄で可愛らしい見た目をしていますが、ネズミ捕りの犬として活躍していたので、活発な一面も持っています。
毎日の運動や遊びの時間はしっかり確保するようにしましょう。
▼「ヨークシャー・テリア」を飼うときの注意点
ヨークシャー・テリアは「皮膚糸状菌症」という真菌に感染しやすい傾向にあり、子犬や免疫が低下した犬は特に注意が必要です。
人にも感染する病気なので、円形の脱毛やフケが頻繁に見られたら、早めに動物病院に行きましょう。

犬の特性や注意点を理解して飼うと、犬との暮らしの質はグッと上がります。
今回ご紹介した内容を犬選びや愛犬との生活にぜひ役立ててくださいね。
<参考URL>
【2025年 最新版】『人気犬種ランキング』アニコム損保のランキング史上初めて「MIX犬」が1位を獲得!
https://www.anicom-sompo.co.jp/inu/11183.html
<画像元>
canva

・(元)認定動物看護師
・一般社団法人日本小動物獣医師会 動物診療助手
やんちゃなミックス犬とおっとりトイプードルと暮らす。
大学在学中に「病気になる前の予防が一番大事」と気づき、
ペットフードやペットサプリメントの会社に就職。
「食」に関するさまざまな知識を身につける。
愛犬を亡くしたときに
「もっと色んな情報を知っておけば」と感じた後悔を
「他の飼い主さんにはさせたくない」との思いから、
ライター活動を開始。
「勉強になった・信頼・わかりやすい」を目標に情報を発信しています。

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