初めて犬を迎える人にとっての子犬選びは、とても重要なものですよね。
それこそ日本では、最初に子犬を迎える最もスタンダードな選択肢に、まずはペットショップと考える人も少なくないと思います。
そんな時に知っていただきたいのが、ペットショップが提供するペットのトライアル/ホームステイ制度です。
今回は、ペットのトライアル/ホームステイ制度の内容をご紹介します。
子犬を迎える際の一つの選択肢として、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<目次>
ペットショップによるトライアル/ホームステイ制度って?

通常ペットのトライアルと聞くと、『保護犬や保護猫』を迎える際に活用される制度というイメージが強いと思います。
しかし、実はペットショップでも、店舗によっては子犬や子猫を迎える前に数日間のトライアルやホームステイが出来る制度が提供されています。
例えば、初めて子犬を迎える時に感じる不安や家族への動物アレルギーの有無、また、小さいお子さんが居る時のお互いの相性など様々な悩みに対して、数日間子犬を実際に迎えた状態を体験できるのが、この制度の醍醐味です。
もちろん、ご自身が子犬を迎えた場合の状況なども、トライアルを通じてある程度把握することが可能なため、色々な不安がある方、または初めて子犬を迎える方にオススメな制度と言えるでしょう。
子犬を迎えるにあたっては、迎える前には必ず家族全員の承諾や犬のお世話に掛かってくる費用などの相談が欠かせません。
また、その子犬自身の性格についても世間一般に言われている犬種の性格が、そのまま全てその子にも当て嵌まるという訳ではないため、当然個体差が生じることを念頭に置いておく必要があります。
子犬を迎える判断は、一朝一夕では難しい面が多々あります。
子犬を初めて迎える方は特にこのような制度を活用することで、具体的な子犬とのビジョンが描きやすくなるでしょう。
トライアルの重要性は犬の迎え入れの『理想と現実』にあり?

では、なぜこれまでトライアル制度を提供してこなかったペットショップが、トライアル制度を取り入れるようになったのでしょうか?
それは、大手ペットショップを運営している株式会社AHB(本社所在地:東京都江東区木場、代表者:川口 雅章氏)による、ペットを迎える上で【一緒に暮らしていくのが難しいと判断した理由】に関する、以下のようなアンケート結果と、関係があるかもしれません。
上記のアンケート結果では、『犬(猫)アレルギー』が最も多くて29%、次いで22%の『飼育への不安』が原因で、【一緒に暮らしていくのが難しい】と判断している方が多い結果となりました。
ペットショップは誰もが子犬や子猫を迎えられる半面、その可愛さのあまり『衝動買い』に走ってしまう方は少なくありません。
筆者の知人にも、本来の目的は違ったはずなのにペットショップに立ち寄った結果、その可愛さに【一目惚れ】して迎え入れを決意したという人が居ましたが、最終的にご本人が思っていた『理想と現実』には、相当なギャップが生じてしまったために、せっかく迎えた子犬を、元のペットショップに返してしまったという経緯を知っています。
この結果は多くのペットショップで起こりやすい状態でもあります。
トライアル/ホームステイ制度は、このような残念な結果を生まないため、そして、万が一に備えた制度として用意されているものでもあるため、これからの子犬との生活を確実にしていくためにも、ぜひ検討すると良いでしょう。
ペットショップの子犬迎え入れトライアルの費用って?

子犬を迎えるにあたって活用できるトライアル/ホームステイ制度の主な費用は、検討中の子犬が居るペットショップによって異なります。
また、そのトライアル期間についても、トライアルを行なうペットショップによって、1泊2日であったり2泊3日であったり、最短期間2泊3日から最長期間6泊7日まで設けていたりする場所など様々なので、予め確認しておくと良いでしょう。
ただ多くの場合、費用については幅があり、場所によって最安値で犬の場合一日当たり3,000円(税別)、最高値で20,000円(税別)という価格帯が平均のようです。
▽『わんにゃんホームステイ|Petplus』
▽『ホームステイ|TORIMATE』
ペットショップでは生体価格だけでも結構な金額となってしまうため、その上でトライアルを検討していると、場合によっては二の足を踏んでしまうかもしれません。
しかし子犬を実際に迎えた後は、日々の食餌代から定期的な診療費などは、多かれ少なかれ必要となってくる費用です。
そのため、トライアルを希望する場合には、これから必要になってくる費用の予行演習という意味合いで臨むよう心掛けると良いでしょう。
子犬のトライアル/ホームステイの流れとは?

ペットショップから子犬を迎える前に、子犬のトライアル/ホームステイ制度を利用する場合、その主な流れは次のような流れとなります。
▼【子犬のトライアル/ホームステイの主な流れ】
①店舗への来店
②トライアル/ホームステイに関する説明
③身分証などの提示、申込
④トライアル/ホームステイ体験
⑤子犬と共に来店、トライアル/ホームステイ終了
ペットショップによっては、多少流れの違いは生じるかもしれませんが、基本的には上記の流れで体験することが可能です。
また、このトライアル/ホームステイ制度の主な目的は子犬や子猫の購入検討の一助となるためのものなので、申し込んだペットショップの中には、このトライアル期間中に発生した費用が実質無料になるところもあります。
さらにホームステイ期間中、何か疑問点や不安、心配事などがあった際には、それらに対応してくれるサポート体制などが整ったところもあるため、気になったことがあった時には頼ってみるのもオススメです。
なお、体験中に必要となってくるケージやペットフード、ベッド、おもちゃなどはレンタルが可能な場合も多いので、検討する際には事前にペットショップへ確認しておくと良いでしょう。
子犬のトライアル/ホームステイを検討する上での注意点

それでは、子犬のトライアル/ホームステイ制度を検討する上で、どんな点に注意をすれば良いのでしょうか?
結論から申し上げれば、この制度はあくまでも迎え入れ検討を前提として提供されているものです。
安易なお試し感覚で利用するものではないことを覚えておきましょう。
現在日本のペットを迎える迎え先として一番多く選択されているのは、やはりまだまだペットショップです。
一般社団法人ペットフード協会が令和5年度におこなった『全国犬猫飼育実態調査』の調べでも、1年以内の飼育開始者の犬の迎え先として選ばれているのは、63.3%の人がペットショップでした。
上記でも述べましたが、ペットショップは誰もが簡単に子犬や子猫の迎え入れが可能のため、可愛さが勝れば『衝動買い』に直結してしまいやすい場所でもあります。
その上、『衝動買い』という行動では、責任感への欠如や迎え入れるために必要な事前知識、事前準備などを不十分な状態にしてしまう場合が多いため、最悪迎えた子犬に可哀そうな思いをさせてしまう可能性があります。
そのため、例え最初から迎える前提で子犬のトライアル/ホームステイ制度を利用する場合であったとしても、出来るだけ前向きな検討の元、利用するのを忘れないよう注意しましょう。
まとめ

いかがでしたか?
現在では、保護犬や保護猫だけではなくペットショップで子犬を迎える時でも、トライアルやホームステイなどの一旦体験できるような制度が少しずつではありますが、設けられるようになりました。
けれど、家族として迎える子犬との出会いは、どんな場所で迎える場合であったとしても、一期一会です。
そのため、トライアル/ホームステイ制度の有る無しに関わらず、子犬を迎える際には家族構成や収入面、また、迎える子犬の知識や必要な準備、迎えた後の接し方などは、全てを総合的に判断した上で迎えることが大前提です。
しかし、ご自身にとって事前に子犬とのお試し生活が必要だと感じた時には、その時にはぜひトライアル/ホームステイ制度を検討して、愛犬との生活を一度じっくり疑似体験してみてくださいね。
<参考サイト>
令和5年度(2023)全国犬猫飼育実態調査生体入手価格|一般社団法人ペットフード協会
>https://petfood.or.jp/pdf/data/2023/4.pdf
わんにゃんホームステイ|PetPlus
>https://www.ahb.jpn.com/specials/homestay
ホームステイ|TORIMATE
>https://torimate.com/homestay/
【お迎えサポート】カウンセリング・トライアル制度|PetPlus
>https://www.ahb.jpn.com/specials/trial

また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。

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